1990年代に大きな紛争を経験した、ボスニア・ヘルツェゴビナ。そこから新たな社会を築いている同国に、アートギャラリーがオープンした。それはずっと放置されていた工場だった場所。廃墟の雰囲気を活かしたまま、制作した壁画を展示している。このギャラリーを開いたのは3人の若者からなるアーティスト集団「HAD」。建築学科に通う学生、画家、そしてストリートアーティストとばらばらのバックボーンを持つ彼ら。今までのアートとは違うまったく新しいものを生み出したいと、不思議なギャラリーを自分たちの手で作り上げた。制作の手法も、同じようにユニーク。ただ壁に絵を描くのではなく、削り、穴を開けながら、独特のムードを持つ作品を生み出していく。同じ国に住む人間同士で争った戦争の記憶は、今も傷跡を残すが、新しい芽は常に生まれ続けている。そんなことを感じさせてくれる新ギャラリーの今後に期待したい。Facebook(HAD artwork)https://www.facebook.com/HAD-artwork-515550175258983/timeline/・アート(まとめ)