今一番人気のジャンルであることは間違いない「SUV」。しかし一番人気であるだけに、各メーカーからは多種多様なSUVが発売されていて、そのなかからどれを選ぶのが自分にとってベストなのか、少々わかりづらい状況になっています。そこでこの記事では、すべての国産SUVを「サイズ別」「燃費別」「価格別」などの軸によって分類し、それぞれの分野におけるおすすめSUVをわかりやすく整理してまいります。
第1弾はボディサイズで選ぶおすすめ車種の紹介です。

この記事の執筆者

モーター・エヴァンジェリスト 宇野 智(うのさとる)

エヴァンジェリストとは「伝道者」のこと。クルマ好きでない人にもクルマ楽しさを伝えたい、がコンセプト。元「MOBY」編集長で現在は編集プロダクション「撮る書く編む株式会社」を主催。個人ではライター/フォトグラファー/エディターとして、取材や試乗を精力的にこなし、いくつかの自動車メディアへの寄稿も行っている。その試乗車種は年に100車種以上に及ぶ。鉄道、航空機、船舶など乗り物全般、交通にも造詣が深い。

ボディサイズで選ぶSUVのおすすめ車種

SUVをボディサイズによって分類する場合、一般的にはその全長に応じて「ラージSUV」「アッパーミドルSUV」「ミドルSUV」「コンパクトSUV」の4種類に区分されます。そしてこの4種類の分け方とは少しだけ軸が異なるのですが、軽自動車規格のSUVである「軽SUV」というカテゴリーも存在しています

ラージ4,800mm以上400万円以上
アッパーミドル4,500〜4,799mm300〜600万円
ミドル4,300〜4,499mm200〜350万円
コンパクト4,300mm以下100万円台

軽SUVのおすすめ3選

軽自動車のSUVについて、おすすめ3車種をご紹介します。

おすすめ1位:スズキ「ジムニー」
本格派だがおしゃれでもある軽SUV

パワーユニット:0.66Lガソリン
燃費:14.3〜16.6km/L
価格:1,654,400〜2,002,000円

ジムニーは、1970年代から作り続けられているスズキの軽オフローダー。そもそもは険しい山間部の発電所などまで走破できる「働く車」として設計されたモデルで、2018年に発売された現行型も、基本的には「働く車」として作られました。しかし“働きやすさ”を追求した結果としてのシンプルなフォルムやプロスペックのインテリアなどが「逆におしゃれ!」と評価され、現在はタウンユース中心のユーザーからも絶大な人気を博しています。

もちろんそもそもは超本格オフローダーですから、釣りやキャンプなどの相棒として使うには最適ですし(この車があれば、ほぼどこへだって行けます)、現行型は安全装備も充実しているため、街中や高速道路などで快適に使うことも十分可能です。

おすすめ2位:スズキ「ハスラー」
程よいアウトドアテイストが魅力

パワーユニット:0.66Lガソリンマイルドハイブリッド、0.66Lガソリンマイルドハイブリッドターボ
燃費:20.8〜25.0km/L
価格:1,518,000〜1,972,300円

スズキ「ジムニー」が1台あれば、ほぼどんな荒れ地でも走っていくことができますが、ジムニーはオフロード性能を重視している分だけ、舗装路での快適性は(普通の車と比べれば)若干ですが劣ります。そのため、もしも「ジムニーほどの悪路走破性はいらないが、そこそこのオフロード性能はあってほしい」と考える場合は、スズキの軽SUVである「ハスラー」がおすすめとなります。

やや特殊なフレーム構造を採用しているジムニーと違い、ハスラーは軽乗用車ベースであるため、舗装路での走りは普通に快適。それでいてSUVらしい高めの最低地上高が確保されており、汚れに強いシート表皮や荷室を採用するなど、アウトドアでガンガン使うことも想定した作りになっています。

おすすめ3位:ダイハツ「タフト」
こちらも程よくアウトドア向きな軽SUV

パワーユニット:0.66Lガソリン、0.66Lガソリンターボ
燃費:18.2〜19.8km/L
価格:1,320,000〜1,771,000円

ダイハツ「タフト」は、2位のスズキ「ハスラー」とおおむね似たコンセプトの軽SUV。つまりジムニーほど本格的ではない、軽乗用車ベースの軽SUVです。こちらも、超ハードな荒れ地や雪道などを走る予定がないのであれば、キャンプや釣りなどの相棒としては十分以上に機能します。

デザインも性能もスズキ ハスラーと似ているため、どちらを選ぶかは、基本的には好みの問題です。とはいえタフトのエンジンにはマイルドハイブリッド機構が付いていないため、燃費はハスラーより若干劣ります。

