車の安全性を維持しながら長く乗り続けるためには、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが重要です。ここでは、自分でできる7つのメンテナンスと、業者で実施してもらう8つのメンテナンスをご紹介します。
なお、メンテナンスにはある程度の費用が必要になりますが、努力次第で削減することも可能です。節約のポイントも併せて確認しましょう。
車のメンテナンスの重要性
車のパーツのほとんどは消耗品で、運転の仕方はもちろん、時間の経過や温度変化、湿気などのさまざまな原因で劣化していきます。本来の性能を発揮できない状態で走行を続けた場合、さまざまな箇所で不具合が生じ、また、それによって自身や周囲の方の命を脅かすような重大事故を起こす可能性も高まります。
そこまでの大事にいたらなくても、故障したり車が動かなくなったりすれば、修理や買替えが必要になって費用も高くつくでしょう。
そのようなあらゆるリスクから車や自身を守るためには、車の状態をしっかりと把握し、異変があればその都度適切なメンテナンスを行って、最適な状態を保つことが必要になります。
初心者でも簡単!自身でできるメンテナンス7項目
車のメンテナンスと聞くと専門知識が必要なイメージもありますが、実際は自身で簡単に行えるものも多数あります。
まずは、初心者でも手軽にできる基本的なメンテナンスについて、点検のタイミングや必要な費用と併せて見ていきましょう。
洗車/3週間~1ヵ月ごと。または汚れや塩分がついたら
・洗車の必要性
大気中には目に見えないチリやほこりが漂っており、車に付着すると水垢の原因になります。車体に着いた水垢や汚れは、放置すると固着することもあります。固着した汚れは塗装を傷めるだけでなく、落とそうとして車を傷つけてしまうこともあります。そのため、定期的に洗車をして、汚れが固着するのを防ぐことが大切になります。
・自身で洗車するときのポイント
自身で洗車をするときは、水とバケツ、カーシャンプー、やわらかいスポンジ、拭き上げ用クロスを用意しましょう。背の高い車の場合は、脚立もあると便利です。スポンジとクロスは、ボディ用とタイヤホイール用それぞれに2枚ずつ必要です。
洗車では、上から下に向かって洗っていくのが基本です。全体を水できれいに洗い流したら、スポンジに含ませたカーシャンプーをしっかり泡立て、優しく洗いましょう。このとき、一定方向に動かすのがポイントです。洗い終わったら上から水をかけて、シャンプーをしっかり流しましょう。最後にクロスで拭き取ることで水垢を防ぐことができます。
タイヤの溝と空気圧のチェック/1ヵ月ごと
タイヤの溝は目視で、空気圧はエアゲージを使って、1ヵ月に1回チェックするようにしましょう。
・タイヤの溝と空気圧をチェックする必要性
乗用車のタイヤの溝は、道路交通法によって1.6mm以上と定められています。そのため、溝がすり減ったタイヤで走行すると法律違反で処罰されます。また、溝が1.6mm以上でも、摩耗が進んでいれば、スリップして大事故を起こすリスクがあります。そのほか、ひび割れなどがあるとバーストする危険性があります。
タイヤの空気は自然に抜けるため、定期的に空気圧を調節しなければなりません。適正値より空気圧が高かったり低かったりすると、燃費が悪くなったり、乗り心地が悪化したり、タイヤがすり減りやすくなるなどのトラブルにつながります。
・タイヤの溝や空気圧をチェックするときのポイント
新品のタイヤの溝は8mm程度が一般的です。4mm以下になるとブレーキをかけてから止まるまでの距離が延びてしまうため、溝の深さが3~4mm程度まですり減っていたら交換のタイミングといえます。なお、摩耗具合の確認は10円玉で行えます。数字が逆さまになる向きで10円玉をタイヤの溝に差し込み、「10」の上側が見えるようであればタイヤの溝が4mm以下になっています。
一方で、タイヤの空気圧チェックにはエアゲージが必要です。カー用品店などで購入できるほか、ガソリンスタンドやタイヤ販売店で借りることもできます。
ウィンドウォッシャー液の補充/1ヵ月ごと
ウィンドウォッシャー液は頻繁に使うものではないだけに、補充を忘れがちです。1ヵ月に1回は確認して満タンにしておきましょう。
・ウィンドウォッシャー液の補充の必要性
