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美容皮膚科医 田澤先生が教える敏感肌・ゆらぎ肌との上手な付き合い方

美容皮膚科医　田澤しおり先生／クリスティーナクリニック、神奈川ひまわりクリニック
マスク着用が日常化したこともあり、季節を問わず、敏感肌やゆらぎ肌に悩む人が急増中。そんな中、乾燥や赤み、かゆみやひりつきなどの肌トラブルが起きている時に、どんなケアをすればいいのか分からない人や、自己流のケアをして症状を悪化させてしまった人も多いはず。そこで、敏感肌やゆらぎ肌のメカニズムと共に、正しいスキンケアのポイントを美容皮膚科医の田澤しおり先生に教えていただきました。

●敏感肌になるメカニズムとは？
敏感肌に明確な定義はありませんが、一般的に健康な肌に比べて乾燥しやすくトラブルを起こしやすい肌を指します。目立った皮膚症状はないのに、洗顔時や化粧水使用時に肌に違和感がある状態を敏感肌と呼ぶことが多いです。また、体調の変化やストレス、冷暖房などの環境、花粉などの季節的要因で一時的に肌が敏感になっている状態をゆらぎ肌とよんでいます。ゆらいでいる肌はpHのバランスが不安定な状態で、アルカリ性に傾きやすくなっています。アルカリ性に傾いた肌は外界からの影響を受けやすく、雑菌が繁殖しやすいため、ニキビや湿疹などの皮膚トラブルにつながります。
●理想的なpHバランスへ
洗顔後、皮膚の表面は一時的にアルカリ性に傾きますが、「アルカリ中和能」という力が備わっているため、約３時間で皮膚はもとの弱酸性に戻っていきます。しかし、肌のバリア機能が低下した乾燥肌や敏感肌は、アルカリ中和能が低下しており、弱酸性の肌に戻るのに時間がかかってしまいます。そのため、肌がゆらいでいると感じた時は、お肌と同じ弱酸性の洗顔料や化粧水を使用し、ベースを弱酸性に近づける肌調整を行うことが大切です。
●敏感肌・ゆらぎ肌のオススメお手入れ方法
マスク着用時の摩擦やムレにより肌のpHバランスが崩れると肌荒れを引き起こしやすくなるため、
毎日のケアが今まで以上に重要です。まず、洗顔時は肌への摩擦を軽減するため、濃密な泡で優しく丁寧に洗うことが大切です。肌が敏感になっている時は、刺激が少なくしっとりとした洗いあがりの弱酸性のアミノ酸系洗顔料を使うことをおすすめします。また、洗顔後はセラミドや天然保湿因子の一つであるアミノ酸が含まれている化粧水でしっかり保湿してあげましょう。普段より肌が乾燥しているときはプレ化粧水を使用することで、次に使用する化粧水の浸透率がより向上し、肌の潤いが持続します。時間に余裕があるときは、フェイスマスクでじっくりお手入れしてあげるのも良いですね。近年注目されている糀やセラミドを毎日のケアに取り入れて、潤いのある健やかなお肌を目指しましょう。