出版レーベル・viviON THOTHより、連載開始から100周年を迎えた『正チャンの冒険』の記念書籍を発売されます。『正チャンの冒険』に関する取り組みを皮切りに、永く多くの人に愛されるマンガ作品とこれまでに紡がれてきたマンガ史、マンガ文化を紐解き、次代へと伝えていく「マンガ誕生100周年プロジェクト」もスタートします。
1923年1月25日、一般家庭全般をターゲットにした「日刊アサヒグラフ」が創刊されました。樺島勝一と織田小星によって描かれた『正チャンの冒険』はその誌面に掲載され、初めて日刊連載された漫画ともいわれています。
連載当時は、関東大震災の復興のシンボルとして、多くの子供たちに親しまれました。また主人公の正チャンがかぶる帽子が「正チャン帽」の愛称と共に一世を風靡したり、宝塚歌劇団の演目にも選ばれるなど、幅広い年代に愛されました。日本のマンガ史においてもシンボリックな作品のひとつである『正チャンの冒険』、その誕生の100周年を記念して、viviON THOTHは記念書籍を2023年冬に発売します。発売に向け、連載当時の原稿や資料を検証・踏襲しながら、現在の印刷仕様やインターネットでの視聴に適した描線への調整作業を進めます。この作業により、作品の持ち味を維持しながらより高画質な『正チャンの冒険』をお届けいたします。また、現代における読みやすさも考慮した調整なども実施予定です。
書籍の発売に先駆けて、viviON THOTHの公式Twitterでは『正チャンの冒険』を日刊連載(新聞になぞらえ、平日の朝・夕に各1~2作ずつ投稿)します。あわせてご注目ください!
マンガ誕生100周年記念プロジェクトが始動!
マンガ誕生100周年記念プロジェクトは、viviON THOTHが推進するマンガという表現の進化やその歴史、文化を、次代へ伝えていく取り組みです。
『正チャンの冒険』を皮切りに、マンガにまつわる100年の歴史を振り返りながら、今は忘れられてしまった名作、過去に一世を風靡した作家、流行したジャンルや表現、手法などにもスポットをあててその価値を再発見し、現代、未来に伝えていくことを目的としています。まずは『正チャンの冒険』をより多くの方に改めて知っていただくために、noteにおいて記事を連載していきます。日本の漫画研究の第一人者である夏目房之介先生を筆頭に、さまざまな方が寄稿予定です。
▼viviON THOTH 公式note「マンガ誕生100周年記念プロジェクト」