1922年、“世界に誇る施設ながらも、誰でも利用できる人々の集う社交場”として誕生した東京會舘が創業100周年を迎えました。
「これからもあなたとつくる東京會舘」をキャッチコピーに、100周年を彩る、新商品やスペシャルメニュー、イベントなどが企画されています。
エリザベス女王(エリザベス2世)に供されたコース料理をレストランで復刻
1975年に来日された際、東京會舘のローズルームにて「エリザベス女王陛下歓迎午餐会」が行われました。
その宴席で供されたコース料理を、創業100周年を記念して特別に、レストラン「ローストビーフ&グリル ロッシニ」にて復刻します。
【メニュー】(※上段:当時の表記/下段:現代の表記)
・冷製 クリームスープ
(冷製スープ ヴィシソワーズ)
・鰆の輪切り 網焼き ベアネーズソース添え
(鰆の網焼き ベアルネーズソース)
・牛繊肉 パイ包み焼き 温野菜添え
(牛フィレ肉のフォワ・グラ詰めパイ包み焼き プリンスアルベール風)
・季節 サラド
(季節のサラダ)
・アイスクリーム マロン取合せ
(ビスキーマロン)
・コーヒー
(コーヒー または 紅茶)
【フェア ペアリングワイン】 3種セット ¥6,930(税込み・サービス料別)
お肉料理「牛フィレ肉のフォワ・グラ詰めパイ包み焼き プリンスアルベール風」は、希少な牛フィレ肉を丸々使ってパイ包みにし、焼き上げるパーティ料理です。今なお、当時と変わらぬレシピで提供し続けている伝統料理ですが、焼き上がりからサービスまでに絶妙なタイミングが求められるうえ、大人数様用の料理であるため、結婚式の披露宴など宴会場にてご提供しており、レストランでのご提供は難しいものでした。
今回、ご要望にお応えし、創業100周年フェアの一環として、期間限定でレストランイベントとして復刻。スープからデザートまで当時と同じ料理をご用意し、卓上メニューのデザインまでもを再現して作成し、ご提供する予定です。
小説家や芸能人に愛された一皿や、昭和懐古のレトロスイーツなど、懐かしのメニューの数々を復刻
●小説家が愛した伝説の「ソールピラフ」を復刻
三島由紀夫が執筆した文章には、たびたび東京會舘が登場します。トム・コリンズというカクテルを飲んだことや、なかでもお気に入りだった料理について、<「プルニエの舌平目のピラフ(ソールピラフ)」などは、何度となく食べて、一寸間をおくとまた食べたくなる>と評しています。
ソールボンファムが有名な東京會舘でもう一品、舌平目を使用した料理がこちら。ドゥミグラスソースをベースにして、エシャロットのみじん切りを白ワインで煮詰めたペーストとバターを入れて仕上げた深い味わいのシャトーソースが、懐かしい味わいを一層引き立てます。
コルドン・ブルーはシェフにより使用する肉が異なりますが、東京會舘ではポークを使用。ロースハムとチーズで包み揚げたこのメニューは、二代目本舘の「シェ・ロッシニ」や都内に展開する営業所でも大変好評をいただいておりました。シャトーソースを添えてお楽しみいただきます。
●フランス料理の巨匠が生み出した往年のデザートを東京會舘の技術で復刻
東京會舘構想のモデルとなったロンドンのサヴォイホテルにて、現代フランス料理の父と称されるオーギュスト・エスコフィエ氏により考案されたデザート「ピーチメルバ」や、
1970年代にパリ・シャンゼリゼの三ツ星レストラン、ラ・セールで生まれたといわれる王宮や王冠を模したデザート「タンバルエリーゼ」。
どちらも、二代目本舘時代は東京會舘の定番商品でしたが、流行が過ぎてしまったことや飴細工の手間がかかることから最近では巷でも見かけなくなりました。「復刻」と呼ぶに相応しい往年のデザートです。
●プルニエ伝統の「ブイヤベース」
プルニエ伝統のブイヤベースは、ご注文をいただいてから30分ほどお時間をいただきます。魚介の旨味を凝縮した濃厚なスープと新鮮な海の幸の美味しさがゆっくり溶けあうための時間です。二代目中村吉右衛門丈もこのブイヤベースのファンの一人でした。
トマトとサフランの香りで南仏の味わいをお楽しみいただくマルセイユ風。さらに、にんにくのアイオリソースを添えてお好みで召し上がるのがオリヴェール風。料理の魔術師レイモン・オリヴェ直伝の味です。
コロナ禍においてご自宅でも楽しめるようにとプルニエ伝統のブイヤベースセットをテイクアウト商品として開発。現在も販売しておりますが、「やはりプルニエで食べたい」という声が高まり、復刻メニューに加えることになりました。
●プルニエ シェフ松本が フランス修行時代への郷愁を表現したコース
プルニエのシェフ松本による、スペシャルコース。フランス修行時代に衝撃を受けたお料理の数々をひとつのコース仕立てにしました。アミューズ・ブーシュからデザートにいたるまで、渾身の一皿をご堪能いただきます。
デザートには、20分ほどかけて作り上げる温製スフレをご用意。薬草系のリキュール“シャルトリューズ”の香りをつけたソースと合わせてお召し上がりいただきます。
【メニュー】
・活帆立貝のポワレとジャンボピーマンのクーリ トマトのコンソメと共に
・黒トリュフ風味の仔牛のジュレ フォワ・グラのクリーム
・ブルターニュ近辺で獲れたドーバーソール ヴィエノワーズ仕立て
マッシュルームの軽いクレメ 縮みほうれん草
・ホロホロ鳥胸肉とフォワ・グラソテー トリュフ風味のポテトピュレ
