ウェルネス総合研究所が4月17日、東京都内にて、ペース・オブ・エイジング(Pace of Aging:PoA)普及プロジェクトセミナーを開催。

老化には人それぞれスピードがあり、エイジングケアは今や、老化に抗う「抗老化」から、老化のペースを30代からコントロールする「ペース・オブ・エイジング」の時代を迎えているそうです。

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「ペース・オブ・エイジング」の時代到来!エイジングケアの新たな潮流

セミナーでは、イシハラクリニックの石原新菜副院長が登壇し、まず初めに、先行している海外での衝撃の研究を3つ紹介しました。

研究①34歳・老化タンパクドミノ始まる!

スタンフォード大学の研究によると老化タイミングは「34歳」「60歳」「78歳」の3つの年齢をピークにタンパク質の急激な変化が起こることを解明!

老化は加齢に伴い、一定に進むわけではないのです。

研究②老化が6倍速で進人がいる!

ニュージーランドの健康追跡調査では、1年間に老化が0.4歳しか進まない「若見え」さんと2.44歳も進む「老け見え」さんがいることが判明。10年後には、かなり見た目に差が出てしまうという恐ろしい研究結果ですね。

研究③双子は「若見え」の方が長生きだった!

デンマークの双子1826人(913組)を対象に行われた研究では、双子のうち「老け見え」さんの方が先に亡くなる確率が高いという結果が出たそうです。

これらの研究結果から、老化には人それぞれスピードがあることがわかります。また、その要因は、遺伝要因が2-3割、環境要因が7-8割と考えられています。
エイジングケアは今、老化に抗う「抗老化」から、老化のペースを30代からコントロールする「ペース・オブ・エイジング」の時代を迎えているのです。

ペースオブエイジング(PoA)を左右する要因とは?

衝撃の研究結果の後、石原先生が、ペースオブエイジング(PoA)を左右する要因と「老け」のペースを緩やかにする対策について解説。

先生によると、「老化のペースを30代からコントロールする『ペース・オブ・エイジング』で重要なポイントは4つ。食事と栄養習慣、運動習慣、睡眠習慣、周辺環境。中でもPoAを緩やかにするために意識してほしいのが、食事と栄養習慣」とのことです。

厚生労働省の国民健康・栄養調査を基に作成した日本人の食事摂取基準の実態では、30代女性は、必要な栄養素23成分中14成分が不足しているという結果が得られたそう。

これに対し、石原先生は、「一つだけ栄養素を高めるというわけではなく、全体的に土台をしっかりすることが重要。体に入れるものにより、血や細胞はできていく。だからこそ、バランスの取れた食事がとても大切。ただ一方、30代は家事や仕事などの忙しさにより、朝食欠食や偏食の方が多いということも特徴となっている。バランスの良い食生活を意識しつつも、ストレスにならない程度に、無理をしすぎず、難しいときはサプリ等を頼るのも一つの選択肢である。」と述べました。

石原先生監修PoA度チェックリストによる簡易相談に挑戦!

セミナーでは石原先生監修のPoA度(老化時計タイプ)チェックリストによる、簡易診断が行われました(以下、図を参照)。

先生による結果解説は以下の通り。

●0-2個:「若見え」さん。毎日の食事・栄養に意識が高い方。今の食生活をキープすることで将来も健康で若々しくいられる可能性が高い。
●3-4個:「年相応」さん。チェックをついたところを改善していくと、より将来も健康で若々しくいられる可能性が!
●5個以上:要注意!「老け見え」さんの可能性有。近い将来、見た目や体調に突然変化が起こる可能性も。

セミナー参加者で、一番多かったのは3-4個の方。内面から「老け」のペースを緩やかにしようというPoAの概念。チェックリストの多くは食事に関する内容で少し気を使うだけで減らすことができるような内容なので、明日からでもペースをコントロールしていけるよう努力したいですね。

みなさんもぜひ一緒に老化のスピードを緩やかにすべく食生活に気を遣っていきましょう。