北杜市の魅力を感じる大人の非日常体験。ワイン、アート、グルメを満喫する1泊2日の贅沢な旅

日本一の名水の里として知られる山梨県北杜市は、自然豊かで観光資源にも恵まれた観光地として知られています。豊かな自然、美しい風景、美術館やギャラリー、ワイナリーなど、自然と文化が融合した魅力あふれるスポットがたくさん点在しています。

今回は長野県小諸市から山梨県北杜市の小淵沢駅までを結ぶ小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」に乗車し、北杜市のグルメやワイン、美術館を巡る大人の休日

ツアーに参加し、さまざまな魅力を発見していきたいと思います！

2025年3月5日（水）から6日（木）の1泊2日のツアーに参加した筆者は、佐久平駅から「HIGH RAIL 1375」に乗車し、小淵沢駅を目指します。所要時間はおよそ2時間程度で、電車から眺める景色を堪能しながら、ぶらり電車の旅に出かけます。

最初のコンテンツは若手醸造家からのワイン解説です。2024年9月にオープンしたワイナリー「八ヶ岳グランヴェールヴィンヤード」の醸造家・瀬沼瑠衣さんが、生産するワインの魅力を語ってくれました！

八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードを運営する株式会社city farmは、1999年に設立された農業法人で、サントリーをはじめとするワイナリー向けにブドウを供給する事業を展開していました。

2000年以降は自社ワイン造りにも着手し、2011年頃から本格的に栽培を拡大。長年にわたって質の高いブドウを提供し続けた結果、多くのワイナリーから高評価を得るようになりました。

そうしたなか、「なぜ自社でワインを造らないのか？」という声を取引先から多くもらうようになり、2022年に自社ワイナリーである八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードを設立し、ブドウ栽培から醸造まで一貫して手掛ける体制を整え、長年の技術を活かしたワイン造りを始めたといいます。

手元にあるワインは、最初に造った2022年ヴィンテージのもの。白ワインにはシャルドネ、赤ワインにはマスカットベリーAを使用しているとのこと。どちらのワインも口当たりの良さや奥行きのある風味が特徴で、チーズや佐久市の人気スイーツ店「PETERS」のケーキとも相性抜群でした！

続いては、ワインバー「booshino」オーナーの鈴木忍さんより、ワインの解説が行われました。北杜市には名水百選に選ばれるような良質な水源があり、ワインはもちろん、ビールや焼酎など、多様なお酒が一つの自治体内で生産されている地域で、「お酒の街」とも言えるほど多彩な酒造文化を持っています。

鈴木さんは「北杜市に訪れると、さまざまな種類のお酒を楽しむことができる」と教えてくれました。

また、「ワイナリーの数は山梨県内でも急成長している」と鈴木さんは語りました。

北杜市がなぜワインの産地として適しているのかというと、北杜市は日本で最も日照時間が長いと言われている場所だからです。もう一つのポイントは「降水量」です。雨が多すぎるとぶどうの品質に悪影響を及ぼしますし、少なすぎても問題です。山梨県は年間で降水量が1000〜1100mmほどで、これもワイン作りにとって理想的な環境だと言えるわけです。このように、北杜市はワイン作りに最適な地域だからこそ、これからワイナリーがさらに増えていくかもしれませんね。

途中、日本一標高が高い小海線の野辺山駅で下車し、しばし撮影タイム。

雪景色と観光列車のコントラストはすごく綺麗で、写真映えしました！

目的地である小淵沢駅に到着。駅のスタッフさんがお出迎えしてくれ、すごく親切で心温まる対応に感動しました！そこからバスで宿泊場所のリゾナーレ八ヶ岳へ向かいます。

八ヶ岳連峰の美しい自然に囲まれたリゾートホテルのリゾナーレ八ヶ岳。すべての客室が広々としたスイートルームで、リラックスできる空間でゆったりと疲れを癒すのに最適。まさに非日常を味わうのにぴったりなホテルですよね！

夕食はレストラン「YYgrill（ワイワイグリル）」で。地元食材を活かした野菜や肉、魚などを使用した多彩な料理が並ぶビュッフェ形式で食事ができます。

メイン料理は真鯛のグリルを注文。熱々の鉄鍋で焼くグリルは圧巻の美味しさでした！

翌日はホテルで朝食を済ませたあと、まず向かったのは小淵沢にある中村キース・へリング美術館。アメリカ美術を代表するキース・へリングの作品をたっぷりと鑑賞できるとあって、来る前から楽しみにしていました。

現在開催中の展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」では、は「闇から希望へ」 というコンセプトのもと、キース・へリング珠玉の作品が展示されており、反戦反核のメッセージ性を込めたへリングの思いと芸術性の高いクリエイティブの両方を感じ取れる美術館でした。

おすすめは館内に併設されたオフィシャルショップです。キース・へリンググッズがたくさん並び、意外にもお値打ち品が多いので、気に入ったものがあれば購入してみるといいのではないでしょうか。

次に訪れたのは、1日目にワインの解説を担当した瀬沼さんが働く八ヶ岳グランヴェール ヴィンヤードです。雄大な山々に囲まれたブドウ畑は雪化粧され、自然豊かな雰囲気を感じられる場所となっています。

醸造施設の中に入ると、発酵タンクや樽熟成庫などワイン造りの過程を間近で見学できます。

見学の最後には、ワイナリーで造られたワインの試飲が楽しめます。赤ワイン、白ワイン、ロゼワインなど、さまざまな種類のワインを味わうことができ、気に入ったワインがあれば購入できるショップもありますよ！個人的に飲みやすかったのはロゼワインでした！

ツアー最後はランチで訪れたフレンチレストラン「Contrast Cafelys」。

八ヶ岳の森の中にひっそりと佇み、自然光が差し込む店内は森の中のおしゃれレストランです。

今回はツアー限定のランチコース。

本日の小さな前菜

ウイスキー白州の樽材でスモークした八ヶ岳湧水鱒のミキュイ

芽キャベツのフライとルッコラのサラダ仕立て

塩糀に漬けた信玄鶏の胸肉のポワレ

季節の野菜 グリーンマスタードソースで

チョコレートのテリーヌ マルジョレーヌ仕立て

矢崎屋ファームのブラッドオレンジのアイスクリーム添え

コーヒー又は紅茶と小菓子

シェフのこだわりと技で彩られ、新鮮な食材の旨味を最大限に引き出した料理の数々を味わえる至福の時間を過ごし、ツアーを締めくくりました。

見どころ満載の北杜市。また足を運びたくなるスポットが目白押しで、早速次回の予定を立てたくなりました。ぜひ北杜市へ観光に訪れてみてくださいね！