後席もハスラーより若干狭いのですが、軽SUVの場合は「後席は荷物を置くための場所」と割り切る人も多いため、そういう使い方を想定しているのであれば、タフトの後席も何ら問題はありません。

コンパクトSUVのおすすめ5選

コンパクトSUVでおすすめできる5車種をご紹介します。

おすすめ1位:トヨタ「ヤリスクロス」
平均点がきわめて高いコンパクトSUV

パワーユニット: 1.5Lガソリン、1.5Lハイブリッド
燃費:17.6〜30.8km/L
価格:1,907,000〜3,156,000円

超売れ筋コンパクトカーであるトヨタ「ヤリス」の派生モデルとして誕生したコンパクトSUV。比較的小ぶりなSUVではありますが、ボディサイズはベースとなったヤリスと比べて240mm長く、70mm幅広く、60mm高く、さらにホイールベースも10mm長くなっているため、ヤリスにおいては若干感じられる「狭さ」はありません。

パワーユニットは1.5L直3ガソリンまたは1.5Lハイブリッドで、特にハイブリッドのほうは27.8~30.8km/Lという抜群のWLTCモード燃費をマーク(※FR SPORTを除く)。そしてプラットフォームも新世代のものが使われていますので、とにかく“平均点”が高いコンパクトSUVであるといえます。

おすすめ2位:トヨタ「ライズ」
コンパクトだが使い勝手は抜群

パワーユニット: 1.2Lガソリン、1Lガソリンターボ、1.2Lハイブリッド
燃費:17.4〜28.0km/L
価格:1,717,000〜2,338,000円

こちらはダイハツが開発したコンパクトSUV「ロッキー」のOEMバージョン。レジャーから買い物などの普段使いまで、幅広いシーンで活躍できることを重視した作りで、全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,620mmというコンパクトなサイズでありながら、新設計のプラットフォームにより広い車内空間を実現。特に後席はゆとりある空間が確保されており、ラゲッジルームも最大荷室長755mm、最大容量369Lという広さ。さらに容量80Lの床下収納も持ち、床面の高さを2段階で調整できるデッキボードも非常に便利。

パワーユニットは1Lガソリンターボと1.2Lガソリン自然吸気、1.2Lハイブリッドの3種類がありますが、1Lターボが選べるのは4WD車のみとなっています。

おすすめ3位:スズキ「ジムニー シエラ」
悪路にも本当に強いおしゃれコンパクトSUV

パワーユニット: 1.5Lガソリン
燃費:14.3〜15.4km/L
価格:1,962,400〜2,183,500円

こちらは大人気の軽オフローダー「ジムニー」の普通車バージョン。軽自動車であるジムニーが0.66Lのエンジンを搭載しているのに対し、シエラのエンジン排気量は1.5L。そして基本的なボディはジムニーと同じなのですが、トレッド(左右の車輪の間隔)を拡大してオーバーフェンダーを設置することで、全幅はジムニーの1,475mmに対して1,645mmになっています。

悪路走破性性能はジムニーと同等であるため、本格的なアウトドアアクティビティのために使いたいという場合はもちろん最適ですが、それに加えて「おしゃれに見える外観」でもあるため、都会派のユーザーからも高い人気を集めているコンパクトSUVです。

おすすめ4位:スズキ
「クロスビー」活発なターボエンジンが魅力的!

パワーユニット: 1Lガソリンターボ
燃費:17.0〜18.2km/L
価格:1,941,500〜2,335,300円

スズキ クロスビーは軽SUVである「スズキ ハスラー」とちょっと似たデザインの、ワゴンとSUVを融合した小型クロスオーバーワゴン全長3,760mm×全幅1,670mm×全高1,705mmとコンパクトでありながら、全高を高く設定することで大人5人が余裕をもって乗れる居住性と積載性を実現しています。また、最低地上高を180mmとすることで、クロスオーバーSUVにふさわしい走破性を手に入れている点も特徴です。

そして「K10C型」という1Lターボエンジンは、非常に活発であると同時に燃費もなかなか優秀。これ1台あれば、実用的かつ経済的に「SUVがある毎日」を楽しむことができるでしょう。

おすすめ5位:日産「キックス」
e-POWERの活発な走りに好印象

パワーユニット: 1.2Lハイブリッド
燃費:19.2〜23.0km/L
価格:3,083,300〜3,700,400円

全長4,290mmということでギリギリ「コンパクトSUV」にカテゴライズされますが、他の4車種と比べれば大柄なコンパクトSUV。後席や荷室も、コンパクトSUVとしては非常に広大です。パワーユニットは日産が「e-POWER」と呼んでいるハイブリッドで、1.2Lエンジンは発電に徹し、そこで生まれた電気を使って動くモーターがクルマを駆動させます。モーター駆動ならではの力強い走りと省燃費性能が両立されているのが、キックスというコンパクトSUVの特徴だといえます。

