インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」は、全国の20代から30代の働く女性500名を対象に「働く女性の商品レビューとSNS活用に関する調査」を実施しました。
この調査では、働く女性たちのSNSの使い方を明らかにするとともに、普段から商品サイトにレビューを投稿している人とそうでない人との使い方の差に迫りました。買い物をしたとき「5回に1回以上の頻度で商品サイトにレビュー・口コミを投稿する人」と「それ未満の頻度または投稿しない人」とで調査結果を比較したところ、SNSの使い方や“発信すること”への考え方に違いが見えました。利用率/投稿率が高いSNSや、1日あたりの利用時間も明らかになっています。さらに、秋に向けて買いたいコスメ・ファッションアイテムランキングも発表します。
使っているSNS 1位は「Instagram」。1日のSNS利用時間は1~2時間と回答した人が最多
・利用目的は「情報収集」「息抜き」。約6割は発信・投稿をしない
商品サイトのレビュー・口コミ機能やSNSを使用して、商品への感想を誰でも気軽に発信できるようになりました。それは同時に、買い物をするときに参考にできる情報が増えたということでもあります。そこで今回、商品を購入後、商品サイトでよく(5回の買い物につき1回以上)レビュー・口コミを投稿する人と、それ未満の頻度もしくは投稿しない人で分け、SNSの使い方を分析。利用する目的や投稿の仕方、投稿する理由の違いに迫りました。
まずは、SNSの使い方を調査。使っているSNSは20代、30代ともに1位は「Instagram(20代:81.2%、30代:76.4%)」、2位は「X(20代:80.4%、30代:73.6%)」、3位は「YouTube(20代:68.8%、30代:60.0%)」でした。TikTokは20代、Facebookは30代の方が、利用率が高いという差も見られました。1日あたりの利用時間は、「1時間以上2時間未満(22.6%)」と回答した人が最も多い結果となりました。
SNSを利用する目的は、全体では「情報収集(80.8%)」が1位で、「息抜き(57.0%)」「娯楽として(46.2%)」など、何気なくSNSを見ている人も多く見られました。また、「発信・投稿(39.6%)」と回答した人は約4割で、残る約6割は閲覧用として、いわゆる“見る専”でSNSを使っているようです。商品サイトによくレビューを投稿する人に絞って見ると、約6割が「発信・投稿(56.8%)」を目的としてSNSを利用していることが判明。レビューを投稿しない人と比較すると大きな差がありました。「友人・知人との話題を得るため(32.4%)」と回答した人の割合も、レビューを投稿しない人と比べると多く、レビューを投稿する人は誰かに何かを発信しようとする意識が強いと考えられます。
SNSで発信・投稿をしている人を対象に、閲覧だけでなく発信・投稿も行っているSNSはどれか聞いたところ「Instagram(84.3%)」「X(84.3%)」が同率で1位に。利用率1位だった「Instagram」に、投稿率ではXが並ぶ結果となりました。
どのSNSも非公開より「全体公開」で投稿している人が過半数
・理由は「好みが合う人の共感を得たい」。「推しに見てほしい」は13.6%
・全体公開で投稿しない人は「個人情報の特定が心配」「身近な人から反応があればよい」
SNS投稿をする際の、公開範囲についても調査。どのSNSも、非公開よりも全体公開で投稿している人の方が多い結果となりました。さらに、日頃から商品サイトにレビューを投稿している人の方が、SNSでも全体公開で発信をしていることが分かりました。
全体公開で投稿をする理由は、約4割が「好みが合う人の共感を得たいから(40.3%)」「たくさんリアクションが欲しいから(37.0%)」と回答。誰でも閲覧できるからこそ「推しに見てもらいたい・繋がりたいから(13.6%)」という目的でSNSを活用している人もいました。全体公開でSNS投稿はしないという人にも理由を聞いたところ、商品サイトによくレビューを投稿する人は「個人情報の特定が心配だから(60.9%)」と回答した人が多く、サイト上のレビューは投稿するものの、気軽に投稿できるSNSは慎重に使っていると考えられます。「身近な人からリアクションがもらえればよいから(60.9%)」と回答した人も同数で、SNS上ではあまり多くの人の目に触れることを求めない人もいるようです。
SNS投稿をする人のうち、約7割が購入品についての投稿をする
・商品サイトでレビュー・口コミを書く心理「商品の魅力を伝えるため」「購入を悩んでいる人のため」
・4人に3人はSNS上の商品レビューを「参考にする」
続いて、SNSでの投稿の中でも、購入した商品について何か発信したことがあるかを聞きました。
SNS上で、購入した商品について投稿する人は「毎回投稿する(23.2%)」「たまに投稿する(47.5%)」を合わせて約7割でした。商品サイトによくレビューを投稿する人に絞って見ると、「毎回投稿する(30.3%)」「たまに投稿する(52.8%)」を合わせて8割以上がSNSでも購入した商品について投稿していると判明。一方で、あまり商品レビューを投稿しない人のうち、SNSで購入した商品について「毎回投稿する(5.4%)」人はごくわずかでした。「たまに投稿する(33.9%)」を合わせても4割を切る結果でした。
