江戸の面影が残る町、日本橋人形町。この地で265年の歴史を刻んできた鳥料理専門店「玉ひで」が、2022年からの改修工事を経て、2025年10月19日に装いも新たにリニューアルオープン!創業は1760年(宝暦10年)。江戸のすき焼きが鶏肉から始まった歴史を伝える「しゃも鍋」の発祥店として、そして明治時代に5代目女将が考案した”親子丼の元祖”として、代々受け継がれる“一子相伝の味”を守り続けてきた名店です。

江戸の風情を、建築と想いで再構築

地下鉄人形町駅A2出口から徒歩1分と好立地に佇む「玉ひで」。今回の建替えでは、女将・山田美穂さんの「人形町が江戸文化を護る情報発信拠点でありたい」という想いを軸に、外観・内装ともに歴史と現代の融合を目指した意匠に。

1階・2階の外観は、女将のデッサンをもとに、明治〜大正期の威厳と昭和〜平成期の親しみやすさを併せ持つデザインに。内装は、265年の伝統を感じさせながらも、次代へと受け継がれる空間として仕上げられました。

ボックス型の席を採用し、混雑時でもお客様がくつろげるよう配慮。導線も短く設計し、従業員が働きやすい環境も整えました。

鶏料理の真髄を、見える化で伝える

具材は軍鶏肉と卵のみのシンプルな親子丼

「玉ひで」では、農水省主導のもと東京都と七代目が共同開発した最高級鶏「東京しゃも」、八代目が再構築した親子丼専用銘柄鶏「赤ろく紡ぎ鶏」、さらに「川俣シャモ」「東広島こい地鶏」など、選び抜かれた鶏を使用。

江戸の記憶を、味わいと空間で感じるひととき

元祖親子丼 2,800円税込

とろとろの卵でとじた軍鶏肉、すっきりした割下のハーモニー、箸がとまりません!

べったら漬け・しば漬けのお新香と軍鶏のつみれ入りスープがセット

容器も一新!ふっくら卵の秘密は、器の“かたち”にあり

リニューアル後、玉ひでの親子丼を覆う、ころんと丸い球型の蓋。実はこの形状、見た目の可愛らしさだけでなく、機能面でも重要な役割を果たしています。

当初は卵型も候補に挙がっていたものの、収納効率や扱いやすさを考慮し、最終的に採用されたのがこの球型。蒸気の流れを均一に保つことで、蓋の内側で卵がふっくらと仕上がる効果もあるのだとか。

さらに、蓋の色はメニューごとに変えてあり、スタッフが一目で内容を判別できるよう工夫されています。見た目の美しさ、調理の機能性、そして現場での使いやすさ——すべてが計算された器のデザインには、老舗ならではの細やかな配慮が詰まっています。

「玉ひで」が守り続ける、味だけでない“心”の伝統

昼の「とく親子丼」1900円と「元祖親子丼」2800円。両者の違いは、蓋の意匠のみ。下の器部分は全く同じものが使われており、これは「食べているお客様にランクの差を感じさせないように」という配慮から生まれたもの。老舗でありながら、敷居を高く感じさせない工夫。器に込められた“心の平等”が、玉ひでの親子丼をより温かく、特別なものにしてくれます。

■メニュー(一部)※価格は税込

〜昼〜
・赤ろく紡ぎ鶏
とく親子丼 1,900円

厳選≪東京しゃも≫
・元祖親子丼 2,800円
・軍鶏づくし親子丼 3,700円
・天然白レバ入り親子丼 5,500円

〜夜〜
・元祖親子丼(すき焼き重ね) 5,000円
・天然白レバ入り親子丼 5,500円

テイクアウト
・赤ろく親子丼 1,650円

ランチタイムは親子丼、ディナータイムは“一子相伝”鳥すき焼き(しゃも鍋)、
しゃも料理コース、親子丼等をお召し上がりいただけます。

江戸の記憶を、味わいと空間で感じるひととき

伝統の親子丼としゃも鍋を味わいながら、人形町の“今”に息づく江戸文化を体感してみませんか。

「玉ひで」
東京都中央区日本橋人形町一丁目17-10
創業:1760年(宝暦10年)
定休日:未定
席数:50席

≪営業予定について≫
・10月19日〜20日、25日、26日
昼(11時30分〜13時30分)のみ営業、親子丼の選考販売。
※粗品進呈
※お並びのお客様の状況により営業時間が変更になる場合もございます。
・10月21日〜24日は休業。27日〜31日の営業は工事の進捗状況によって決定します。
・11月1日〜
昼の営業:11時30分〜13時30分 親子丼を提供
夜の営業:17時00分〜21時30分 鳥すき(しゃも鍋)・鳥料理・親子丼を提供