ソフトウェア大手のアドビは3月13日、就職情報サイト「ワンキャリア」を運営する株式会社ワンキャリアと協力し、学生のクリエイティブな就職活動を支援する取り組みを発表しました。

デジタルコンテンツで学生の個性を伝える

アドビが企業の新卒採用担当者を対象に行った調査によると、「履歴書やエントリーシートだけでは学生の個性やスキルを十分に理解することが難しい」という課題が浮き彫りになりました。一方で、学生が自己PRとしてアドビ製品で作成したWebページやビデオなどのデジタルコンテンツを提出することには、76%の企業が好意的な反応を示しました。

そこでアドビは、学生が無料で使える「Adobe Express」をはじめとするアドビ製品を活用し、個性あふれる自己PRコンテンツを手軽に作成できるような提案をしています。学生はテンプレートを参考にしながら、プログラミングの知識がなくても直感的に操作ができるようになります。また、「Acrobat」や「Adobe Scan」といったPDF関連ツールも無償で利用でき、提出書類をオンラインで揃えられるのも利点です。

アドビでは、実際に同社のインターンシップ採用でこうしたデジタルコンテンツを取り入れた結果、学生の個性や熱意を深く知ることができたそう。画像や動画で表現力を発揮することで、学生の感性や創造力まで評価の対象にできるというわけですね。

変化する“キャリア観”に合わせた支援を

ワンキャリアの調査によると、大学生の4割が卒業後の転職を見据えてキャリアプランを立てていることがわかりました。また、安定や大手ブランドより、自分の成長を実感できる場を求める傾向も見てとれます。

こうした学生のキャリア観の変化に合わせ、就職活動の形も多様化。インターンやイベントが採用の舞台になるなど、企業と学生の接点が増える一方で、自分をアピールする手段もバリエーション豊かになってきたのです。メールや履歴書だけでなく、SNSや動画でも存在感を示せるスキルが求められる時代と言えるでしょう。

アドビとワンキャリアはアドビ製品の活用法をレクチャーする動画を共同制作し、学生の自己表現力を高める支援を始めています。今後は、セミナーやコンテストなども企画し、学生がクリエイティブスキルを習得・実践できる場を提供していく予定だと言います。

個性が輝く未来に向けて!クリエイティブスキルを武器に

文章力や企画力など、社会人に必須の力が問われる就職活動。その中でも、個性や独創性をアピールするには、クリエイティブ力が大きな武器になります。

「Adobe Express」をはじめとするアドビ製品に早い段階から触れることは、デザインや動画編集を楽しみながら学べる環境が整うということでもあります。社会にでるとより求められるクリエイティブスキル。就職活動だけでなく、大学生活やサークル活動でも創作の楽しさを体感できれば、学生時代がより豊かなものになるはずです。

今後は、アドビとワンキャリアによる学生支援の取り組みが、就職活動の選択肢を広げるとともに、クリエイティブスキルを身につけるきっかけになりそう。きっと学生一人ひとりの可能性を引き出し、個性が輝く未来につながるはずです。