海外送金を考えたことがある人なら、その手数料の高さに驚いた経験があるという人も少なくないのではないでしょうか。
銀行を通じて海外へお金を送る送金サービスの利用をする際、「為替手数料」が発生します。一般的な大手銀行を利用して送金する場合、その最低料金は約2,500円。例えば10,000円の送金をするとしても、2,500円の為替手数料が必要となり、送金したい額の4分の1がかかってしまいます。
さらにこれに加え、「送金手数料」が一律 5,500円、「受取手数料」が一律 3,000円がかかり、場合によっては「中継手数料」も差し引かれます。つまり、10,000円の送金をするのに手数料は11,000円以上かかり、不透明な中継手数料も存在します。
こう考えると、海外送金はやっぱりなかなかできないな・・と思うかもしれません。ですが、じつはその常識を覆すような嬉しい海外送金サービスが存在するんです。
とにかく手数料が安い!
今回紹介する「TransferWise」という海外送金サービスは、10,000円の送金を行う場合の手数料がなんとたったの155円!米ドルの場合、送金額の 0.55%+100 円という超良心的な手数料の設定になっているんだそうです。
為替手数料やレートの上乗せもないため、特にそんなに高額ではないネットでの買い物やオークション利用などにかかわる海外送金を行う場合に非常にありがたいサービスです。
手数料以外のメリットは?
オンラインでいつでも手続き可能
平日昼間働いている人なら、ネットでのショッピングやオークションを利用するのは夜の時間であることが多いと思います。しかし銀行は平日の午後3時に窓口が閉まる店舗が多く、夜に窓口で手続きを行うことはできません。
会社の近くに銀行があっても、昼休みなどは混雑して行列ができてしまい、不便に感じたことがある人も少なくないのではないでしょうか。
TransferWiseは、ウェブやアプリで送金手続きを行うことができるため、資金の移動をオンラインで行えば、全ての手続きをいつでもスマートフォンで完了させることができます。
待ち時間も短いのが嬉しい
加えて、着金までの時間にも、TransferWiseの優位性がある。銀行では1〜6営業日とされている手続き後の時間も、TransferWiseでは両替後1〜2日で着金が完了します。
多くのサービスは、入金確認後にサービスが提供されたり、商品が発送されたりするため、着金までの時間は短いほうが便利なことはいうまでもありません。
TransferWiseが早くて安い海外送金を実現できる仕組み
TransferWiseは、銀行口座を世界中に開設しており、最新テクノロジーでこれらのネットワークを繋いで構築しています。
TransferWiseで日本からアメリカに海外送金をしたい場合は、TransferWiseの銀行口座に日本円で振込むだけ。するとTransferWiseのアメリカの銀行口座から、米ドルでアメリカにいる受取人の方の銀行口座へ支払いが行われます。つまり、実際の資金は国境を越えておらず、国内のTransferWiseの資金が循環していることになります。この仕組みが、早くて安い海外送金を実現している理由です。
世界中で利用されているTransferWise
現在、750以上の通貨ルート、64カ国で利用可能なTransferWise。300万人を超える世界中のユーザがこれを利用してすでに毎月15億ポンド以上(日本円にして約 2,300 億円)の送金を実施し、6,000万ポンド以上(日本円にして約91億円)の手数料の節約をしています。
海外送金の利用の機会があれば、TransferWiseを利用して、あなたもその便利さをぜひ確かめてみてください。
考察:ITジャーナリスト 松村太郎氏
1980 年東京生まれ。2011 年よりシリコンバレー、カリフォルニア州・バークレーに拠点を移し、テクノロジーとライフス タイル、ビジネスに関する取材を米国から発信する。また教育と IT で社会問題を解決するキャスタリア株式会社取締役研究責 任者、2014 年設立のプログラミング必修の通信制高校、学校法人信学会コードアカデミー高等学校の副校長を務め、現在ス ーパーバイザーとして新しい学校作りに携わる。