毎朝、休憩時、友人との時間など、生活に欠かせないという人も多いコーヒー。UCC上島珈琲株式会社によれば、コロナ禍で自宅でコーヒーを楽しむという人が増えていて、コーヒー=喫煙者の多い喫茶店で飲むというような不健康なイメージが覆っているといいます。
そんな中、UCCはコーヒーと健康に関する研究を進めていて、2020年から「トリゴネリン」という成分の研究を行っているんだそう。
11月14日(木)に、その最新の研究結果を専門家を交えて発表するメディア向けセミナー「池谷敏郎先生と考える!UCCの最新研究で見出したコーヒーの第3の健康成分『トリゴネリン』の効果とコーヒーの新しい楽しみ方」が開催されました。トリゴネリンがもたらす、新たにわかったコーヒーの健康効果についてなど、会の模様をレポートします。
持っておくと痩せやすい脂肪細胞が存在する!
セミナーでは、まず大のコーヒー好きで、コーヒーの健康機能に詳しい医学博士で池谷医院 院長の池谷敏郎先生から、知っているようで正確には理解できていない“代謝”と“脂肪細胞”のお話がありました。
中高年世代が抱える健康課題の一つに、体重や体型が思い通りにならないことがありますが、それには代謝が深く関係しているとのこと。代謝には基礎代謝・食事代謝という安静時の代謝、身体活動代謝の3つの代謝がありますが、そのうち安静時の代謝が70%を占めるとのこと。基礎代謝は加齢に伴い減少し、さらに11月~12月の基礎代謝は年間平均よりも低い状態なんだとか。この時期にいかに代謝を上げるかが太らないコツだそうです。
また代謝のカギを握るのが、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞という2つの脂肪細胞。その内褐色脂肪細胞を多く持っている人は食べても太りにくいそう。さらに白色脂肪細胞に運動による刺激や、青魚などに含まれるDHAやEPAなどの食品による刺激を与えると、ベージュ脂肪細胞へ変化し、これが別名“やせ細胞”と呼ばれる細胞になるのだとか!
実はこの白色脂肪細胞をベージュ化する働きをトリゴネリンが持っている可能性があるんだそうです…!
安静時のエネルギー消費の向上をサポート!トリゴネリンの研究成果を発表!
ポリフェノールの一種であるコーヒー由来クロロゲン酸類が食後の血糖値の上昇を抑える作用や、食後の血中中性脂肪が高めの方の食後の血中中性脂肪の上昇を緩やかにする作用など、さまざまな可能性を探究してきたUCC。
今回、最新の独自研究において、コーヒー豆に多く含まれるトリゴネリンという成分が、BMIが高めの方の安静時のエネルギー消費の向上をサポートすることを見出したとの研究成果が発表されました。
トリゴネリンは香辛料などにも入っている成分で、コーヒーに特に多く含まれているのだそう。
UCCがトリゴネリンをBMI23以上の人に8週間摂取してもらったところ、安静時のエネルギー消費量、褐色脂肪密度が有意に高くなったという結果が出たとのこと。これはトリゴネリンが白色脂肪細胞をベージュ化することによって起きたことと推定されるのだそうです。
美味しく飲めて健康効果も得られるトリゴネリンのバランスを追求したコーヒーを試飲
そんなすごい働きを持つトリゴネリンですが、熱に弱く、焙煎によって成分が減少してしまうことがわかっているんだそう。
トリゴネリンの健康効果が期待できる有効成分量150mgを担保しつつ、美味しく飲めるコーヒー豆や焙煎具合を探索するのに、8種類の豆・30種類の試作・3段階の焙煎とおよそ1年間味の調整を行ったそうです。
セミナーで講演を行った池谷先生とともに、そのコーヒーを試飲する時間も。トリゴネリンが多く含まれるブラジル産の豆を使った浅炒りのコーヒーと、トリゴネリン量とおいしさのバランスを追求したカフェインレスのブレンドコーヒーの2種類のコーヒーを飲み比べてみました。
どちらもサラッと飲めますが、ブレンドの方は深みを感じ、カフェインレスとは思えない飲み口。1日4杯程度飲むとトリゴネリンの有効成分量を摂取することができるそうです。
UCCの最新研究で判明した、カフェイン、クロロゲン酸類に続く第3の健康成分トリゴネリン。
中高年だけではなく、体重や体型が気になる全ての人にとって、救世主となる成分かもしれません!ぜひ注目してみてください。