【調査概要】女性の2割が「衣替えしない派」です。20代は洋服を毎回手放す傾向が。

ひとり暮らしを多角的に研究する専門ラボ「ひとりぐらし研究所」は、「ひとり暮らしの衣替え意識調査2025」の結果を公表いたしました。本調査は国内在住の男女20~59歳を対象に2025年9月15日にインターネットで実施され、1,011名から有効回答を得ました(設問によって変動があります)。

衣替えは10月が中心。寒冷地では9月から準備。

秋冬の衣替え時期は全国的に10月が中心ですが、北海道や東北では9月に衣替えを始める人が多いことが分かりました。特に北海道では靴なども9月から準備するという回答が多く、寒冷地における冬支度の意識の高さがうかがえます。性別で見ると、全国的に男性の方が比較的早く衣替えをする傾向にある一方、女性の場合は「衣替えをしない派」が約2割と多い傾向を示しています。

衣替えをしない理由には「収納スペース」と「手入れの面倒さ」

ひとり暮らしのクローゼットにある洋服の平均数は17.3着で、男女別では男性11.2着、女性22.8着という結果となりました。洋服の着数が31~50着の層では、衣替えをしない人が3割に上り、オールシーズン着用できる洋服を常時クローゼットに置いていると推測されます。

衣替えをしない理由としては、「収納スペースの確保が難しい」(31.4%)、「夏服を収納する前の手入れ(クリーニングなど)が面倒」(21.2%)といった回答が多く見られました。

若年層で顕著な洋服の「断捨離」意識

衣替えのタイミングで洋服を断捨離する人も多く、不要になった洋服を「毎回手放す」と回答した人は、女性20代・30代と男性20代で25%前後となり、4人に1人が毎回断捨離を実行している結果です。

洋服の断捨離方法については、男女ともに「捨てる」と答えた人が5割以上と主流です。一方で、20代男女では「フリマアプリで売る」(28.3%)や「買取サービスで売る」(23.3%)といった販売経路も利用されています。

洋服を手放す際の感情では、女性は「スッキリする・気持ちが軽くなる」と回答した人が多く、特に50代女性では半数以上がこの感情を抱いています。男性は全年代で「特に何も感じない」と回答した人が女性よりも高い傾向が見られました。

「思い出があってすこし寂しい」と回答した人の3割は、手放し方として「フリマアプリで売る」(12.4%)よりも「買取サービスで売る」(28.4%)を選択しており、思い出のある洋服については新しい人に使ってもらいたいという想いが影響しているようです。

地域ごとの準備品目の違いが

秋冬への準備として最初に行うことでは、「長袖やニットなどのトップス」を出すが全体の6割程で最も多く、女性の方がやや多い結果となりました。次いで「アウター」、「寝具」と続きます。

エリア別では、北海道では「アウター」(27.5%)と「靴」(15.1%)が高い傾向で、九州では「トップス」(70.7%)と、地域性が反映された結果となっています。

まとめ

今回の調査により、ひとり暮らしの衣替えは単なる収納の切り替えにとどまらず、世代や地域ごとの暮らし方や価値観を反映した文化的な営みであることが明らかになりました。特に若年層による積極的な「断捨離」や、思い出の品を「買取サービス」で手放す傾向は、洋服との向き合い方の多様化を示しています。

■アンケートの詳細内容はこちら
本調査のより詳細な内容は、ひとりぐらし研究所WEBサイトでご確認いただけます。
https://hitogura.jp/report/koromogae2025/