減収の期間が1年以上に及んだ方は7割以上。治療や手術などに総額300万円以上かかった方が3割を超えることも判明。

病院やクリニックのDX推進をサポートするスマートスキャン株式会社は、三大疾病(がん・心疾患・脳疾患)に罹患した経験のある20代~60代の男女(罹患前罹患後いずれも収入源があった方)を対象に「疾病罹患の経済的リスク」に対する実態調査を実施しました。

令和元年の平均寿命と健康寿命の差は男性が8.73年(平均寿命81.41年、健康寿命72.68年)、女性が12.06年(平均寿命87.45年、健康寿命75.38年)であることが、厚生労働省の調べで明らかになりました。この期間は、日常生活に何らかの制限が発生し、就労困難化による収入減だけでなく、通院・入院、介護費用などの支出増なども想定されます。人生100年時代といわれる今、いつ発症するかわからない病気を未病のうちに治し、健康寿命と平均寿命の差を縮めていくことがとても重要です。

調査概要:「疾病罹患の経済的リスク」に対する実態調査
【調査期間】2022年8月23日(火)~2022年8月25日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,057人
【年代内訳】20代202人、30代219人、40代221人、50代211人、60代204人
【男女比】男性5:女性5(男性541人、女性516人)
【調査対象】三大疾病(がん・心疾患・脳疾患)に罹患した経験のある20代~60代の男女(罹患前罹患後いずれも収入源があった方)
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
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今回の調査にご回答いただいた方が罹患した疾病、罹患した際の年齢について
■罹患した疾病(複数回答可)
・がん(悪性新生物):58.1%
・心疾患:38.1%
・脳疾患:22.4%
■罹患した際の年齢
・10~19歳:2.9%
・20~29歳:17.9%
・30~39歳:25.8%
・40~49歳:28.6%
・50~59歳:18.6%
・60~69歳:6.2%

【働き盛りに疾病を発症】病気が発覚したときの不安として経済的リスクをあげた方が多数

はじめに、罹患したことがわかったときに不安だったことについてうかがいました。
「罹患したとわかったとき、不安だったことはありますか?(上位3つまで)」と質問したところ、『余命・治るかどうか(45.3%)』が最多となり、以降『治療費や入院費などの出費(44.1%)』『後遺症や障がいがのこる(28.9%)』『治療や入院中に収入が減少すること(23.0%)』『仕事を失う・働けなくなる(22.7%)』『介助や介護で家族に負担がかかる(10.0%)』『特に不安はなかった(6.0%)』『何も考えられなかった(3.5%)』と続きました。〈図1-1〉

画像: 〈図1-1・1-2〉

〈図1-1・1-2〉

三大疾病は日本人の死因の上位にあがっていることもあり、余命・治るかどうかといった不安はもちろん、治療費や入院費といった経済的不安がつのった方も多いことがわかりました。

続いて、「現在、その疾病による後遺症や障がいはありますか?」と質問したところ、『重度の後遺症や障がいがある(20.3%)』『軽度の後遺症や障がいがある(34.4%)』『後遺症や障がいはない(45.3%)』という結果になりました。〈図1-2〉

半数以上の方が、三大疾病によって現在も後遺症や障がいがのこっていることがわかりました。

【治療や手術で休職・離職した方は約6割】復帰後に勤務スタイルや場所が変わった方も16%にのぼる

では、治療や手術のために休職・離職した方はどれくらいいるのでしょうか。

画像: 〈図2〉

〈図2〉

「治療や手術のため、休職・離職しましたか?」と質問したところ、『休職し同じ職場に復帰して、勤務の時間や場所も変わっていない(33.4%)』が最多となり、以降『休職はしなかったが休暇はとった(29.0%)』『休職し同じ職場に復帰したが、勤務の時間や場所が変わった(16.2%)』『休まなかった(10.4%)』『離職し、別の仕事についた(7.6%)』『離職し、以降働くことをやめた(2.1%)』と続きました。〈図2〉

治療や手術のために休暇を取得するだけでは足りず、休職あるいは離職した方が約6割にのぼることがわかりました。

■治療や手術のために休職・離職から復帰までに要した期間
・1年(心疾患/20代/女性)
・2年(がん・心疾患・脳疾患/30代/女性)
・3年6か月(がん・脳疾患/40代/男性)
・5年2か月(がん/60代/男性)
なかには10年以上かかったという方もいました。