新興国向けのプラットフォームを使っているため、乗り味に高級感みたいなものはさほどありませんが、非常に元気よく走ってくれるSUVで、日産自慢の「プロパイロット」も全車標準装備です。

ミドルサイズSUVのおすすめ5選

ミドルサイズのSUVでおすすめの5車種をご紹介します。

おすすめ1位:ホンダ「ヴェゼル」
スタイリッシュなミドルサイズSUV

現行型(2代目)ホンダ ヴェゼルは2021年4月に登場した、初代から継承されるスポーティなデザインと上質で爽快な走り、そして使い勝手の良さを兼ね備えた都市型SUV。ボディサイズは全長3,330mm×全幅1,790mm×全高1,590mmと、ミドルサイズSUVとしてはやや小ぶりですが、リアピラーを寝かせたクーペライクなスタイリングは非常にスタイリッシュ。

パワーユニットは純ガソリンエンジンとハイブリッドの2本立てで、廉価は「G」グレードに搭載される1.5L直4エンジンは最高出力118psを発生。その他のグレードは1.5Lエンジンをベースとする2モーター式ハイブリッドシステム「e:HEV」が採用され、パワフルな走りと省燃費性能とを両立させています。

おすすめ2位:トヨタ「カローラ クロス」
広く便利に使えるのに価格はリーズナブル

パワーユニット: 2Lガソリン、1.8Lハイブリッド
燃費:16.6〜26.4km/L
価格:2,184,000〜3,459,000円

世界的なベストセラー実用車「トヨタ カローラ」の派生モデルとして誕生した、全長4,490mm×全幅1,825mm×全高1,620mmのSUV。1つ上の「アッパーミドルSUV」にほぼ迫る全長を持つゆえ、車内や荷室の広さは、このクラスとしては十分以上。それでいて比較的リーズナブルな価格で入手できるというのも、このSUVの美点です。

パワーユニットは最高出力170psの2Lガソリンエンジンと、同98psの1.5Lエンジンに同95psのモーターを組み合わせたハイブリッドの二本立て。2Lガソリン車はFF(前輪駆動)しか選ぶことができませんが、1.8LハイブリッドのほうはFFまたは4WDのいずれかをチョイス可能です。

おすすめ3位:スバル「クロストレック」
走りの気持ち良さはクラストップレベル

パワーユニット: 2Lマイルドハイブリッド
燃費:18.8〜19.3km/L
価格:2,662,000〜3,289,000円

以前は「スバル XV」という車名でしたが、2022年12月のフルモデルチェンジ時に、日本市場での車名も「スバル クロストレック」というグローバルでの呼称に改められたミドルサイズSUV。ボディサイズは全長4,480mm×全幅1,800mm×全高1,575mmです。

パワーユニットは2L水平対向4気筒エンジンをモーターがアシストする「e-BOXER」というマイルドハイブリッドで、超パワフルというわけではないのですが、「スバルグローバルプラットフォーム」という非常に出来の良い基本骨格との合わせ技により、なんとも気持ちの良い走りが可能になっています。そして予防安全装備のパッケージである「アイサイト」は全車標準装備です。

おすすめ4位:ホンダ「WR-V」
バランスの良いエントリーSUV

パワーユニット: 1.5Lガソリン
燃費:16.2〜16.4km/L
価格:2,098,800〜2,489,300円

2024年3月に発売された全長4,325mm×全幅1,790mm×全高1,650mmのミドルサイズSUV。サイズ感としては「ヴェゼル」とおおむね同等です。パワートレインは最高出力118psの 1.5L直4ガソリン自然吸気エンジン+CVTで、SUVではありますがFF(前輪駆動)車のみのラインナップとなります。

フロントワイドビューカメラと前後それぞれ8個のソナーセンサーを組み合わせた「ホンダセンシング」は全車標準装備で、新世代のコネクテッド技術を用いた車載通信モジュール「ホンダコネクト」も搭載。比較的コンパクトな寸法の中に必要十分な機能と装備を組み込みつつ、手頃な価格であることも重視して作られたエントリーSUVとして、バランスの良い仕上がりとなっています。

おすすめ5位:マツダ「MX-30」
個性的なデザインが好みならハマるはず!

