塾選びサービス『塾選』は、小学生の子どもを持つ保護者100名を対象に「読書感想文に関する調査」を実施しました。
夏休みの宿題の中でも、多くの家庭で頭を悩ませるのが「読書感想文」。本調査では、保護者の65％が子どもの感想文を手伝っている一方で、AIの活用については約65％が「抵抗がある」と回答。現代の家庭が直面する“サポートの実態”と“AIへの複雑な本音”が浮き彫りになりました。
読書感想文、親のサポートが当たり前に？
調査によると、「子どもの読書感想文を手伝った」と答えた保護者は65％。サポート内容のトップは「誤字・脱字や表現のチェック」（58.5％）で、次いで「文章構成のアドバイス」（49.2％）、「感想を引き出すための対話」（49.2％）が続きました。
単なる添削にとどまらず、子どもの意見や感情を引き出すために「一緒に考える」保護者の姿が多く見られ、宿題を親子の対話の場として活用する傾向が明らかになりました。
また、子どもが選んだ本を「自分も読んだ」と答えた保護者は51％。親自身が課題図書に目を通し、より深いサポートを行うケースも半数を超えています。
読書感想文にAI活用はアリ？ナシ？
一方で注目すべきは、AI活用への姿勢です。「使ったことはないし、使うのに抵抗感がある」が53％、「使ったことはあるが抵抗感がある」が12％と、合計で約65％がAI活用に否定的な意見を持っていました。
実際に「AIを参考にした」と答えたのはわずか5％にとどまり、依然として本やインターネット記事といった従来の情報源が主流です。
その理由として、「AIが代わりに書いてしまうと子どもの学びを奪う」「感想文の本来の目的は自分の思考力を育てること」といった声が多く寄せられています。一方で、「誤字チェックなど補助的な役割なら有効」「将来を見据えて早めにAIに慣れておくべき」という現実的な意見もあり、家庭によって受け止め方が分かれました。
読書感想文で子どもがつまずくポイントと解決法
調査では、子どもが苦戦する具体的な場面も明らかになりました。
何を書けばいいか分からない
文章の構成が難しい
本を読むのが苦手、集中力が続かない
これらの課題に対して、保護者は「心が動いた場面に付箋を貼る」「お手本を示す」「短時間で区切って取り組ませる」といった工夫で解決を図っています。
さらに、「小さな目標を設定して達成感を積み重ねる」「ご褒美を用意する」といったモチベーション維持の工夫も多く寄せられました。
読書感想文は“親子の成長機会”
本調査からは、読書感想文が単なる宿題ではなく、子どもが「考える力・表現する力」を育む貴重な学びの場であると同時に、親にとっても「子どもの心に寄り添う機会」となっていることが見えてきました。
AIについてはまだ抵抗感が強いものの、今後は「補助ツール」として活用の幅が広がる可能性もあります。重要なのは、子どもが自分の言葉で感情を表現できるよう、親が温かく伴走してあげることです。
調査概要
調査対象：小学生の子どもを持つ保護者（有効回答数100名）
調査時期：2025年6月
調査方法：インターネットによる任意回答
調査名：「小学生の読書感想文2025」に関する調査
出典：塾選ジャーナル（https://bestjuku.com/shingaku/s-article/26428/）