商品サイトによくレビューを投稿する人の方が、SNSでも全体公開で投稿をしていたり、商品について発信していたりすることが分かりました。どのような思いで発信をしているのでしょうか。
まず、商品サイトにレビューを投稿する理由を聞いたところ、約半数が「商品の魅力を伝えるため(48.0%)」と回答しました。購入した商品についてSNSに投稿する理由も、「商品の魅力を広めるため(49.2%)」が1位に。「購入を悩んでいる人のため」という人は、レビューをあまり投稿しない人は0人だった一方で、レビューをよく投稿する人では24.6%いました。自己表現のためというより、商品自体の魅力が広まることや、率直な意見を通じて購入を悩んでいる人の力になることに、レビューを書く意味を感じている人は多いのかもしれません。商品レビューをあまり投稿しない人が、購入品についてSNSに投稿する理由は「商品を購入したことを伝えるため(45.5%)」が1位で、考え方の違いがうかがえます。
サイトに寄せられているレビュー・口コミ投稿について、読んで商品へのイメージが変わった経験があるか聞いたところ、様々なエピソードが寄せられました。
【サイトのレビュー・口コミ投稿を読んで、商品へのイメージが変わった経験】
・化粧品を、実際の肌につけている人の投稿を見て色が判断できた(宮城県・28歳)
・刺激が強くて自分は使えないと思っていた洗顔料が、週1回使う程度にすると良いと知れた(北海道・26歳)
・アイシャドウをアイブロウとしても使えるというレビューはためになった(神奈川県・28歳)
・男性用化粧品が意外にマッチした(埼玉県・34歳)
・暗めのリップカラーがナチュラルメイクに合わせやすいというレビューを見て、初めて挑戦してみてとても良かった(北海道・37歳)
また、SNSに投稿された商品レビューは4人に3人が「参考にする」と回答。商品サイト及びSNS上のレビュー・口コミは、多くの人にとっては参考になる情報であり、商品の新たな魅力や使い方を知るきっかけにもなっているようです。
この秋買いたいアイテムランキング1位「リップメイク」2位「アイメイク」3位「トップス」
・コスメや服を買う基準は9割以上が「自分ウケ」
最後に、SNSを活用している女性たちの、コスメやファッションアイテムの買い方も調査しました。
この秋買いたいコスメとファッションアイテムを聞いたところ、上位は「リップメイク(34.0%)」、「アイメイク(28.4%)」、「トップス(27.4%)」でした。色味のあるコスメや、目につきやすいトップスから秋を取り入れたい女性は多いのかもしれません。
この秋買いたいコスメ・ファッションアイテムランキング(複数回答)
1位 リップメイク(34.0%)
2位 アイメイク(28.4%)
3位 トップス(27.4%)
4位 スキンケア(24.2%)
5位 下地・ファンデーション・コンシーラー(23.0%)
6位 ボトムス(21.4%)
7位 チーク(20.8%)
8位 ワンピース・ドレス(20.4%)
9位 フェイスパウダー(20.2%)
10位 バッグ(18.2%)
コスメや服を買う基準は約9割が「自分ウケ」という結果に。「自分の好きなものであれば、それでいいから(沖縄県・22歳)」「他人ウケの服はいずれ着なくなる(東京都・23歳)」「自分の気分が上がるかどうかが大事(北海道・30歳)」という理由が挙げられました。一方、他人ウケ派からは「客観的な意見を聞く方が気楽(香川県・27歳)」「好きなスタイルを実現したいが、周囲にある程度溶け込みたいから(沖縄県・28歳)」といった意見がありました。
まとめ
今回の調査では、働く女性たちのSNSの使い方を調べるとともに、普段から商品サイトにレビュー・口コミを寄せている人とそうでない人とで、傾向の違いを探りました。レビューを投稿している人の方が、SNSでも投稿・発信をしていることが多く、購入品についても高頻度でシェアしている傾向が分かったほか、その動機としては「商品の魅力を広めるため」「購入を悩んでいる人のため」という回答がありました。実際に、レビューをきっかけに良い商品に出会えた経験がある人もいました。また、SNSの利用目的1位は「情報収集」であったことや、約6割は投稿をしない閲覧用アカウントとしての使用であることからも、発信ではなく情報収集のためにSNSを利用することは今や主流と言えます。
コスメや服を買う基準は「他人ウケより自分ウケ」派が大多数でしたが、なりたい自分になるための、自分好みの商品に出会うために、公式説明文だけでなくレビューや口コミ、SNSでの評判を参考にする買い物スタイルが、現代のスタイルとして定着してきているようです。購入者のためを思ってレビューや投稿を寄せる人が増えることで、より楽しく、自分に合ったショッピングができるようになるのではないでしょうか。
【調査概要】
「働く女性の商品レビューとSNS活用に関する調査」
調査期間:2024年8月26日~8月28日
調査対象:全国の20代~30代働く女性 SNSを利用している人計500名
(うち、商品を購入後、商品サイトに5回に1回以上レビュー・口コミを投稿する人250名)
調査方法:インターネット調査
調査会社:株式会社ネオマーケティング