LIPSユーザーの美容事情や、ビューティトレンドをピックアップする『LIPS labo』。10月号は、クリスマスコフレ、ホリデー・限定コフレに対する美容関心層の心理を調査。今年のクリスマスコフレの注目度の他にも、コフレ需要があるシーズンの発見や、新たな市場開拓の兆しが垣間見える結果になりました。
「クリスマスコフレ・ホリデー限定品」の関心度は、昨年に引き続き高い水準をキープ!
昨年のLIPS laboに続き、今年もクリスマスコフレの購買意欲の調査を実施。前回の調査では、クリスマスコフレに対する関心がとても高いことが分かりましたが、果たして美容好きユーザーの心境に変化があるのか早速比較してみましょう。
「クリスマスコフレやホリデー限定品についてどのくらい興味があるか」という質問に対し今年の結果も、全体の約95%以上が「とても興味がある」「やや興味がある」と回答。各所価格高騰化が相次ぎコフレに対するお財布事情にも変化が出るのかと思いきや、今年も引き続き注目が高いことが分かります。さらに少し踏み込んで、今年のクリスマスコフレの購入意欲についても調査しました。
「購入予定(既に購入するものが決まっている)」・「購入したいと思っている(購入するものは決まっていない)」の回答を合わせると、60%以上が「購入の意思がある」ということが判明。アンケート実施時は9月半ばと、まだ情報が出切っていない中にも関わらずこのような結果が得られたのは、7月頃からコフレの情報が解禁となりSNSを中心に注目が集まったことも影響があるのではないかと考えられます。
購入目的は"自分へのプレゼント"として選ぶ人が多い
続いてクリスマスコフレの購入用途を質問したところ、「自分用」と答える割合が90%以上に。季節柄プレゼントとしての需要も高まりそうですが、自分へのご褒美として考えている人が多い様子。
「見た目」と「中身の充実度」が購買意欲を掻き立てるポイントに
今回の調査では、全体の数値で「見た目」と「中身の充実度」を重視する割合が多いことが判明。世代別の回答を見ると、特に10代が1番「見た目」を重視しており、世代が上がるにつれて重視する割合が減る傾向に。また、世代が上がるごとに「お得感」を重視する割合が増えていることが分かりました。ターゲット層に合わせてコフレの設計や訴求をすることで、さらなるヒットへと繋げることができるのではないかと推測します。
コスメ好きユーザーが選ぶ!今年の"クリスマスコフレ注目のブランド"
実際に、今年はどんなブランドのコフレが注目されているのでしょうか。カテゴリ別の調査結果を見ていきましょう。
【ポイントメイク】圧倒的な可愛さで「JILL STUART」が票を集める
クリスマスコフレの代名詞として多くの票を集めたのが「JILL STUART」。毎年購入しているという声も多数あり、コフレの発売に多くの期待が寄せられている様子。コフレならではの女の子の憧れが詰まったキラキラ可愛い世界観や、アイテムの色味や質感が好みといった理由で10代から30代と幅広い世代から支持されています。
【ベースメイク】SNSでも話題に!今年の「コスデコ」は中身もデザインも大ヒットの予感
ベースメイクのカテゴリで一際注目を浴びていたのは「コスメデコルテ」。今年リニューアル発売され、大人気パウダーとなった「ルース パウダー」を含むセット内容となっており、気になるアイテムがセットのため購入したいという声が。また、今年のコフレには花をモチーフにしたデザインがあしらわれており「今年はデザインが特に可愛いので欲しい」といった回答も。「バズアイテム」×「心を奪われるデザイン」に惹かれた人が多い様子です。
【スキンケア】お得に試せるコフレをきっかけに「SK-II」デビューも多し
スキンケアのコフレでは、殿堂入りと言ってもいいほどの人気を誇る「SK-II」。憧れはありつつもなかなか手が出せなかったが、コフレだとお得にセットで試すことができると、この機会に初めてSK-IIを購入してみたいというユーザーが多数。また、「ファーストSK-IIにおすすめのセット」という対象のターゲットに向けた訴求の効果もあり、そのワードに惹かれたという声や、10代のユーザーからコフレを機に使いたいと思ったといった声も。コフレをきっかけにユーザーの間口を広げることも期待できるのではないでしょうか。
【ボディケア・フレグランス】クリスマスムードをさらに盛り上げてくれる「SABON」
ワクワクするような仕掛けやデザインで、今年も多くの期待が寄せられていた「SABON」。複数のコフレの発売が発表されている中、最も注目されていたのはアドベントカレンダーです。ミニサイズのアイテムが沢山詰まっていてお得感があることはもちろん、ホリデーならではの仕掛けがあるアイテムで高揚感を与えてくれる点がポイントのよう。また、今年は1週間分のアドベントカレンダーの発売があり、比較的手に取りやすい価格帯のためこちらも争奪戦になるのではないかと予想します。
