キャビアを添えた「極みうどん」からスタート
最初にいただいたのは、日本料理料理長・安西氏が福岡県北九州発祥の「豊前裏打会」で修業を重ねて完成させた新作「極みうどん」。透明感のある細麺はつるりとした喉ごしが心地よく、一口で「えっ、これがうどん?」と思わず声が出てしまうほど新鮮な驚きがありました。
枕崎の本枯節の冷たい出汁をジュレ状にしてキャビアを添えた一皿は、和と洋が絶妙に融合。ひんやりとした旨みの余韻とキャビアの塩味が重なり、シンプルでありながら贅沢感にあふれていました。
炭火と薪火で仕上げる「黒毛和牛と仔羊のグリル」
続いては「ベッラ・ヴィスタ」の料理長・齋藤氏が手がける、佐賀県産黒毛和牛サーロインと骨付き仔羊の炭火×薪火焼き。一口頬張った瞬間に、炭火と薪火ならではの香ばしさが広がります。
黒毛和牛は柔らかさの中にしっかりとした食感があり、噛むほどに肉の旨みを楽しめます。仔羊はクセが少なく、とにかくジューシーで驚くほど食べやすい仕上がり。シンプルに塩とこしょうのみで味付けされているからこそ、素材の力強さを存分に堪能できました。
和栗と抹茶の余韻が広がる「スーパーモンブラン」
試食の最後を飾ったのは、毎年進化を続ける「スーパーモンブラン」。今年の最新作は、兵庫県丹沢産の初栗を使ったマロンペーストに上質な抹茶を合わせた一品です。
フォークを入れるとふんわり軽やか!口に含むと和栗ならではの優しい甘みが広がり、抹茶のほろ苦さが後からすっと追いかけてきます。
濃厚なのに重たくなく、気づけば「もっと食べたい」と思わせる絶妙なバランス。試食用の小さなサイズでもしっかり満足感のある、秋冬を代表するスイーツでした。
ビュッフェで出会えた名品たち
今回の試食会では、注目の3品のほかにも豪華な料理やスイーツがずらり。
トゥールジャルダン東京「琥珀色に煌めく幼鴨のコンソメスープ」
澄んだ琥珀色のスープは、鴨の深い旨みがじんわりと広がり、心が満たされるよう。香り、味わい、舌触りまで計算され尽くしたスープは、温かく優雅な余韻を残します。
トゥールジャルダン東京「フォアグラのテリーヌと甘美なポートワインのジュレ」
濃厚でクリーミーなフォアグラとポートワインジュレの組み合わせは、想像以上にバランスが良く、口の中でとろける瞬間が至福。ひと口でラグジュアリーな気分に浸れます。
パティスリーSATSUKI「新エクストラスーパーメロンショートケーキ」
みずみずしいメロンと軽やかな生クリームのハーモニーは、フルーツ本来の甘みと香りを引き立て、口の中に爽やかで上品な余韻が残ります。華やかな見た目も美しく、思わず写真を撮りたくなる一皿です。
ホテルニューオータニの秋冬新作は、どれも伝統と革新が融合した特別な味わい。透明感のあるうどん、炭火と薪火で仕上げる肉料理、そして和栗と抹茶のハーモニーを楽しめるモンブラン。さらに他レストランの歴史ある料理や季節のメニューまで、一度の体験で幅広い美食に出会える贅沢さに感動しました。
この秋冬、食の芸術を体感しにホテルニューオータニを訪れてみてはいかがでしょうか。