ウィンドウォッシャー液は、フロントガラスの汚れを洗い流すときに使います。走行中に泥がはねたり、汚れによって前が見えにくくなったりすると、事故につながる可能性もあります。明瞭な視界の確保は安全な走行に欠かせないため、必要なときに切れていることがないよう、定期的な補充が必要になります。
・ウィンドウォッシャー液を補充するときのポイント
一般的に、ウィンドウォッシャー液の補充口はボンネットの中にあります。一気に入れるとあふれる可能性があるため、じょうごなどを使用して、液面を確認しながら入れましょう。自分で補充するのに不安がある場合は、業者に依頼することもできます。ガソリンスタンドではウォッシャー液交換のみを無料で行っていることもありますが、そのほかの業者ではその他の点検とセットになっているケースが多いです。
ワイパーの交換/1年ごと
ワイパー交換には、ガラス面に接するワイパーゴムの交換と、ワイパーゴムを固定するワイパーブレードの交換があります。劣化しやすいワイパーゴムは1年ごと、ワイパーブレードは2年程度が交換時期の目安になります。
・ワイパーゴムとワイパーブレード交換の必要性
ワイパーゴムが劣化した状態で運転すると、雨水がきれいにふき取れずに視界が悪化し、前方の車に追突するなど事故を起こす危険性があります。また、ワイパーブレードの劣化でもゴムとガラス面に隙間ができるなどして機能が低下するため、ゴムは1年に1度、ブレードも2年に1度は点検するようにしましょう。
・ワイパーを交換するときのポイント
ワイパーブレードは、ワイパーについているストッパーをスライドさせることで脱着できます。対してワイパーゴムは、ゴムをブレードから引き出して新しいゴムに入れ替えるだけで交換できます。ただし、車種によって適合するワイパーが異なるため、事前によく確認しましょう。
エアコンフィルターの交換/1年ごと
カーエアコンの一部であるエアコンフィルターには、車外から取り込んだ空気を冷房や暖房、送風で車内に流す際に、チリやほこりを取り除いてくれる役割があります。中には花粉や黄砂、PM2.5をキャッチできるフィルターもあります。
・エアコンフィルター交換の必要性
エアコンフィルターを交換しないまま使い続けると、汚れが詰まることで風がうまく通らず、冷暖房の効きが悪くなることがあります。また、カビが発生して異臭の原因となることもあるため、1年ごとに交換しましょう。
・エアコンフィルターを交換するときのポイント
水洗いできるタイプのエアコンフィルターであれば、こまめに洗うことでカビやにおいの発生を抑制できます。ただし、水洗いできるタイプのエアコンフィルターでもカビや小さなチリを完全に落とすことは困難なので、洗えるタイプか否かにかかわらず毎年取り替えるようにしましょう。
冷却水の補充・交換/2年ごと
冷却水はクーラントとも呼ばれるエンジンを冷やすための液体です。緑や赤の冷却水は2年、青やピンクの冷却水は7~10年と、交換時期で色分けされています。
・冷却水の補充・交換の必要性
冷却水が劣化すると、エンジンを冷やす性能が低下し、エンジンが高熱を発してオーバーヒートを起こす危険性があります。また、冷却水にはエンジンの凍結や錆を防ぐ効果もありますが、劣化すると水垢などが発生して効力が落ちるため、それぞれの色で指定された年数で交換する必要があります。7~10年持つタイプの場合は、2年に1回は残量を確認して、減っているようであれば補充しましょう。
なお、配管の隙間から冷却水が漏れることもあるため、6ヵ月に1回は点検することが望ましいです。
・冷却水を交換するときのポイント
劣化した冷却水が残っていると、新しい冷却水の劣化を早めてしまいます。交換時は、古い冷却水をすべて抜き取った後に真水を入れてエンジンをかける冷却水の経路の洗浄を、2~3回繰り返してから新しい冷却水を入れましょう。
ヘッドライトバルブの交換/3~15年ごと
夜間の安全走行に欠かせないヘッドライトは、バルブの種類によって3~15年と交換の目安時期が大きく異なります。
・ヘッドライト交換の必要性
ヘッドライトは1灯でも切れていると道路交通法の整備不良に該当するため、走行中に切れてしまわないよう、目安とされる期間で交換することをおすすめします。バルブと呼ばれる電球はおもにハロゲンランプ、HID、LEDの3種類があり、それぞれ交換の目安時期が異なります。
・ヘッドライトを交換するときのポイント
ヘッドライトバルブの中でもひときわ明るいHIDは、点灯時の電圧が高く、交換時に何らかのミスがあるとほかの電装品を焦がしたり、火災に発展したりする可能性があります。また、交換には専門知識も必要となるため、HIDバルブのみ、交換は業者に依頼しなければなりません。
