FacebookやInstagramを利用していると最近必ず出会うと言っても過言ではない広告。これらは「パーソナライズ広告」と呼ばれ、自分の興味や関心に応じて表示されるものです。しかし、どのような仕組みで表示されるのかいまいちわからない、また情報がどこかに漏れてしまっているのではと不安になる人もいるのではないでしょうか。
こうした「パーソナライズ広告」の仕組みを擬似体験できるポップアップイベント「Meta Bookstore」が2023年1月27日からの3日間にわたって代官山T-SITE GARDEN GALLERYで開かれました。この程期間限定のポップアップイベントが開かれ、特設サイトも公開中です。
その気になる内容と先駆けて行われたメディア向けのオープニングイベントの模様も合わせてご紹介します。
より良いSNS体験を提供してくれる「パーソナライズ広告」って?
Meta 日本法人 Facebook Japanは、イノベーションの力を使って物理的に離れた家族や友人、さらには同じ興味関心を持つ人々の間の繋がりを通じて社会を動かす力を作る、またビジネス的には広告主と利用者を効率的に結びつけることをサポートするためのプラットフォームを展開。
このプラットフォームを運営するにあたって、安心安全な環境を作っていくことを最も重要と考えているそうです。
パーソナライズ広告は一人ひとりの興味関心に合わせて商品やサービスを表示するもので、これを行うにあたって活用するのは利用者のアクティビティや登録情報など。
例えばどのようなコンテンツをフォローし、どのようなコンテンツにいいねをしているか、コメントをしているかという情報を用いてパーソナライズ広告の表示を行うそう。その際、Metaがどのような情報を使うか、どのように管理をしているか、不安に思うという声も。
この点に関してはプライバシーの保護とパーソナライズ広告は両立するものであるとMetaは考えていて、透明性の確保やプライバシーと広告に関して利用者自身で管理することができる機能を提供するなどのアプローチを行っているそうです。
具体的には2022年5月にプライバシーポリシーを改訂し、どうしても難しくなりがちな説明を中高生でもわかりやすいような平易な言葉で書き上げ、デザインを一新するとともに動画を使うなど手法も工夫を凝らしているとか。
またInstagramなどの画面に現れる広告がなぜそこに現れるのか、「この広告が表示される理由」というタブをクリックするとどのような理由でコンテンツを表示しているかをわかりやすく説明してくれます。また、その広告を表示したくない場合はその旨を数クリックほどでフィードバックできる機能も。
さらに広告が自分の興味関心と合わない場合はそのコンテンツを非表示にしたり報告する機能、特定のトピックに関する広告の表示を減らす選択ができる管理機能もあるそうです。
パーソナライズ広告をわかりやすく体験できる「Meta Bookstore」
こうしたパーソナライズ広告に関する取り組みや価値は利用者に知っていただいてこそ意味があるとMetaは考え、利用者にはそれらを理解したうえで安心してSNSを上手に活用してほしい、そんな思いから考案したのが、今回の「Meta Bookstore」。
こちらのイベントでは、ブックコンシェルジュに自分の興味関心のあるカテゴリーを回答することで結果に合わせておすすめの本に出会うことができるのですが、これをパーソナライズ広告になぞらえ、広告を通じて自分にぴったりな商品やサービスと出会う仕組みを体験してもらうという意図が。
さらにスタッフより広告体験やプライバシー管理機能について紹介してもらえたり、自分の広告設定の確認や見直しも行っていました。
また公開中の「Meta Bookstore」特設サイトでは自宅にいながらの体験も。
パーソナライズ広告がSNSなどのプラットフォームにおける体験をリッチなものにしてくれる、というMetaの考えを存分に感じることができます。
「プライバシーを管理しながら賢くSNSを使う方法」についてのトークセッション開催
「Meta Bookstore」のオープンに先立ち実施されたメディア向けオープニングイベントでは、SNSや情報リテラシー教育を専門とする成蹊大学 客員教授の高橋 暁子さん、SNSマーケティング事業やZ世代向けSNSメディアを展開する株式会社FinT 代表取締役 CEOの大槻祐依さんをゲストに迎え、「プライバシーを管理しながら賢くSNSを使う方法」をテーマにしたトークセッションも開かれました。
プライバシー管理への関心については、「ネットのトラブルでの相談やアドバイスを行っているが、その中で広告表示に関する悩みが多い。」と高橋さん。
「Z世代はプライバシーに対する関心は上がってきているとは思うが、漠然とした不安があるのも事実。」と大槻さん。
高橋さんは企業に対してのアドバイスも行っているそうで、企業はこれからプライバシーに関して透明性を高くすることが求められると感じるそう。
また大槻さんはZ世代のプライバシーに関する課題として、ネットで自分の情報をオープンにすることに抵抗がない一方で、どこまで公開すればいいのか、リテラシーを身につける必要がある、と語りました。
またプライバシー保護とデータ活用は両立できるか?の問いには、「これからのプライバシー保護には攻めと守りのバランスが重要。その点ではMetaのパーソナライズ広告はバランスが取れていると思う。広告は配信されるものからさせるものにしていくべき。積極的に自分から情報を取っていくことが大事。」と高橋さんが回答。
またSNS利用者に向けてのメッセージとして、「どんな情報を与えているのか、見直すことが必要。こんなことが好き、また逆に嫌いと意思表示をすることでSNS体験がよくなっていくということが今日わかった。パーソナライズ広告をどんどん自分好みに改善していってもらって、もっと楽しい体験にしていってもらいたい」と大槻さんが回答しました。
利用者から積極的にフィードバックをもらい、そしてプライバシーに対する漠然とした不安を取り除けるようにしていきたいというMeta。現在は特設サイトで「Meta Bookstore」を体験することが可能です。「Meta Bookstore」を通して、プライバシーに対する取り組みを知り、さらに充実したSNS時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。