経済やテクノロジーの発展によっていくら社会が物理的に満たされるようになっても、幸せを感じない人が多いこの時代。便利なことが増えた一方で、あらゆることが他人と比較しやすくなり、自分の心に従うよりも他人の目に振り回されてしまうこともあるのではないでしょうか。

悩みで心を苦しめず、自分らしい幸せを追求するために、マインドフルネスの観点で出来ることとは?

今回は、ライブ配信アプリ「17LIVE (イチナナ)」のCEOを務めるなど、インターネット黎明期から日本のIT業界を牽引してきた後、資本主義から離れる決断し出家した小野 龍光さんにお話しを伺いました。
※龍光さんは出家後のお名前、代表をしていた当時は小野 裕史さん。

画像: オレンジの袈裟をまとった小野龍光さん

オレンジの袈裟をまとった小野龍光さん

呼吸をきっかけに「いま」に集中、自分の心に向き合ってみる

日々生活していると、人間関係・恋愛・将来など、悩みは尽きないですよね。現代は他人との距離が近く、なんでも比較出来てしまう時代です。インターネットがあることで、世界の人の生活を垣間見れてしまうし、何事も残酷なまでに数字で可視化されてしまいます。

そんな時は、穏やかに自分自身に向き合える時間を持ってみましょう。具体的には、呼吸を意識することをがオススメです。信号を渡るときも、ご飯食べるときも、一呼吸置いてからいまこの瞬間の心と向き合うことを心がけてみてください。

もしくは、無心になれる趣味や料理、掃除などもいいですね。心が悩みでいっぱいになり、落ち着いて考えることが出来なくなっていたら、自分なりの手段で悩みから意識を切り離してみましょう。

悩みの元から離れてみる、自分に戻れる場所を持っておく

とにかく、悩みの元から”離れてみる”ことが大切です。必ずしも、捨てる必要はありません。意識の中だけでも距離を持つことで、自分にとって大切だと思える場所に回帰できるのです。

日常から離れた場所に物理的に移動することはさらに有効です。雑念に惑わされるきっかけも減り、より効果的だと思います。例えばマラソンをしたり、海や山などの自然の豊かな場所に移動する人は身の回りにも多いのではないでしょうか。

画像: 出家前は、マラソンすることでご自身もバランスを取っていたそう

出家前は、マラソンすることでご自身もバランスを取っていたそう

向かう方向だけで決めたなら、あとは受け入れるだけ

目標を持つことが悪いわけではありませんが、大きすぎる目標を持ってしまうと、そこにこだわり囚われてしまう自分が生まれます。達成できなかったときは自己否定もするでしょう。そういった点で、目標を掲げ邁進することにもリスクはあるんです。

未来は誰にもわかりません。つまり、不確実性の高い先のことを深く考えても、いまこの瞬間が大きく変わるわけではないのです。もちろん、想像することで何かに備えることができます。ただ、自分を見失わずに幸せに生きるためには、なるように進んでいく現状をありのまま受け入れる心構えを持つことの方が大切だと思います。

最終的に向かう場所さえ間違ってなければ、よほどのことは起こりません。あとは何が起こっても受け入れる。そして自分に起こったこと、それによって生じた機会にありがとうと感謝の気持ちを持つ。

それこそが、資本主義という数字にシビアな世界を生き、そして離れた結果得られた私なりの、幸せに生きるための答えです。

画像: 17LIVE時代の小野さん

17LIVE時代の小野さん

教えてくれた人

小野 龍光(おの りゅうこう)

東京大学で生物学を専攻したのち、2000年にIBM システムズ・エンジニアリングに入社。その後数社を挟んだのちに、「17LIVE (イチナナ)」の代表取締役社長に就任。2022年10月にインドで出家、龍光になる。

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