専門業者で行うメンテナンス8項目
つづいては、自分でメンテナンスが難しい項目についてご紹介します。おもに、ディーラーや整備工場、カー用品店、ガソリンスタンドなどに依頼することができます。
洗車/3週間~1ヵ月ごと
洗車は自身で行うこともできますが、3週間~1ヵ月に1回を目安に専門業者に依頼することで、セルフでは落としきれない汚れもきれいにすることができます。
・自分で行う洗車と業者の洗車の違い
業者による洗車では、洗車後のワックスがけやコーティングまで依頼することができるため、車を長くきれいに保てるようになります。個人でワックスがけやコーティング剤の塗布も可能ですが、ムラができたり、落ちやすかったりするため、業者に頼むことで美しい仕上がりを維持しやすくなります。
・洗車に出すときのポイント
業者での洗車には、機械洗車と手洗い洗車の2種類があります。機械による洗車は手軽な上に安価ですが、汚れが落ちているか確認しながら洗車を進めることができない上、車体に傷がついてしまうこともあります。一方、手洗い洗車では、機械洗車より費用が高くなるものの、細かい箇所や落ちにくい汚れも丁寧に洗うことができます。汚れ具合や求める仕上がりなどから、適した方法を選びましょう。
エンジンオイルの交換/6ヵ月または走行距離5,000kmごと
エンジンオイルは使用するうちに劣化するため、6ヵ月ごと、または走行距離5,000kmごとに1回交換する必要があります。ただし、車種によってもエンジンオイルを交換するタイミングが異なるため、自動車メーカーが指定する頻度を確認しましょう。
・エンジンオイル交換の必要性
エンジンオイルは、エンジンをスムーズに動かすための潤滑油です。ほかにも、エンジンを守るために、内部の気密性を保つ、エンジンの熱を冷却する、汚れを取り込む、内部の酸化を防ぐといった作用もあります。エンジンオイルが減少したり劣化したりすると、エンジン内部の摩擦抵抗が増加して、燃費が悪化したり、焼き付きが起きたりします。
・エンジンオイル交換のポイント
エンジンオイルの交換方法には、上抜きと下抜きという2つの方法があります。個人でも交換することができますが、技術や工具が必要なほか、廃オイルの処理も必要となるため、メンテナンスに慣れていない場合は業者に任せたほうが安心です。
タイヤのローテーション/走行距離5,000~10,000kmごと
タイヤは交換するだけでなく、定期的にタイヤの位置を変えるローテーションが必要となります。タイミングの目安は走行距離5,000~10,000kmごとに1回です。
・タイヤのローテーションの必要性
タイヤは、それぞれの位置で摩耗が進むスピードや、摩耗する箇所が異なります。特に前輪は後輪よりも摩耗しやすく、その寿命は後輪の2分の1から3分の1といわれています。長期間タイヤの位置を変えないと、一部だけ摩耗が進むため、タイヤの寿命が短くなります。タイヤを長持ちさせるためには、定期的なタイヤのローテーションが欠かせないのです。
・ローテンションのポイント
タイヤのローテーションは専用の工具を用意する必要があり、ジャッキアップも行わなければなりません。ジャッキアップでは、正しく車を持ち上げないと車体が落下してケガをする危険もあるため、自身で行うメンテナンスとしては難易度が高い作業です。また、ローテーションを行うときは、均等に位置を変える必要があり、配置換えについての知識も必要です。
オイルフィルターの交換/オイル交換2回ごと
エンジンオイル交換の2回に1回、オイルフィルターの交換を行いましょう。
・オイルフィルター交換の必要性
オイルフィルターは、エンジンオイルを濾過して不純物を取り除くためのフィルターで、オイルエレメントとも呼ばれています。エンジンオイル内の不純物をしっかり取り除くことで、スムーズなエンジンの動きをサポートしています。エンジンオイルはエンジントラブルを防ぐために欠かせないものですが、使い続けるうちに不純物などで目詰まりを起こすため、定期的に交換してきれいな状態を保つことが重要になります。
・オイルフィルター交換のポイント
オイルフィルターはセルフ交換も可能ですが、正しく交換しなければエンジンオイルの漏れにつながるおそれがあります。また、車によって適合するオイルフィルターが異なるほか、交換方法にもケースごとの交換やエレメントとワッシャーだけの交換などいくつかの形式がある