【罹患後の収入は減少したと7割が回答】10年以上の期間影響があった方も

では、罹患してからの収入には変化があったのでしょうか。

「罹患後、1か月あたりの収入は変わりましたか?」と質問したところ、『以前と変わらない、または増えた(23.7%)』が最多となり、以降『5万円以上10万円未満の減収(15.9%)』『10万円以上20万円未満の減収(14.6%)』『3万円以上5万円未満の減収(12.3%)』『3万円未満の減収(11.0%)』『20万円以上30万円未満の減収(8.1%)』『30万円以上40万円未満の減収(5.8%)』『100万円以上の減収(2.6%)』『40万円以上50万円未満の減収(2.3%)』『50万円以上60万円未満の減収(1.1%)』『80万円以上90万円未満の減収(1.1%)』『60万円以上70万円未満の減収(0.7%)』『90万円以上100万円未満の減収(0.5%)』『70万円以上80万円未満の減収(0.3%)』と続きました。〈図3-1〉

画像: 〈図3-1・3-2〉

〈図3-1・3-2〉

約2割の方は収入が変わっていない、あるいは増えているようですが、罹患したことで1か月あたりの収入が減ったという方は7割以上ととても多いことがわかりました。

収入が減ったという方は、その期間がどれくらい続いたのでしょうか。

「減収の期間はどのくらい続きましたか?」と質問したところ、『3年以上5年未満(26.3%)』が最多となり、以降『1年以上3年未満(24.6%)』『半年以上1年未満(18.5%)』『5年以上10年未満(14.0%)』『半年未満(6.8%)』『10年以上15年未満(6.4%)』『15年以上20年未満(1.9%)』『20年以上(1.5%)』と続きました。〈図3-2〉

減収の期間が1年以上におよんだ方が7割を超え、10年以上という方も約1割にのぼることがわかりました。

【治療や入院などに300万円以上かかった方は3割以上】逸失収入が1,000万円超とみている方も

罹患したことにより、治療や手術のために休職・離職した方、収入が減った方は非常に多いことが明らかになりましたが、治療や手術はもちろん、入院や退院後のリハビリなどにも当然ながら費用がかかります。では、実際どれくらいの費用がかかったのでしょうか。

画像: 〈図4〉

〈図4〉

「治療・入院・リハビリなど(支援・介護を含む)に、総額でどれくらいの費用がかかりましたか?」と質問したところ、『100万円未満(37.5%)』が最多となり、以降『100万円以上200万円未満(17.7%)』『200万円以上300万円未満(12.6%)』『300万円以上400万円未満(10.8%)』『400万円以上500万円未満(7.5%)』『500万円以上600万円未満(5.1%)』『600万円以上700万円未満(2.7%)』『1,000万円以上(2.5%)』『700万円以上800万円未満(1.7%)』『800万円以上900万円未満(1.0%)』『900万円以上1,000万円未満(0.9%)』と続きました。〈図4〉

4割近くの方は100万円未満だった一方で、300万円以上の費用がかかったという方も3割を超えており、治療やその後のリハビリなどに多額の費用がかかるケースも珍しくないことがわかりました。

では、健康であれば得られたはずの収入(逸失収入)については、どれくらいとみている方が多いのでしょうか。

■【元気に働けていれば…】逸失収入はこれくらいあったはず!
・100万円(脳疾患/20代/女性)
・300万円(がん/40代/女性)
・500万円(がん、心疾患/30代/男性)
・1,000万円(がん、脳疾患/40代/男性)
・2,000万円(脳疾患/60代/男性)

罹患することで収入が減ってしまう場合も多い一方、治療や手術などに多額の費用がかかり、さらには逸失収入が発生するなど、多くの経済的リスクに直面することが明らかになりました。