コフレ市場拡大のチャンス!?新たな需要を調査
"全シーズンコフレの需要が高い"ことが判明
「冬以外でコフレを買いたいと思う季節」を調査したところ、「全シーズン」が41%と1番多い結果になりました。全シーズン欲しいという回答には、どのような理由が挙げられているのか覗いてみると
・どの季節をイメージしたコフレでも絶対に可愛いと思うから(10代後半)
・365日ワクワクしたいので季節問わず欲しいと思います!(30代前半)
・自分に似合うカラーを常に探しているので(30代後半)
・春夏秋冬それぞれに限定アイテムがあるなら、それぞれお得なキットが欲しいです(40代前半)
・期間限定や新製品はゲットしたいと思うので(20代前半)
・定期的に自分へのご褒美としてコフレをプレゼントしたいと思うので(20代後半)
中でも、「いつでも可愛いものが欲しい」「どのシーズンもワクワク感を楽しみたい」「自分のご褒美が欲しい」といった、心理的な理由で全シーズンと答えた方が多くなっていました。やはりコスメ好きは、どんなシーズンでもコスメを楽しみたいという要望が高いことが分かります。
意外な結果!?プチプラコスメのコフレの発売に熱望の声
LIPSユーザーも大好きなプチプラコスメですが、「コフレを欲しいと思いますか?」と聞いたところ、「とても思う」・「少し思う」と答えた割合がなんと90%以上に。コフレの重要視する点を聞いたアンケートでも「お得感」と回答した割合が意外と少ない結果となったこともあり、お得度の価格幅ではやや不利に考えられるプチプラコスメも、他のポイントで欲しいと思う方が多いと予想できます。
「どのようなセット内容のプチプラコスメのコフレが欲しいですか?」に対する回答は、「ポイントメイクセット」が39%で1番多く、「フルメイクが完成するもの」が20%で2番目に多い結果でした。プチプラコスメの中でも、アイシャドウやリップなどがバズりやすい傾向にあるからかポイントメイクといったカラーコスメのコフレの需要が高くなっていそうです。
”日本発ブランド”のプチプラコスメコフレが求められている!
コフレが欲しいという声が1番多かったのが「キャンメイク」。
・日頃から愛用しているブランドであること
・プチプラだけれど品質が良いこと
・トレンド感のあるアイテムであること
・パッケージや見た目が可愛いこと
このような理由で、欲しいといった意見が沢山挙がっていました。また、中には「廃盤品になってしまったアイテムをコフレにして欲しい」といった声も。そのほかのブランドにも同じように、「愛用ブランド」「品質が良い」「トレンド感」というこの3点が「欲しい」と思う共通点となっていました。
意外にも、LIPSやSNSでも人気の高い韓国コスメの票数が少なかった理由としては、「Qoo10メガ割等でセットアイテムが購入できるため、コフレがなくても満足できるから」といった意見があり、コフレにしなくても定期的にセットの形で手に入れられて需要が満たされているからだと考えられます。韓国コスメから発売される「限定エディション」や「セット販売」は毎回多くの反響を得ているため、愛着のある日本発のプチプラコスメブランドにもコフレやセット販売を熱望する声が多いと推測します。
コフレ市場を盛り上げるキーポイント
今回の調査により、クリスマスコフレに対しても、コフレそのものに対しても非常にニーズが高いことが分かりました。
・見た目の可愛さ(ワクワク感を掻き立てるデザイン)
・中身の充実度(話題のアイテムや組み合わせ使いができるもの)
・限定のアイテム(特別感がありつつ実用性もあるもの)
各調査で、この3点が美容関心層のニーズを満たすポイントとなると分かりました。特に、初見で心を奪われるような「ワクワク感」を掻き立てるパッケージやデザインは、特別なものであるコフレの必須条件ともいえると考えられます。
ユーザーの声を分析すると、コフレがブランドへの入口の役割を果たしていることはもちろん、コフレの購入を通じて既存顧客のブランドロイヤリティがさらに高まることもわかりました。よりコアなブランドのファンを増やすためにも、コフレを利用したマーケティングはとても有効ではないでしょうか。
【番外編】メンズ向けコフレはプレゼントとしての需要はあり
近頃増えてきたメンズ向けコフレ。今回の関心度の調査の結果では、まだまだ伸び代があるように感じます。メンズ向けコフレの購入用途としては、1番目に「恋人・パートナーへのプレゼント」、2番目に「家族へのプレゼント」そしてその次に「自分用」という回答順になっていました。現時点ではギフトとしての需要が高く、ホリデーやお祝いごとに女性から男性へ贈るプレゼントの新常識になるのではないでしょうか。
調査結果詳細
調査方法:アンケート調査
調査期間:2024年9月13日(金)~9月20日(金)
調査対象:LIPSユーザーである10代〜50代の男女
対象者数:2,602名