学生就業支援センターは、22卒・23卒・24卒学生を対象とした調査『業界別イメージ調査IT業界編』の結果を発表しました。
この調査ではすでに就活を終えた22卒学生からこれから活動を開始する24卒学生までを対象として、業界別のイメージ調査を実施。今回は「IT業界」を対象として、業界のイメージや学生の志望業界などについてヒアリングを行い結果をまとめました。
調査結果では、3分の2の学生が志望業界の視野に入れるなど「今後も伸びていく業界」の将来性にプラスイメージがある一方で、「長時間労働」のマイナスイメージもあることがわかりました。
調査の概要
就活におけるSNSの利用状況調査
調査機関 株式会社学生就業支援センター
調査対象者 学生就業支援センター登録の大学生
調査母数 8221名(文系学生7152名、理系学生1069名)
回答数 457名(22卒155名、23卒179名、24卒123名)
調査方法 SNSを経由した依頼によるWEBアンケート
調査期間 2022年1月11日~2022年1月18日
「今後も伸びていく業界」の将来性にプラスイメージ
設問1、2ではIT業界の良いイメージについて選択式と自由記述式で聞きました。
選択式の設問では「優秀な人材が多い」37.0%「若いうちから裁量権がある」33.5%「将来性がある」32.8%「安定している」32.6%といった回答が多数を占めました。今後も引き続き伸びていく業界のイメージを持っていることが推測できます。
一方で、ワークライフバランスなどの項目ではスコアが低く、ハードワークのイメージも強いようです。自由記述式の設問では「理系が多い」「機械に強い」といった理系専門職のイメージが多かった一方で、「文系もいる」「周りの人と関わり合いながら仕事ができる」といった回答も少数ですがありました。また、「在宅ワークができる」といったコロナ禍を受けた世代らしい回答もありました。
「長時間労働・個人作業」のマイナスイメージ 技術変化の激しさも感じている
設問3、4ではIT業界の悪いイメージについて選択式と自由記述式で聞きました。
選択式で学生の回答で上位を占めたのが「作業的」39.6%「個人業務が多く、社員同士の関わりが少ない」26.7%「ワークライフバランスが取れていない」25.6%といったもので、黙々と個人作業を長時間行うイメージが強いようです。
前述の設問2のプラスイメージでは「周りの人と関わり合いながら仕事ができる」という回答もあり、学生の業界に対する理解度の差が業界へのイメージの差となって現れていると思われます。一方で「優秀な人材が少ない」「スキルが身につかない」などは低く、設問1の結果と同様にスキルなどを磨けるイメージがあることがわかります。
自由記述式で多かった回答は「残業が多い」「ブラック」などで、長時間労働のイメージが強いようです。また「専門知識の習得が難しい」「技術革新が早い」といった、技術変化が激しくついていくことが難しいとも感じているようです。
3分の2の学生がIT業界を視野に 「メーカー」「サービスインフラ」などの業界と競合
設問6ではIT業界の志望状況について聞きました。選考を受けようと思っていると回答した学生が31.9%、受けるかもしれないと回答した学生が34.8%で、約2/3の学生がIT業界を志望業界として視野に入れている(いた)ことがわかります。
設問7ではIT業界以外で志望している業界についても聞きました。「メーカー」20.5%「サービス・インフラ」14.8%など理系に比較的人気がある業界が上位を占めました。ほかに商社、人材、情報(広告・配信・マスコミ)などの回答も多く、文系の学生人気の業種とも重複しており幅広い学生がIT業界と並行して検討していることがわかります。