近年、世代を問わず多くの人の健康意識が向上し、ダイエットや糖尿病予防だけでなく、美容や仕事中の集中力維持などを目的に、血糖値コントロールが注目されています。

高血糖状態は、糖化反応を進めて肌のくすみやハリ低下を招くほか、血糖値スパイクによる眠気やだるさ、集中力低下を通じてパフォーマンスにも影響するため、日常的に対策が必要です。

食事の中身は変えず、食べる順番で血糖値をコントロール

今、SNS・健康メディアを通じて急速に浸透しているのが、食べる順番で血糖値をコントロールする考え方。これには、「野菜から食べる」ベジファースト、炭水化物を最後に回す「カーボラスト」に加え、食用油を食前に摂ることで糖の吸収を緩やかにする「オイルファースト」などいくつかのスタイルがあります。

各習慣に共通するのは、「食事の中身を変えずに、順番や組み合わせで血糖値をコントロールする」という発想。食べ方の工夫で手軽に血糖値対策ができるという認知が広がったことで、「食前に何かを摂る」という次のステップへの関心も高まっています。

紅茶ポリフェノール“テアフラビン”が血糖値の上昇・中性脂肪の吸収を抑える

茶葉から淹れた紅茶はもちろん、ペットボトル紅茶にも含まれる「紅茶ポリフェノール」。代表的な成分としてテアフラビン類があり、紅茶の色や渋み、味わいにも関わっています。今、このテアフラビンが、血糖値スパイク、そして中性脂肪の吸収を抑える成分として注目されています。

テアフラビンは、紅茶の発酵・酸化過程でカテキン類が結合・変換されることで生成されるポリフェノールです。紅茶特有の赤みがかった色・渋み・コクの主要因で、緑茶にはほとんど含まれず、完全発酵している紅茶にのみ存在しています。

特に注目されているのが、α-アミラーゼ・α-グルコシダーゼなどの消化酵素を阻害する働き。糖質が単糖に分解されるのを穏やかにすることで、腸からの糖吸収スピードを緩やかにし、食後血糖値の急上昇(血糖値スパイク)を抑制する効果が報告されています。また、脂肪分解酵素(膵リパーゼ)へも作用し、中性脂肪の吸収を穏やかにする可能性も示されています。

血糖値スパイクは、眠気や集中力低下、脂肪の蓄積につながることから、日常的な対策が重要とされています。

テアフラビン類の働きはホットでもアイスでも変わらないため、夏にはアイスティーで血糖値の上昇を抑えるのもおすすめです。

「デザートを食べた後の紅茶」ではなく、「紅茶を飲んでから食事」を

糖質は食後わずか15〜30分で血中に吸収され始めます。食後のデザートを完食した後に、紅茶を飲んでも、すでに消化酵素は動き出しており、テアフラビンが働く余地は限られます。効果を期待するなら、消化酵素と食事が出会う前、つまり、食事の最初の一口に合わせて紅茶を飲んでおくことが重要です。

そのほか意識したいポイントは、1食あたり1杯程度、1日3杯程度を目安にすること。一度にたくさん飲む必要はありませんが、水出しの場合は少し濃いめに淹れるなどの工夫をしてみましょう。また、気をつけたいのはポリフェノールよりカフェイン量。夜はデカフェの紅茶にするといいでしょう。毎食必須とする必要はありませんが、パン、スイーツ、揚げ物、カレーなど、糖質や脂質が多い食事のときには特に紅茶を合わせることを意識しましょう。

こうした習慣は、とにかく続けることが大切です。都度紅茶を淹れるのはハードルが高いと感じる人は、あまり難しく考えず、無理なく取り入れられるペットボトルの紅茶もぜひ活用してみてください。テアフラビン類は、ペットボトルの紅茶にも含まれています。