ため、オイルフィルター交換についての知識や経験がない場合は、業者に任せたほうが安心です。
ブレーキオイルの交換/1~2年ごと
ブレーキフルードとも呼ばれるブレーキオイルは、4年に1回交換しましょう。ブレーキの性能に大きな影響が出る前に交換することが重要です。
・ブレーキオイル交換の必要性
ブレーキオイルは、油圧ブレーキを作動させたときに、ペダルからホイールの中にあるブレーキまで制動力を伝える役割を持っています。ブレーキオイルは熱や水が混入することで劣化するため、長期間ブレーキオイルを交換しないと、ブレーキの利きが悪くなって非常に危険です。
・ブレーキオイル交換のポイント
ブレーキオイルには沸点の違いによって種類があります。街乗りかスポーツ走行をするのかなど、日ごろの走りや車種などを基に業者に相談して、適切なブレーキオイルを紹介してもらいましょう。また、ブレーキオイルの交換は個人でも行えますが、ブレーキ管の中にあるオイルをすべて抜かなければならないため、知識や技術が求められます。ブレーキの利きは安全な走行に直結するため、業者に交換を依頼したほうが安心です。
バッテリーの交換/2~4年ごと
バッテリーは車に搭載されている蓄電池で、一般的なガソリン車の場合は2~5年に1回の交換が目安となります。
・バッテリー交換の重要性
バッテリーは、エアコンやカーオーディオ、カーナビゲーションシステムなどの電子機器や、エンジンスターターやウィンカーなどの電装品、そしてエンジンにも電力を送っており、車を動かすためには欠かせない存在です。バッテリーは使っていくうちに劣化して、電気を十分に溜められなくなります。劣化したバッテリーを使い続けると、バッテリーが上がって突然車が動かなくなる可能性もあります。
・バッテリー交換のポイント
車種によって適合するバッテリーが異なります。自身で購入して業者に持ち込む場合は、特に注意して規格を確認しましょう。なお、交換時は一時的に電力の供給源がなくなるため、カーナビゲーションや時計などのデータが消える可能性があります。設定を残しておきたい場合は交換時にバックアップ電源を使用すると、電力の供給が途切れる心配がなくなります。その場合、感電や引火のリスクがあるため、車の整備に精通していない場合は業者に依頼するようにしましょう。
エアクリーナー交換/2年または走行距離20,000kmごと
エアクリーナーは、車のエンジンに取り込む空気をきれいにするフィルターです。エンジンの出力を保つために、2年に1回、または走行距離20,000kmに1回は交換が必要です。
・エアクリーナー交換の必要性
車はエンジン内でガソリンと空気の混合ガスが爆発して膨張するバワーで走っています。エアクリーナーで異物を除去しなければ、うまくガスが爆発しなかったり、煤が出たりして空気の通り道をふさいでしまう可能性があります。
・エアクリーナー交換のポイント
エアクリーナーは、空気が汚れた環境で走るとそれだけ汚れやすくなります。ほこりが多い地域や、黄砂や花粉が多く舞う地域は交換時期が早まる可能性があります。エアクリーナーの交換自体は比較的簡単で、エアクリーナーボックスのクリップを外してエアクリーナーを外し、新しいエアクリーナーに入れ替えてボックスをロックすれば完了です。
タイヤの交換/4~5年ごと
タイヤはローテーションしていても摩耗していき、性能が落ちてしまいます。安全な走行を維持するためにも、4~5年に1度は交換が必要です。
・タイヤ交換の必要性
劣化したタイヤは、硬化して性能が落ちたり、ひび割れてバーストを起こしたりする可能性があります。また、摩耗で溝がなくなると、排水力が落ちてスリップなどの危険性も高まります。タイヤは車が唯一地面と接触する部分なだけに、安全のためには定期的な交換が重要です。
・タイヤ交換のポイント
一般的なノーマルタイヤやオールシーズンタイヤは4~5年が交換目安ですが、冬用のスタッドレスタイヤの交換目安は3~4年程度と短くなります。また、タイヤは紫外線などでも劣化するため、シーズンオフで保管しているタイヤなどは、正しく保管しないと使用できなくなる可能性があります。タイヤ交換は自身でも行うこともできますが、正しい取付けとバランスの調整なども必要になるため、交換に慣れていない場合は業者に依頼するのが無難です。
1年で車のメンテナンス費用はどれくらいかかる?
