記録的な暑さが続く近年、気温の上昇に伴い、熱中症をはじめとする暑さへの備えが日常生活の中でも重要になっています。
キリンホールディングスとファンケルは9月3日、東京都武蔵野市の武蔵野もみじの森保育園で「キリン×ファンケル 夏の健康啓発イベント」を開催。イベントでは、子どもが暑さから受ける影響について説明が行われたほか、実際に園児が園庭で「示温シール」を身につけて遊び、色の変化を確認する体験も行われました。
子どもにこそ必要な暑さ対策
近年は、夏の暑さが一時的な気象現象ではなく、社会全体で対策が求められる身近な課題となっています。気象庁によると、東京都心では35℃以上の猛暑日が2023年は0日だったのに対し、2024年は1日、2025年は4日、2026年も厳しい暑さが続き、日常的な暑さ対策の重要性はますます高まっています。
こうした暑さの影響について、イベントではキリンホールディングスの三和氏が、子どもの身体的な特徴を交えながら、暑さによって体温が上がりやすい理由を解説しました。
子どもは大人に比べて、汗をかくなどの体温調節機能が十分に発達しておらず、体重に対する体表面積の割合が大きいため、暑い環境では体温が上がりやすくなります。また、身長が低いことも子ども特有のリスクの一つとし、晴れた日は地面に近いほど気温が高くなり、地面からの照り返しの影響も受けると説明しました。
また三和氏は、大人が感じている暑さをそのまま子どもにも当てはめることはできないと続け、子どもの様子を周囲の大人が注意深く見守ることの重要性を伝えました。
続いて、暑さや脱水が体に与える影響として紹介されたのが免疫について。高温の環境や脱水に近い状態を再現した細胞実験では、体を守る免疫細胞の働きが弱まる傾向が見られたそうです。一度脱水に近い状態になった免疫細胞は、その後に水分を加えるだけでは元の働きに戻りにくいことも示され、暑さ対策というと水分補給を思い浮かべがちですが、できるだけ暑い環境を避ける、こまめに休む、睡眠や食事を整えるなど、体調を崩す前の備えも大切なことがわかりました。
暑さに負けない身体づくり
また、人間は暑い環境では、体温を一定に保つために汗をかくなど、身体がさまざまな調整を行います。一方で、発汗によって水分が失われることで、脱水につながる可能性もあるそう。
暑さへの対策として、十分な睡眠やバランスのよい食事、適度な運動を心がけることに加え、暑い環境ではこまめに水分を補給することが大切とし、大量に汗をかいた場合には、必要に応じて塩分を補うなど、その日の体調や環境に合わせた対策が重要であることも説明されました。
体表面温度の変化を「見える化」する示温シール
続いて今回紹介されたのは、体表面の温度変化を色の変化によって確認できる「示温シール」。イベントでは実際に園児たちがこのシールを身につけ、庭園で遊びながらその変化を観察しました。
園児たちが遊んでいるうちにシールの色は変化。シールで体表面の温度変化を「見える化」することで、暑さへの注意を向けるきっかけをつくることができ、暑い場所から離れる、水分をとる、休憩するなど、状況に応じた対応を考えることができます。
今回のイベントは、暑さによる身体への影響を知るだけでなく、目に見えない体表面温度の変化に気づくことの重要性を考える機会となりました。このシールは今後教育現場に加え、スポーツや屋外での活動などさまざまな場面での活用が想定されており、暑さから身を守るための新たなアプローチとして期待が高まります。