「NISAは投資に関する制度だと知らない」人は三大都市圏と他地域で20ポイント以上の差
「福祉はぐくみ企業年金基金」を中心に、企業年金・退職金制度の導入・設計をサポートするベター・プレイスは、全国20代~50代の男女を対象に、今年1月からスタートした新NISA(少額投資非課税制度)の利用状況について、三大都市圏*¹居住者とその他地域*²の居住者を対象に「新NISA利用状況に関するアンケート 三大都市圏・他地域比較」を実施しました。
*¹ 東京23区、川崎市、横浜市、さいたま市、相模原市、千葉市、名古屋市、大阪市、堺市、京都市、神戸市(三大都市圏の定義は、総務省による分類に準ずる):
https://www.soumu.go.jp/main_content/000354244.pdf
*² *¹以外の地域
Q. NISA(少額投資非課税制度)を知っていますか?
NISAの認知度を調査したところ、知っていると答えた人は三大都市圏で58.6%、他地域では42.8%と15ポイント以上の差がありました。
Q. NISAを「知っている」と答えた方にお聞きします。旧NISA(一般・つみたて)、新NISAを利用していますか?
NISAを知っている人に利用状況を聞いたところ、「新NISAを利用していない」(旧NISAは利用していたが新NISAは利用していない/以前は利用していたが利用していない/どちらも利用したことがない)と答えた人は、三大都市圏で49.1%、他地域では54.9%でした。旧・新NISAを「どちらも利用したことがない」と答えた人は、三大都市圏では31.1%、他地域では41.6%と10.5ポイントの差がありました。
Q. NISAを「聞いたことはある」と答えた方にお聞きします。NISAは投資に関する制度だということを知っていますか?
NISAについて「聞いたことはある」という人に、NISAが投資に関する制度であることを認識しているか調査したところ、「知っている」と答えた人は三大都市圏では81.5%、他地域では61.3%という結果となりました。
Q. NISAを知っていて、旧NISA(一般・つみたて)、新NISAの「どちらも利用したことがない」と答えた方にお聞きします。NISAを利用しない理由を教えてください。(複数回答可)
NISAを知っていてもこれまで利用したことがない人に、利用しない理由を聞いたところ、「投資に回すお金がないから」が三大都市圏で47.4%、他地域で27.7%と共に1位、また、三大都市圏、他地域共に「特に理由はない」が2位という結果となりました。
Q. NISAを知っていて、旧NISA(一般・つみたて)、新NISAのどちらも利用したことがない」と答えた方にお聞きします。どのような状況になったらNISAを利用すると思いますか?(複数回答可)
NISAを知っていてもこれまで利用したことがない人に、どのような状況になったらNISAを利用するのか聞いたところ、「給料があがったら」と答えた人が三大都市圏で47.4%と約半数、他地域でも36.2%で共に1位という結果となりました。さらに三大都市圏では「利用はしないと思う」と答えた人が2番目に多く、他地域より12.5ポイント高い31.6%でした。
また、他地域では「手続きが簡単になったら」利用するという回答が23.4%で2位となり、三大都市圏よりも18.1ポイント高い結果となりました。
Q. 投資を始めるにあたって必要だと思うことは何ですか?(複数回答可)
投資を始めるにあたって必要だと思うことを聞いたところ、「余裕資金」と答えた人が三大都市圏で60.6%、他地域で65.5%と共に1位という結果となりました。また、「お金の知識」と答えた人も共に2番目に多い結果となりました。
Q. お金に関する情報や知識はどのように取得していますか?(複数回答可)
お金に関する情報や知識をどのように取得しているか聞いたところ、「インターネット検索」が三大都市圏で48.1%、他地域で46.6%と共に1位となりました。「お金に関する情報や知識を取得していない」と答えた人は、他地域が34.1%と三大都市圏の24.0%を10.1ポイント上回る結果となりました。
Q. NISAを「知っている」と答えた方にお聞きします。NISAよりも税制優遇の効果が高い制度として、「企業年金」があることを知っていますか?
NISAを知っている人に、NISAよりも税制優遇の効果が高い「企業年金」を知っているか聞いたところ、「知っている」と答えた人は、三大都市圏で62.3%、他地域で48.7%と、三大都市圏が13.6ポイント高いことが分かりました。
今回の調査により、三大都市圏と他地域との比較で、NISAを知らない人の割合が、他地域は15.8ポイント高く、また、「NISAは投資に関する制度だと知らない」人の割合についても、他地域の方が20.2ポイント高く、地方在住者が、NISAへの関心および資産形成に対する関心が低い傾向にあるということが浮き彫りになりました。これは、地方在住者が、金融リテラシーが低いということではなく、地方には上場企業やベンチャー企業が大都市圏に比べて少なく、成長企業に投資をして資産を増やすという実感が持ちづらいのかもしれません。
調査概要
実施期間:2024年3月7日
調査主体:株式会社ベター・プレイス
調査対象:20才~59才、男女
対象エリア:全国
調査方法:インターネット調査
回答件数:368名
「はぐくみ企業年金」について
現在我が国は、人口減少と超高齢化による「就労人口の減少」が進み、慢性的な人手不足の現状があります。また、若年労働者が企業を退職する理由は経済的な理由が最多*³であり、働く世代のお金の不安の第一位は「老後資金」*⁴となっています。勤務する企業規模や居住する地域によって生じている経済格差、これは将来の資産形成、老後資金にも大きく影響しています。私たちは、中小企業とそこで働く方を支えるため、企業にも労働者にもメリットがある企業年金制度「はぐくみ企業年金」を設立しています。「はぐくみ企業年金」は厚生年金被保険者であれば、従業員(非正規雇用含む)でも役員でも加入可能な企業年金基金で、事業主側はコストを抑えながら企業年金・退職金制度を構築することができます。企業年金・退職金制度充実が従業員満足度向上・離職率低下につながることから、特に人手不足が深刻化している福祉業界において、人材定着をはかるための福利厚生のひとつとしてご好評いただいています。従業員側のメリットには、難しい投資の知識が不要で、元本が保証されていることがあげられます。また、原則60歳以上にならないと受け取りができない企業型DC(企業型確定拠出年金)やiDeCo(個人型確定拠出年金)に比べて、退職時や休職時、育児・介護休業時にも受け取ることが可能なため、育児や介護を将来に控える従業員から厚い支持を集めています。現在、導入法人の98%が従業員300名以下の中小規模法人で、そのうち4割超の法人が福祉・医療・教育関連となっております。
サービス紹介サイトURL:https://bpcom.jp/hagukumikikin/
(出所)
*³厚生労働省 平成 30 年若年者雇用実態調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/4-21c-jyakunenkoyou-h30_gaikyou.pdf
*⁴QUICK資産運用研究所「個人の資産形成に関する意識調査」2019年11月
https://moneyworld.jp/news/05_00021338_news