・温製スフレとシャルトリューズのアイスクリーム
・コーヒー /ミニャルディーズ
●昭和懐古がテーマ、レトロな見栄えのスイーツを味・量ともにそのまま復刻
二代目本舘が営業していた1970~1980年頃の昭和時代。売店ではどんなスイーツを販売していたのでしょうか。随分とスタイリッシュになった現代のものに比べて、サイズが大きめ、色使いが少ない、かなり甘め、などの違いがあるようです。
当時は15時になると近隣のオフィスレディの方々が買い求めにやってきたとのこと。子供の頃に食べた思い出など、記憶に残る方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな、懐かしのレトロなデザートを取り揃えました。
東京會舘のエクレアはモカ味が定番でした。牛乳とバターでなく、水とバターで仕上げた少し固めの生地が特徴。
ふんわりとしたオムレット生地に、クリームとマロンの粒を挟んだスイーツ。昔は洋梨やバナナを挟むこともありました。
フランスでは一般的なミルフィユ。クラシカルな矢羽根模様が特徴です。
●初代本舘の日本間で提供していた「京風すきやき」を復刻
東京會舘では関東大震災の復旧工事を終えた1927年より書院造の日本間で「京風すきやき」を提供していました。明治時代より東京ではわりしたで煮込む「牛鍋」が人気でしたが、東京會舘ではあえて京都から専門職人を招聘し、「京風すきやき」の提供を開始。7月~9月には、屋上に納涼園を設え、皇居を眺めながらすきやきを楽しむというスタイルを確立しました。
東京會舘伝統カクテルや創業と同じ1922年に生まれたカクテルを販売
東京會舘といえば、「會舘風ジンフィズ」や「マティーニ」に代表される伝統のカクテルが有名ですが、今回の復刻フェアでは、創業年と同じ1922年に生まれたとされる(※)100年もののカクテルにもスポットを当ててご紹介いたします。
また、創業100周年社内コンテストでグランプリを受賞したオリジナルカクテル「エターナル ローズ」もお楽しみください。
ロビーにて歴史・資料などのパネル展示の開催や、創業100周年記念商品を販売
本舘1Fロビーでは、10月31日(月)から12月上旬まで、東京會舘の歴史を伝える年表や貴重な資料などの「ロビー展示」を開催中です。
また、売店「スイーツ&ギフト」では、100周年記念商品を販売いたします。
東京會舘が目指す美味しさを追求し、半年以上かけて完成した特別なショコラ。そのままの味わいをお楽しみいただけるショコラボックス。初代本舘の写真をあしらった一口サイズのショコラ8枚入りです。100周年限定ボックスに詰め合わせて販売いたします。
東京會舘独自のオリジナルブレンドを採用したバリーカレボー社の高級チョコレートをふんだんに使用し、創業100周年コンテストで最優秀賞を受賞した特別なスイーツ。
艶やかにグラサージュしたチョコレートの中は、チョコレートのムースとヘーゼルナッツのムースを重ねた2層仕立てで、レモンのジャムやプラリネジャンドゥーヤのアクセントが美味しさを引き立てます。
創業100周年を記念して、多くのお客様に愛されているシャンデリアの吊り元のデザインを、グラスの底面に施した「東京會舘オリジナルグラス」が誕生。東京會舘オリジナルのハンドメイドグラスを、ご自身の記念として、またはご家庭や大切な方への贈り物として、是非ご利用ください。
オンラインショップでお買い求めいただける創業100周年記念スイーツ
東京會舘が目指すおいしさを追求し、パティシエが独自にブレンドしたバリーカレボー社の高級カカオ64%と、香り高い京都の宇治抹茶を使用した「戸河内ウィスキーリキュール 抹茶」をあわせたチョコレートテリーヌです。
ほろ苦い抹茶のリキュールと濃厚なショコラの絶妙なバランスをお楽しみいただける大人のスイーツです。
復刻フェアにて登場する各メニューをいただきました!
特に宴席の4日前から牛肉を熟成してフォア・グラを詰め、パイ生地に包み、最も美味しくいただけるタイミングで焼き上げ、目の前でカットしてくださった「牛フィレ肉のフォア・グラ詰めパイ包み焼き プリンスアルベール風」。ローズ色の焼き上がり、パイの香ばしさ、ペリグーソースの濃厚な味わいが絶妙でした…!!
魚介の旨味たっぷり!プルニエ伝統のブイヤベース。
グラニュー糖で牛肉を焼き付けいただく「京風すきやき」は、
初代本舘の日本間で提供されていた料理で、7月〜9月には屋上に納涼園を設え、皇居を眺めながらすき焼きを楽しむというスタイルを確立されたのだそう。
今回ご厚意で当時と同じように皇居を眺め、青空の下、さわやかな風を感じながらすきやきをいただくことができました…!贅沢の極みとはこのこと。
最近あまり見かけなくなってしまった昔懐かしいレトロなスイーツ。「そうそう、こんな感じだった!」と過去の記憶が蘇ってくるような、そんなカラー、フォルム、そして味わい。
ドリンクは東京會舘100年の歴史を表現したエターナル ローズや會舘風ジンフィズなど。
お食事にスイーツ、カクテルなど、「創業100周年記念復刻フェア」でしか出会えない今だけの貴重なメニューをいただくことができました。
『NEWCLASSICS.〜新しくて伝統的〜』を目指す「東京會舘」。新たな100年へ歩み始めた「東京會舘」にどうぞご期待ください。