【脳血管疾患の予防にかけられる費用は少ない】年間2万円未満と回答した方が約7割

では、三大疾病のひとつである「脳血管疾患」の発症予防のためにかけられる費用はどれくらいなのでしょうか。

画像: 〈図5〉

〈図5〉

「ご自身の脳血管疾患の発症を予防するために、年間でどれくらいの費用をかけられますか?」と質問したところ、『5千円未満(22.8%)』が最多となり、以降『1万円以上1万5千円未満(16.5%)』『1万5千円以上2万円未満(15.7%)』『5千円以上1万円未満(14.1%)』『2万円以上3万円未満(12.7%)』『10万円以上(6.5%)』『3万円以上5万円未満(6.2%)』『5万円以上10万円未満(5.5%)』と続きました。〈図5〉

7割以上の方が2万円未満と回答し、脳血管疾患の予防にはあまり多くの費用をかけられない方が多いことがわかりました。

【生活習慣の改善を怠ったことを後悔】脳ドックやがん検診などを受診しておけばよかったという方も多い

では、ご自身が三大疾病に罹患した経験をふまえ、どのような疾病対策をしておけばよかった(周囲に勧めたい)と感じているのでしょうか。

画像: 〈図6〉

〈図6〉

「疾病にかかる前にやっておけばよかった(周囲の人に勧めたい)と思う疾病対策はありますか?(上位3つまで)」と質問したところ、『食生活の改善(栄養バランス、食事量、アルコールのとり方など)(36.3%)』が最多となり、以降『定期的な運動習慣(25.2%)』『睡眠習慣の改善(規則正しい睡眠、十分な睡眠時間をとるなど)(22.0%)』『人間ドックの受診(18.5%)』『一般健康診断(特定健康診査)の受診(17.9%)』『がん検診の受診(16.3%)』『脳ドックの受診(11.9%)』『経済的対策(将来を見据えた貯蓄、資産運用、保険加入など)(10.7%)』『もしものときに備え家族との決めごととしておく(8.0%)』『婦人科健診の受診(7.2%)』『内視鏡検査の受診(7.0%)』『その他オプション検査の受診(3.6%)』と続きました。〈図6〉

食生活や運動、睡眠といった生活習慣の改善をしておけばよかったと感じている方が上位を占め、さらには人間ドックの受診に加えて脳ドックやがん検診などのオプション検査の受診も疾病対策として大切だと回答する方も多くみられました。

未病予防で健康を維持していくことが、人生100年時代の日本を元気にする

今回の調査結果から、三大疾病(がん・心疾患・脳疾患)に罹患したときにどのような不安がつのり、また、仕事にどの程度影響したかが明らかになりました。罹患後に減収となった方は7割以上にのぼり、具体的な額としては1か月あたり5万円~20万円ほどの減収となった方が多く、また、減収の期間は1年以上続いたという方が半数以上にのぼりました。治療や入院などの費用については100万円以上かかった方が6割を超え、なかには1,000万円以上にのぼった方が多数いました。三大疾病の罹患は逸失収入も莫大なものになり、経済的リスクは非常に高いといえます。

そのような経済的リスクを下げるためにも、健康なうちから食生活など生活習慣の改善をはじめ、健康診断や人間ドックの受診に加え、脳ドック、がん検診などオプション検査の受診といった疾病対策をやっておけばよかった(周囲に勧めたい)という方が多いことも明らかになりました。人生100年時代といわれるこれからの時代、日本社会を元気にするために三大疾病をはじめ、あらゆる疾病を予防し健康寿命をのばすことが求められます。生活習慣を改善していくことはもちろん、健診・検診を受診して未病予防をすることがとても大切です。

「治療」から「予防」へ、医療に対する意識を変えていくことが必要でしょう。

“受付からお帰りまで30分”の「スマート脳ドック」について
「スマート脳ドック」は、脳動脈瘤や脳梗塞、脳腫瘍などの自覚症状のない脳の異常を早期発見できる頭部MRIおよび頭部・頸部MRAの検査です。WEBでの予約と問診票の事前登録、受診結果をパソコンやスマートフォンで確認できるため、クリニック滞在時間を短縮し受付からお帰りまで30分。撮像されたデータは、放射線科診断専門医と脳神経外科専門医によるダブルチェックを行っています。万が一異常が確認された際も、結果に応じ専門の医療機関をご紹介。スピーディーな検査と継続しやすい価格で、これまでにのべ約9万件の検査を実施しています(2018年1月~2022年8月実績)。

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