「旅に出たいけれど、ありきたりな場所は避けたい」。そう考えているあなたにぜひ訪れてほしいのが、名古屋から電車でわずか20分程度の場所にある岐阜県です。この地には、手つかずの自然と歴史が息づいています。
中でも、日本三大清流のひとつである長良川は、ただ美しいだけでなく、古くから人々の暮らしを支え、独自の文化を育んできました。清流が織りなす絶景スポットや、幻想的な鵜飼、そして30数夜にわたって続く「日本一長い盆踊り」として知られる郡上おどり。今回は、岐阜県の神秘的な自然の美しさと伝統に触れる旅をご紹介します。
息をのむほど神秘的な絶景スポット!マイナスイオンを全身で感じられる「阿弥陀ヶ滝」
岐阜の旅で自然の神秘を肌で感じたいなら、阿弥陀ヶ滝はぜひ訪れてほしいスポット。日本の滝百選にも選ばれた阿弥陀ヶ滝は、高さ約60メートル、幅約7メートルの雄大なスケールを誇り、周囲の深い緑に囲まれて、まるで別世界のような雰囲気を醸し出しています。
清らかな水が轟音とともに流れ落ちる姿は迫力満点!真夏でもひんやりと澄んだ空気に包まれており、避暑スポットとしてもおすすめです。
滝の周辺は豊かな自然に恵まれており、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。特に紅葉の季節には、赤や黄色に染まった木々と滝のコントラストが息をのむほどの美しさなのだそう。マイナスイオンを全身で感じながら、日常の疲れを癒してみてはいかがでしょうか。
阿弥陀ヶ滝
住所:〒501-5101 郡上市白鳥町前谷
電話番号:0575-82-5900(白鳥観光協会)
自然を「食べて、遊んで、体験」できる「長良川あゆパーク」
清流・長良川の魅力を存分に体感したいなら「清流長良川あゆパーク」は外せないスポット。ただ長良川の景色を眺めるだけでなく、「食べて、遊んで、体験」できる五感で自然と触れ合えるユニークな施設なんです!
パークの中心にある「里川あゆハウス」では世界農業遺産に認定された清流長良川の鮎に関する展示や映像を通して、長良川の豊かな生態系や文化について学ぶことができます。「多面シアター体験」では、清流、鮎、人々の営みが繋がる長良川システムを、多面シアターで体感することもできますよ。
そして何より人気なのが、鮎のつかみ取りや魚釣り体験!自然の川の水を利用した人工河川で、小さなお子様でも安心して楽しめます。自分で魚を捕まえてその場で味わう体験は、忘れられない思い出になるはず。その他にもクラフト体験など、様々なプログラムが用意されているので、家族みんなで楽しめること間違いなしです。
里川鮎懐石 3,800円
清流・長良川や鮎の魅力を存分に学んだあとは、併設されたレストラン「里川」で、鮎料理や地元の食材を活かした料理を堪能。
看板メニューの「里川鮎懐石」は、ベーシックな塩焼きから炊き込みご飯、甘露煮やフライまで…さまざまな鮎料理を心ゆくまで楽しめる満腹メニュー。
長良川あゆパーク
住所:〒501-5104 岐阜県郡上市白鳥町長滝420番10
電話番号:0575-25-2115
営業時間:【施設】9:00〜17:00 / 【体験】10:00〜14:30【レストラン】9:00~16:30
“奥美濃の小京都”郡上八幡城下町散歩と熱気あふれる「郡上おどり」体験
岐阜の夏を語る上で欠かせないのが、日本三大盆踊りの一つに数えられる「郡上おどり」。今回の旅では郡上おどりを楽しむべく、郡上八幡城下町に足を運んでみました。
“奥美濃の小京都”とも呼ばれるこの町は、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されており、江戸時代から変わらない風情ある街並みが広がっています。
町を歩くと、耳に心地よい水のせせらぎが聞こえてきます。これは、生活用水や防火用水として整備された水路が、今も人々の暮らしの中で生きている証。柳の木が風に揺れる「いがわ小径」では、鯉が泳ぐ清らかな水路を眺めることができ、まるで時間が止まったかのような感覚に。
ノスタルジックな雰囲気漂う郡上八幡城下町を散歩した後は、岐阜の夏を語る上で欠かせない「郡上おどり」を体験!
