総合電子書籍ストア「ブックライブ」の”書店員すず木”が、独自に選定した「年刊 書店員すず木2022」を発表しました。
「2020年12月~2021年10月にブックライブで第1巻が配信されたマンガ」中から、「書店員すず木」が実際に読んで「このマンガが面白かった!」「2022年にぜひ注目していきたい」と思う作品より、オトコ編・オンナ編それぞれベスト50を選出。各ジャンルから「最も面白い」と思った1位を決定しました。
「書店員すず木」プロフィール
総合電子書籍ストア「ブックライブ」で働くプロ書店員。2005年より電子書籍サイトの運営に携わり、年間に読むマンガの冊数は2000冊以上。「面白いマンガを多くの人に読んで欲しい」をモットーに、ブックライブでおススメのマンガを紹介し続けています。
「書店員すず木」より、選出コメント
2021年は紙の雑誌だけでなく、webやアプリで漫画の連載を追いかける読者が増え、連載当初からSNSで話題になる作品が多くありました。また、キャラクターのジェンダーや生き方に多様性を持たせた物語も多く、これまであまりマンガの中では見られなかった価値観を反映した作品が多く見られました。少年・青年マンガでは、王道でありながらも新しさを感じさせてくれる作品、少女・女性マンガではじれったいけどキュンキュンする、いわゆる「じれキュン」と呼ばれる新しいカテゴリのラブストーリーの人気が高かったように感じます。その中でも特に今年っぽい!!と思った作品を選出しました。
「年刊 書店員すず木2022」入賞作品
オトコ編1位:『怪獣8号』
【書店員すず木のコメント】
夢を諦めてしまった人、夢を諦めきれない人へ、心をアツくする物語!
街に現れ人々を襲う“怪獣”を討伐する防衛隊員を目指していたはずが、討伐された怪獣の後処理をする清掃員として働く主人公の日比野カフカ(32)。謎の生物に触れたことで体質が変化し、討伐される側である怪獣の身体になってしまいます。
自分の体に起きたことを隠し、かつて諦めた防衛隊員への入隊を目指しますが、入隊審査中の仲間のピンチに思わず怪獣化してしまい…。連載開始時から話題になっていた本作。かつて夢破れた男が。再び夢を掴もうとする……王道の「少年マンガ」的ストーリーですが、主人公が32歳のおじさんというところが斬新です。若者だけが夢や希望、可能性に溢れているわけではない、何歳になっても夢を追いかけることはできると思わせてくれる物語には、子どもだけではなく大人も心を掴まれるでしょう。新しい少年マンガの道を切り拓いてくれたマンガだと思いました。
年齢を問わず胸が熱くなる物語が、<オトコ編>1位に相応しいと思い選びました!!
オンナ編1位:『うるわしの宵の月』
【書店員すず木のコメント】
“麗(うるわ)しい”と“キュン”が溢れる“うるキュン”ラブストーリー!
少女マンガの主人公は、読者が自己投影しやすい等身大のキャラクターが多いなか、本作の主人公である宵(よい)は、高身長にやや低めの声、男顔。さらにクールでスマートな言動で周りに「王子」と呼ばれる女性キャラクターです。
そんな王子キャラ宵の相手となるのもまた大富豪の家に育ち容姿端麗な「王子」キャラである市村先輩という、今までにない「イケメン女子×イケメン男子」のラブストーリーとなっています。永野芽郁さん主演で実写映画化した『ひるなかの流星』や、『椿町ロンリープラネット』のやまもり三香先生による本作は、キャラの表情や線の描写が繊細で、どのコマを見ても麗しく、思わずため息が漏れてしまうほど。
さらに凄いのは、そんな麗しい絵で、徐々に距離を縮めていくキャラクターの心の変化を丁寧に描いているところです。
言うなれば「麗しい」+「キュン」で、“うるキュン”。どのページにも“うるキュン”ポイントがあり、なかなか距離を縮められないふたりに“じれキュン”もありと、キュンが大渋滞しています。キャラクターの麗しさ&溢れるキュン展開が今までにない少女マンガとなっていますので、納得の<オンナ編>1位ではないでしょうか。
また、12月23日(木)までの1週間、対象作品が15%OFFで購入できるキャンペーンも実施中です。
「年刊 書店員すず木2022」キャンペーン概要
キャンペーン期間:2021年12月17日(金)~12月23日(木)
キャンペーン内容:「年刊 書店員すず木2022」特集ページにて、掲載されている対象作品が
15%OFFになるクーポンを配布します。