パワーユニット: 2Lハイブリッド
燃費:15.1〜15.6km/L
価格:2,640,000〜2,997,500円

「ヒューマンモダン」をデザインテーマとした全長4,395mm×全幅1,795mm×全高1,550mmのミドルサイズSUV。強く傾斜したリアピラーによってボディ部分とキャビン部分との一体感が表現され、Bピラーレス構造により「フリースタイルドア」も採用されています。これはフロントが82°、リアは80°まで開くこのセンターオープン式ドアで、乗り降りのしやすさと後席へのアクセス性のよさを実現させています。

パワーユニットは2Lエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムで、トランスミッションは6速AT。また2Lハイブリッドのほか、ここではご紹介しませんがピュアEVモデルと、ロータリーエンジンを用いたプラグインハイブリッド車も販売されています。

アッパーミドルSUVのおすすめ5選

おすすめ1位:ホンダ「ZR-V」
ハイブリッドの痛快で爽快な走りは絶品

パワーユニット:1.5Lガソリンターボ、2Lハイブリッド
燃費:13.9〜22.1km/L
価格:3,049,200〜4,219,600円

2023年4月に発売されたアッパーミドルサイズSUV。といってもボディサイズは全長4,570mm×全幅1,840mm×全高1,620mmなので、サイズ感としては「ミドルサイズSUV」に近いかも。

パワーユニットは最高出力178psの1.5L直噴ターボエンジンと、同141psの2Lエンジンに同184psの走行用モーターと発電用モーターを組み合わせたハイブリッドシステム「e:HEV」の2種類。どちらも十分な動力性能といえますが、特にe:HEVのほうは強力かつ痛快で、ホンダがコンセプトとして掲げた「神経直結の走り」というニュアンスを文字通り体感することができます。そして衝突軽減ブレーキなどにおける対象物の検知精度を高めた安全運転支援システム「Honda SENSING」は全車標準装備です。

おすすめ2位:日産「エクストレイル」
最新の4WDシステムが魅力の本格派

パワーユニット:1.5Lハイブリッド
燃費:18.3〜19.7km/L
価格:3,601,400〜5,032,500円

2022年7月に登場した通算4代目の日産 エクストレイル。ボディサイズは全長4,660mm×全幅1,840mm×全高1,720mmで、パワートレインは日産のシリーズハイブリッド「e-POWER」の最新世代。フロントに搭載される駆動用モーターは最高出力204Ppsを発生し、4WD車の場合は同136psのモーターがリアにも搭載されます。

発電に徹するエンジンは日産が世界で初めて量産化に成功した圧縮比可変式の1.5L直3ターボ。そして4WD車に「e-4ORCE」という最新のシステムを搭載。これは前後2基の駆動用モーターとブレーキを統合制御することで、最小限のステアリング操作でコーナーをクリアできたり、悪路での最適なトラクションを確保したりできるというもの。FFもラインナップされていますが、4WDのエクストレイルは特に注目に値します。

おすすめ3位:トヨタ「ハリアー」
流麗なフォルムと上質感が魅力の人気者

パワーユニット:2Lガソリン、2.5Lハイブリッド、2.5Lプラグインハイブリッド
燃費:15.4〜22.3km/L
価格:3,128,000〜6,200,000円

こちらは通算4代目のトヨタ ハリアーとして2020年6月に登場したアッパーミドルSUV。流麗でプロポーションの良いボディのサイズは全長4,740mm×全幅1,855mm×全高1,660mm。車両骨格は新先代のGA-Kプラットフォームで、ボディの高剛性化と低重心化を実現。

パワーユニットは自然吸気の2Lガソリンエンジンと2.5Lガソリンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドが基本ですが、2022年9月には2.5Lエンジンに充電可能なシステムを組み合わせたプラグインハイブリッドも追加されています。上質なビジュアルと走り、そしてハイレベルな装備類がバランス良く配置されている、大人気となっているのも納得の都市型SUVです。

おすすめ4位:スバル「フォレスター」
悪路でも舗装路でもトップクラスの安心感

パワーユニット:2Lマイルドハイブリッド、1.8Lガソリンターボ
燃費:13.6〜14.0km/L
価格:3,069,000〜3,850,000円

スバル フォレスターは、1997年から作り続けられているスバルの4WD SUV。通算5代目となる現行型は2018年7月、全長4,640mm×全幅1,815mm×全高1,715mmのボディを伴って登場しました。

スバルが得意とする「シンメトリカルAWD」というレイアウトに「スバルグローバルプラットフォーム」という新世代の骨格を組み合わせたことで、5代目フォレスターの舗装路における走りはきわめて安定感が高く、なおかつ悪路においても本格クロカン車並みの走破性を発揮します。