車を安全に走行させるためには、定期的なメンテナンスが必要です。ただ、維持費がどれくらいかかるのか不安になる方もいるでしょう。一般的に、1年間にかかるメンテナンス費用と維持費の目安は下記のとおりです。
メンテナンス費用 | 30,000円 |
---|---|
自動車税(種別割) | 30,500円 |
自動車重量税(継続車検・2年に1回) | 24,600円 |
自賠責保険料(24ヵ月・初回車検以降2年に1回) | 21,550円 |
任意保険料 | 30,000円 |
車検基本料(初回車検以降2年に1回) | 31,000円 |
カーローン返済額 | 240,000円 |
ガソリン代 | 96,000円 |
駐車場代 | 120,000円 |
1年でかかる維持費の合計 | 623,650円 |
そのほかの車種別の維持費の目安は、軽自動車で48万円程度、Lクラスのミニバンで80万円程度となります。
なお、車検がない年は自動車重量税と自賠責保険料、車検基本料がかからないため10万円ほど安くなります。
車の維持費は車種や車の使用頻度、住んでいる地域になどによっても大きく変わってきますが、車検やメンテナンス、故障などで修理が必要になる場合に備えて、ゆとりを持って予算を立てておくことが大切です。
メンテナンス費用を節約するポイントは?
メンテナンス費用には車の安全性を保つために必要なものも多く、大幅な節約は車のトラブルや事故を招く原因にもなりかねません。しかし、月々かなりの維持費がかかることから、少しでも金額を抑えたいと思う方は多いでしょう。ここでは、メンテナンス費用を無理なく節約できる方法をご紹介します。
可能な範囲でセルフメンテナンスを行う
今回ご紹介したメンテナンスはすべて業者に依頼できますが、専門的な知識が不要なメンテンナンスは、自身で行うことで出費を抑えることができます。ただし、初めての作業は、必要な工具などを買いそろえたり、不具合が生じて結果的に業者に依頼したりして、出費がかさむ可能性もあります。セルフで行う予定の作業工賃がどれくらいかを事前に確認して、自身で行うか依頼するかを検討することも大切です。
こまめにメンテナンスを行う
メンテナンスは行うほどに費用がかかりますが、費用を惜しんでメンテナンスを怠ると、大きな不具合やトラブルに発展して、修理や買替えなどでかえって高額な費用が必要になる可能性があります。メンテナンスは不具合などの発生を抑えてくれるだけでなく、こまめに行うことで、不具合が起きても小さなうちに気付くことができます。小さな不具合であればそれほど費用をかけずに直せる可能性も高く、長い目で見ればメンテナンス費用を抑えることにつながります。
車を長持ちさせる運転を心掛ける
急発進や急停車など「急」がつく運転は、タイヤをはじめとするさまざまなパーツに負荷をかけやすく、劣化を早めてしまいます。また、短距離ばかりの移動や、エンジン停止中のカーオーディオの使用なども、バッテリーを消耗させます。
消耗品の劣化が早いとその分交換回数が増えて費用がかさむため、車に負荷がかからない運転を心掛け、各パーツの負担を減らすこともメンテナンス費用の節約につながります。
良質で低価格な点検整備を行ってくれる業者を見つける
車のメンテナンス費用は、依頼する業者によって異なります。そのため、低価格で作業を行ってくれる良心的な業者を見つることでメンテナンス費用を節約できます。また、ひとつずつの料金は高めでも、複数のメンテナンスをまとめて依頼することで割引が受けられたり、セールやポイント還元でお得にメンテナンスが受けられたりする業者もあります。
ただし、格安をうたう業者の中には技術面で不安が残るサービスを提供しているところも存在するので、価格と質を総合的に判断することが大切です。
メンテナンスプランがついたカーリースを利用する
カーリースの中には、月々の定額料金にメンテナンス費用が含まれるメンテナンスプランを用意しているリース会社もあります。カーリースは頭金不要で新車に乗れる新しい車の利用方法で、月額料金には自動車税(種別割)などの税金や自賠責保険料なども含まれるため、車検をはじめとするメンテナンスだけでなく、車を維持する上で必要になるさまざまな費用が定額にできます。
大きな出費の心配がなく、定期的にメンテナンスも受けられて、節約しながら安全にカーライフが楽しめます。
参考記事【カーリースとは?メリットやデメリットと車のリースのしくみを徹底解説!】
車のメンテナンスはこまめに実施しよう
車のメンテナンスは、安全性を保ったまま長く乗り続けるために欠かせないものです。これまであまりメンテナンスをしていなかった場合は、洗車をする、点検に出すといった簡単なところから始めてみるのがおすすめです。また、メンテナンス費用を負担に感じる場合は、維持費を毎月一定にできるカーリースの利用も検討してみましょう。