4月6日(水)、生花の流派の一つである「御室流」の教室(基礎編)に潜入してきました!
普段あまり体験できない「生花」。今回は国宝・仁和寺を家元とする「御室流」が東京で教室を開くというので、カワコレメディア編集部が伺ってきました!

「御室流」って?

そもそも「御室流」ってどういう流派なのでしょうか…?

京都において桜の名所として、また世界遺産として知られる仁和寺。遠く平安時代、寛平法皇(宇多天皇)の御開山にして真言宗の格式高い名刹として今に輝かしく法灯を掲げているこのお寺に華道「御室流」は伝わっています。御開山の御代より、仁和寺は真言密教の護持はもとより、文化護持者の側面を持っておりました。各時代の様々な文化人を育み、今日に至っております。「御室流」は特に仁和寺が主管するいけ花の流派であり、身仏一如の助けとなり得る技芸として連綿と続いています。

生花の流派は大きく分けても30以上あるそうです。御室流は京都・仁和寺が家元であり、作法自体が仏様を感じながら、仏様と一体化されたものであるとされている流派だとか。お寺が家元というのが大変珍しいですよね。

世界遺産でもある京都・仁和寺を家元とする「御室流」
※写真は仁和寺ホームページより抜粋

www.ninnaji.or.jp

生花教室がスタート!

今回編集部がお邪魔したのが世界遺産・仁和寺(京都)を家元に持つ、伝統ある「御室流」の東京教室。今回、この教室のため、岡山・智光山観音寺第22世住職・瀬尾宗正(雅号 旭雲斎正風・御室流華道華務職)さんが講師として上京されました。

まずは講話から

まずは旭雲斎正風住職より簡単な講話で教室はスタート。
御室流の歴史や背景、仁和寺についてなどを話されました。そして今回使用するお花について、それらを切る生花ハサミの使い方など、生花に関する基礎知識のレクチャーなども行われました。

旭雲斎正風住職の講話からスタート!

生花の基礎、お花の切り方にもルールがあるのです

今回使用するお花が並べられていました

参加者は用意されたお花をチョイスしていきます

「では早速、お花を生けてみましょう!」

瀬尾住職のこの合図によって、参加者はそれぞれの感性でお花を生けていきます。
本来は生花のテクニックや見せ方、ルールなど細かくあるそうですが、今回はほとんどの方が生花初体験。ルールなどは一切無視して、自分の感性のままお花を生けていき、生花を実際に体感してもらおうということで、早速参加者はお花を生け始めました。

自分の感性のまま、お花を生けていきます

みなさん集中してます。表情は真剣そのもの!

徐々に出来上がっていきます

みなさんがある程度生け終えた段階で瀬尾住職から生花をキレイに魅せる一般的なテクニックのアドバイスが。剣山の約1/3を使うこと、お花どうしをなるべく交差させないようにすることなど、初心者でもすぐ実践できるテクニックを教えていただきました。

その後、瀬尾住職が会場を周りながら参加者の作品をチェック&修正していきました。

完成!そして記念撮影!!

ほとんどが生花初心者ということでしたが、完成した作品を見てびっくり!
みなさんの作品全て見事なまでに「生花」でした。
もちろん、生花の細かい作法や流派のルールに照らし合わせればまだまだなのでしょうが、「初心者にしては出来栄えが素晴らしい!」と瀬尾住職も仰っていたように、完成度は高かったです。

そして正面にはこの日のために御室流家元である仁和寺の門跡(住職)が書かれた掛け軸が飾られ、自分が生けた作品と一緒に記念撮影が行われました。

完成!掛け軸を前に作品をパシャり!

作品と一緒にパシャり。記念になりますね。

こうして「御室流生花教室(基礎編)」2時間の教室があっという間に終了しました。
生けたお花は持ち帰っても良いとのことで皆さんは大事そうに持ち帰っていましたよ。これを機に生花を始めてみようかな、という方もいて、みなさん、生花の魅力を再認識されたようでした。

御室流東京教室では、今回の「基礎編」以降、「応用編」「実践編」などの開催を予定しているとのこと。特に「実践編」では京都のお花を使った生花教室も予定されているということで、楽しそうですね。また、何回か通われた方で優秀な方は仁和寺で実際にお花を生けることができるよう推挙できるとのこと。これは習いがいがありますね。

女子力を高めたい〜!という皆さん、手軽に始められる「生花」はいかがですか?
キレイなお花を生けるという以外にも、じっくり集中したり、畳の香りを感じながら"和の心"にも触れることができるというのも生花の魅力ではないでしょうか?

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■会場 「日本橋三井ホール 橋楽亭」

今回はCOREDO室町3 の橋楽亭で開催されました

www.nihonbashi-hall.jp

■ Written By カワコレメディア編集部