郡上八幡の城下町を舞台に、老若男女、地元の人も観光客も一緒になって踊りの輪に入っていくのがこのおどりの最大の特徴。
おどりの種類は全部で10種類。それぞれ異なる振り付けやリズムがあり、何度踊っても飽きることがありません。初心者でも大丈夫!地元の人たちが優しく教えてくれるので、すぐに踊りの輪に溶け込むことができますよ。
世界にひとつだけのお土産を!「美濃和紙の里会館」で紙すき体験
美濃市に伝わる美濃和紙は、1300年以上の歴史を誇り、その繊細で美しい風合いは多くの人を魅了してきました。2014年には、美濃和紙のうち楮のみで伝統的な製法等で作られた“本美濃紙”が「和紙:日本の手漉和紙技術」としてユネスコ無形文化遺産にも登録されています。そして、そんな伝統ある美濃和紙の魅力を存分に知ることができるのが「美濃和紙の里会館」です。
館内では和紙の歴史や製造工程が知れるほか、全国の和紙の産地を紹介する展示があり、紙の奥深い世界を学ぶことができます。
和紙でできた傘やドレスの展示も
そして、この会館の最大の魅力は、なんといっても「紙すき体験」。
職人と同じ道具と原料を使って、本格的な和紙づくりに挑戦することができます。
自分で漉いた和紙に、紅葉の葉やカラフルな紙片を加えてオリジナルの模様を作ることも可能。
世界に一つだけの作品は、旅の最高の思い出やお土産になること間違いなしです。
美濃和紙の里会館
住所:〒501-3788 岐阜県美濃市蕨生1851-3
電話番号:0575-34-8111
営業時間:9:00~17:00
定休日:毎週火曜日・祝日の翌
(火曜日が祝日の場合はその翌日/祝日の翌日が土・日曜日の場合は開館)
入館料:大人500円/小・中学生250円
雨の日も楽しめる!長良川うかいミュージアムで鵜飼の文化を体験
岐阜の夏の風物詩として受け継がれ、1300年以上の歴史をもつ鵜飼は、世界に誇るべき伝統文化。
5月11日から10月15日まで開催される鵜飼を一年中体験できるのが、長良川うかいミュージアムです。
まるで絵巻物の中に入り込んだかのような臨場感を味わえる「ガイダンスシアター」では、原寸大の鵜舟とリアルな音響・照明で、かがり火を焚いて鮎を捕る鵜飼の様子を目の前で体験しているかのような迫力で楽しむことができます。
ほかにも、参加型の展示や巨大な鵜の模型など、楽しみながら鵜飼の奥深い世界を学ぶことができます。
筆者が訪問した日には、鵜匠による鵜飼の実演と鵜飼の説明も。
水槽を使って実際に鵜が水中で魚を捕らえるところが見られるのはこの施設だけ!鵜飼の実演は、公式ホームページから事前に予約可能ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
※鵜飼実演は例年オフシーズン(11月~3月)に実施(令和7年度は実施に向けて日程等調整中)
長良川うかいミュージアム
住所:〒502-0071 岐阜県岐阜市長良51-2
電話番号:058-210-1555
営業時間:5月1日~10月15日 / 9:00~19:00(入館締切 18:30)
10月16日~4月30日 / 9:00~17:00(入館締切 16:30)
最終入館は開館終了時刻の30分前
定休日:年末年始(12月29日~1月3日)
5月1日~10月15日 / 休館日なし(一部指定日除く)
10月16日~4月30日 / 毎週火曜日(祝日の場合は翌平日)
入館料:大人600円/子供300円/乳幼児無料
五感がととのう、岐阜の伝統と自然を感じる旅にでかけよう
いかがでしたか?今回の旅を通じて、自然のエネルギーを感じ、歴史や伝統に触れることで心満たされる特別なひとときを得ることができました。日常から離れて心も身体も豊かになる岐阜旅へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。