疲れているのは暑さのせいと思っていたのに、なんだか気分まで下がり気味。それはもしかすると腸が疲れてココロにまで影響が出ているのかも。
「腸活」と共に、最近注目されている「脳腸相関」という言葉。聞いたことがあるけれど詳しくはわからないという人も多いのでは?

そこで今回は「脳腸相関」と腸のケア方法について、内科皮膚科を含めた総合的なアンチエイジング治療を行う小林メディカルクリニック東京 院長 小林暁子先生にお話をお聞きしました。

アフターコロナは“日常の生活に戻るストレス”に注意

在宅勤務をはじめとした「コロナ禍における新しい生活様式」が日常になってしまい、コロナ前の生活への回帰によるストレスが広がっています。特に通勤や通学、人が集まる会議といった、コロナ前は日常的に行っていたことが大きなストレスになってしまっているようで、アフターコロナによるストレスを訴える患者さんが多くなっています。

ストレス対策は「体内時計」のリセット

人は自然な生活のなかで体内時計にズレが生じてきます。自律神経は体内時計をもとに動いているので、この体内時計のズレを毎日直すことが理想です。
そのためには、まず朝起きてコップ1杯の水を飲むことをお勧めします。睡眠中の脱水症状の改善と同時に、胃のなかに水が入ることによって腸など体内の臓器にスイッチが入ります。その後、しっかり朝食をとることもとても大切です。

幸せホルモン「セロトニン」の95%は「腸」で作られている

腸と自律神経が密接な関係にあることは知られていて、自律神経を整えるために腸の健康を意識することが大切です。

最近では「腸」が活性化すると「脳」にも良い影響を与えるという「脳腸相関」の研究も進んでいます。例えば、精神をリラックスさせて幸せな気持ちにする神経伝達物質「セロトニン」の95%は、脳ではなく「腸」で作られていることがわかっています。そのため、腸内環境が悪化するとセロトニンの分泌が低下し、気持ちも落ち込むことになります。そうなると睡眠ホルモンも生成されにくくなり、睡眠の質まで落ちてしまいます。腸の健康状態が私たちのメンタルヘルスに大きく影響するのです。

腸ケアのため必要なこと。まず第一に水を飲んで!

皆さん「腸活」と聞くと、食物繊維を意識的に摂ることのほか、規則正しい生活や適度な運動をイメージされると思いますが、実は水分摂取の重要性は見逃されがちです。

医師が水を飲むよう伝えても「トイレが近くなる」「むくむから」という理由から水を敬遠する人がいます。コロナ禍では「マスクしていると水を飲むのが面倒」という声も聞かれますが、腸には、1日に約9リットルもの水分が流れ込みます。口から摂取する水分量が少なければ便が排出されにくくなったり、体内に循環する水が減って細胞にダメージを与えてしまいます。そのため腸のケアのためには、まず口から摂取する水が非常に重要になります。

また水の質にこだわるのも良いでしょう。胃腸症状を改善する効果が認められている電解水素水を手軽に飲むことができる整水器(※)もあるので、日常的に飲む水をこうした良質な水にすることもお勧めします。
「酸素の次に大切なものは水分。水分摂取は仕事だと思ってほしい」と患者さんたちに、常に伝えています。

画像提供:株式会社日本トリム

www.nihon-trim.co.jp

(※)電解水素水整水器は、医薬品医療機器等法(旧薬事法)において胃腸症状の改善に効果が認められている家庭用管理医療機器です。その使用目的・効果は、「胃腸症状改善のための飲用アルカリ性電解水の生成」です。電解水素水を飲用することで、胃もたれや胃の不快感を和らげ、また胃腸の働きを助け、お通じを良好にします。

小林暁子先生
医学博士
医療法人社団順幸会 小林メディカルクリニック東京院長・理事長。
順天堂大学医学部卒業。順天堂大学総合診療科などでの診療経験をもとに、便秘外来、内科、皮膚科、女性専門外来など全身の不調に対応するクリニックを開業。人気の便秘外来では1万人以上の便秘患者の治療に携わり、高い実績を上げている。「患者さんの心に寄り添い、自然治癒力を引き出す医療」がモットー。