直近のパワーユニットは2L水平対向エンジンに小型モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドと、1.8Lガソリンターボエンジンの2種類。北米ではすでに次期モデルが登場しましたが、まだまだ実力十分です。

おすすめ5位:マツダ「CX-60」
堂々たる存在感のスタイリッシュSUV

パワーユニット:2.5Lガソリン、3.3Lディーゼルターボ、3.3Lディーゼルマイルドハイブリッド、2.5Lガソリンプラグインハイブリッド
燃費:13.1〜21.1km/L
価格:3,223,000〜6,462,000円

マツダ CX-60は2022年9月に登場した、全長4,740mm×全幅1,890mm×全高1,685mmという堂々たるボディサイズのアッパーミドルSUV。このサイズゆえに車内や荷室の広さはクラストップレベルで、インテリアのデザインセンスと質感もかなりのもの。

そしてパワーユニットはシンプルな2.5Lガソリンエンジンからディーゼルターボのマイルドハイブリッド、そしてプラグインハイブリッドなど、多彩なラインナップが用意されています。乗り味は非常にスポーティで、硬めと感じる人も多いはずですが、その分だけワインディングロードなどではスポーツカー顔負けのハンドリング性能を堪能することができます。

ラージSUVのおすすめ3選

ラージサイズのSUVでおすすめの3車種をご紹介します。

おすすめ1位:トヨタ「ランドクルーザー250」
今どきな直線的デザインで人気沸騰

パワーユニット: 2.7Lガソリン、2.8Lディーゼルターボ
燃費:7.5〜11.0km/L
価格:5,200,000〜7,350,000円

それまでは「ランドクルーザー プラド」という車名を名乗っていたLサイズSUVが、まったく新たなデザインをまとってフルモデルチェンジされたラージサイズSUV。フラッグシップである「ランドクルーザー300」よりは若干小ぶりですが、それでもボディサイズは全長4,925mm×全幅1,940~1,980mm×全高1,925~1,935mmという堂々たるもの。

従来型である「ランドクルーザー プラド」が時代とともに高級・豪華路線にシフトしていったのに対し、250は「原点回帰」をキーワードに質実剛健さとシンプルなデザインを追求し、現在大人気を博しています。パワーユニットはパワートレインは2種類で、2.8L直噴ディーゼルターボエンジン+8速ATのほか、2.7Lガソリンエンジン+6速ATの組み合わせも設定。駆動システムはローレンジ付きのフルタイム4WDです。

おすすめ2位:スバル「レガシィ アウトバック」
SUVとワゴンのいいとこ取り

パワーユニット:1.8Lガソリンターボ
燃費: 13.0km/L
価格:4,257,000〜4,710,000円

2022年1月に登場したスバルのフラッグシップで、ポジショニングとしては「ステーションワゴンとSUVの長所を融合させたクロスオーバーモデル」といったニュアンス。レガシィツーリングワゴンをベースとするボディのデザインはスピード感と力強さがあるもので、サイズは全長4,870mm×全幅1,875mm×全高1,670~1,675mm。荷室容量は5人乗車時でも561L(フロア上部:522L、フロア下予備スペース:39L)と十分で、ポップアップ式トノカバーは取り外してフロア下に収納可能。

パワーユニットは最高出力177psの1.8L水平対向4気筒直噴ターボエンジンで、高機能な「アイサイトX」が全グレードに標準装備されています。

おすすめ3位:トヨタ「ランドクルーザー 300」
世界を代表するラージサイズSUV

パワーユニット:3.5Lガソリンターボ、3.3Lディーゼルターボ
燃費: 7.9~9.7km/L
価格:5,100,000〜8,000,000円

世界中の悪路などで活躍しているランドクルーザーシリーズのトップモデルで、ボディサイズは全長4,950~4,985mm×全幅1,980~1,990mm×全高1,925mm。込み入った都市部で使うには若干大きすぎるかもしれませんが、さすがにこの寸法であれば車内の余裕は十分以上であり、またいわゆる存在感も十分以上。

駆動方式は全車共通の副変速機付きフルタイム4WDで、オフロード性能は当然ながら一級品で、走行モードに応じて駆動力やサスペンション、ブレーキ油圧などを統合制御する「マルチテレインセレクト」も装備。モデルチェンジを機に刷新されたパワートレインは、最高出力415psの3.5L V6ガソリンツインターボと、同309psの3.3L V6ツインターボの2種類。トランスミッションはいずれも10速ATです。

次回は「燃費で選ぶSUV」編をお届けします。

※この記事は2024年5月時点の情報で制作しています