石見銀山の歴史と温泉津のつながり
島根県の温泉津（ゆのつ）は、出雲大社から車で約1時間、世界遺産の石見銀山からも約20分という好立地にあります。温泉津は、かつて石見銀山で採掘された銀の積出港として栄え、江戸時代から続く豊かな歴史を持つ場所です。この町には、石見銀山で掘られた銀の交易を支えた風景とともに、温泉というリラックスした時間を楽しむことができます。
歴史的な町並みを感じる温泉津
温泉津の町は、江戸・明治・大正・昭和と、時代ごとの建物が見事に立ち並び、歩くだけで歴史を感じることができます。特に印象的なのは、赤い石州瓦が並んだ街並みです。この町は、近代には北前船の寄港地として賑わい、「はんど」と呼ばれる大きな水がめや石見焼が全国へ運ばれるなど、重要な貿易の拠点でもありました。現在もその歴史的な面影を残し、訪れる人々に深い魅力を伝えています。
昔ながらの湯治場が残る温泉地！重要伝統的建造物群保存地区
温泉津は、全国でも唯一、「温泉町」として重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。町を歩けば、江戸時代から続く伝統的な建物が並び、その風情を感じることができるでしょう。石造りの建物や古い温泉宿が点在し、どこを見ても歴史を感じさせる美しい風景が広がっています。この地区を訪れることで、まるで時が止まったかのような静けさと、伝統の息吹を感じることができるのです。
オール5の「薬師湯」で心と体を癒す
温泉津温泉の中でも特に評判の良い温泉が、鉄分豊富な自噴する源泉に入れる源泉かけ流しの【薬師湯】。ミネラル豊富な源泉が施設横にあり、空気に触れる事なく湯船に注がれる掛け流し湯です。天然温泉にゆったり浸かりながら、体の疲れを癒し、肌もツルツルに。鉄分が多く含まれているため、入浴後は元気が湧き、肌がしっとりと潤います。お湯の温かさと湯気の香りに包まれて、心身ともにリフレッシュできます。
温泉津温泉郷の夜は、静けさとともに美しい雰囲気が漂います。ライトアップされた温泉街や、静かな路地を散歩しながら、温泉の湯気とともに深い夜の静けさを楽しんでください。夜風を感じながら、ゆっくりと温泉街の魅力に浸ることができるのは、この温泉地ならではの楽しみ方です。
西暦900年 平安時代以前から湧き続ける源泉「泉薬湯」
タヌキが傷を癒していた頃から湧いていたという【泉薬湯（せんやくとう）】（＝元湯温泉）。
掘削、ボーリング、動力による抑揚をせず、自然の力で地底からじっくりと湧き出ている自然自噴湧出温泉です。加水・加熱・冷却・循環をしない本物の源泉掛け流しで、源泉から浴槽までの距離はわずか1～1.6mと非常に近く、泉質が老化することなく、源泉から湧出した温泉の処女水がそのまま浴槽に流れ込んでいます。元湯温泉では、この温泉の処女性を保つために分湯は行っていません。源泉から老化することなく地上に出た温泉の成分の一部は空気に触れることで酸化し、鍾乳石のように浴場に付着堆積して浴場全体が淡茶褐色の色で覆われています。
広島原爆被爆者の方々を受け入れ温泉療法、湯治治療の普及に尽力した歴史があり、湯治を行っていたのだそう。
浴槽は、熱い湯(46～48度)、ぬるい湯(43～44度)、初めての方(38～40度)と3つに分かれているので順番に入浴していきます。熱い湯に入る際は、足に冷水をかけると入浴しやすいのでぜひお試ししてみてくださいね。
浴用効能
筋肉痛若しくは関節の慢性的な痛み又はこわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)・冷え性・疲労回復・健康増進・きりきず・痔の痛み・病後回復期・皮膚乾燥症・軽症高血圧・末梢循環障害・自律神経不安定症・耐糖能異常(糖尿病)・軽い喘息または肺気腫・軽い高コレステロール血症・運動麻痺における筋肉のこわばり・ストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)・胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)
飲用効能
萎縮性胃炎・便秘
漁港を眺める絶景レストラン
温泉津は漁港の近くに位置しているため、新鮮な海の幸が豊富。温泉津の名物料理を楽しむためには、地元の食堂で新鮮な魚を使った「漁師めし」がおすすめ。干物定食や、温泉津の地酒「開春」と一緒に味わうのもおすすめ。漁港を眺めながら、地元の味に舌鼓を打ち、心も満たされます。
温泉津港に臨む「港の食堂」兼「ゲストハウス」【 港の食堂 KAN（みなとのしょくどう かん）】（「Kくう・Aあそぶ・Nねる」）。2023年4月にオープンした漁港を眺めながら海鮮料理が楽しめるお店です。まるで海の上にいるような感覚の店内で、穏やかな漁港を眺めながらの食事は日常を忘れます。
何を食べてもはずれなし、素材の良さはもちろん、料理人が素材の持ち味を最大限に引き出す腕の良さが光ります。
自然と調和した「ひっそり」過ごせる空間【HÏSOM（ヒソム）】
温泉津温泉郷での滞在をより特別なものにするためには【HÏSOM】のような一棟貸しのゲストハウスがおすすめ。温泉津町の日祖（ヒソ）地区にあります。民家の趣ある外観や建具を活かしつつ、北欧フィンランドの水辺のサマーコテージを思わせる、シンプルで洗練された空間が魅力です。
HÏSOMでは滞在する人がそこで十分にくつろぎ、暮らすように過ごせるような設備が整っている。心地よく、広々としたベットルームはもちろんのこと、キッチンの設備や備品も充実。敷地内はWi-Fi完備、キッチン、トイレ、シャワーなどは最新の設備を導入。近隣レストランのシェフによるランチやディナーの出張サービスを頼むことも可能。
綿素材の枕カバーが肌当たりもよくて心地よく。朝までぐっすりでした。
自然の中に静かに佇む【HÏSOM】では、ただの宿泊ではなく、「暮らすように泊まる」体験ができます。地元の新鮮な魚介や野菜を使った料理を楽しむこともできます。鳥のさえずりや木々の揺れる音を感じながら、読書や料理、音楽など、自分の好きな時間をゆっくりと楽しむのがおすすめです。
ゆったりとした時間を過ごしながら自然に包まれた生活を楽しむことができます。自分のペースで温泉津の美しい風景を堪能しながら、心のリセットができるひとときです。
お皿や調理器具、調味料などもあり、まさに暮らすように宿泊できます。庭ではBBQなども楽しめます。
朝食は事前にオーダーすると届けてくれます。【朝食の宅配】1,100円
「ひっそりと、自分のためだけの時間を楽しむ」。それが【HÏSOM】の魅力。スマホを置いて、自然や風の音に耳を傾ける時間は、何よりの贅沢かもしれません。
HÏSOM | The joy of slow, quiet, and tasteful living
vimeo.com
温泉津温泉は、歴史、自然、温泉、食べ物がすべて揃った、心も体も癒される場所。時間を気にせず、ゆっくりとしたひとときを楽しんで、日常の疲れを癒しましょう。
温泉で心を癒し、絶品グルメでお腹も満たされる—温泉津ならではの贅沢な旅を、ぜひ味わってみて！
