少子高齢化社会を超えて“超高齢化社会”を迎えようとしており『予防歯科』が益々注目されている今、歯科衛生士の需要が急増しているそうです。しかし、現代社会での多様な働き方が浸透しにくい業界でもあり、キャリアを手放してしまう女性も非常に多い傾向があることも事実…。今回、その『歯科衛生士キャリア』に着目、3回に渡ってお伝えします。

『予防歯科』は、なぜ重要なのか

皆さんはお口のトラブルが身体の病気とどれほど密接しているかを知っていますか?虫歯や歯周病は、歯へのダメージで食事が満足にできなくなるだけでなく、生活そのものを脅かす病気になりかねません。20代30代の若手世代でもこのような病気の引き金となってしまうリスクがあることはもちろんですが、これに加えて体力が衰える高齢者世代は『食』が離れてしまうことで健康状態は失われ、最悪命の危険にさらされてしまうケースも。現代の日本では、歯医者に通うことが困難な方や自分自身で歯磨きができない方も増えており、訪問歯科診療を行う歯科医院が急速に増加している傾向にもあります。

歯科衛生士キャリアの課題は働く環境に密接

歯科衛生士の仕事は、患者さんのお口の中の健康を直接サポートすること。歯周病治療や予防、虫歯の予防、セルフケアの指導などが中心となっています。しかし、需要が高まっているのにも関わらず資格や能力を活かせてない“歯科衛生士離れ”も急増しているのが現状。令和2年度のデータでは、歯科衛生士免許登録者数28万3,032人のうち業務従事者数は14万2,760人と50.4%は歯科業界でのキャリアを絶っていることが判明しています。

上記の理由は、歯科衛生士の95%が女性という中で、現代社会の多様な働き方が浸透していない業界であることが考えられています。ビジネス職では当たり前のように取得できる産休育休制度や時短勤務制度などを導入している診療所が少なく、そのまま退職してしまうケースがほとんどとのこと。20代後半の年齢をピークにライフステージの変化でキャリアを絶つ人が増加傾向にあります。

長時間労働が基本となる背景には、日本全国の診療所(いわゆる街の歯医者さん)の数はコンビニよりも多く、競合が年々増え続けているという事実も。差別化を図るために、仕事終わりの夜遅い時間帯まで営業する診療所も非常に多いそう。働きやすい環境への入職は困難な状況とも言えるのです。また、求職者数(歯科衛生士)は求人数に対して少ないため、求人倍率は21倍と言われています。求人数は多いものの、求職者数が足りてないのが現状です。(参考:衛生行政報告例)

画像: 20代後半の年齢をピークにライフステージの変化でキャリアを絶つ人は増加傾向に。

20代後半の年齢をピークにライフステージの変化でキャリアを絶つ人は増加傾向に。

これらのことからキャリアを諦めてしまう歯科衛生士が非常に多く、復帰することもできずにモヤモヤした人生を送っている女性が後をたちません。第2弾となる次回は、歯科衛生士の新しい働き方と、これまでの常識を打開するキャリア形成についてお話ししていきます。

<株式会社D.HITについて>
日本初の歯科衛生士プロダクションとして歯科衛生士向けキャリアコーチングスクールを軸に、市場価値の高いタレントを育成・輩出。健康経営セミナーや商品開発、メディア向けキャスティング、クリニック向けの採用コンサルティング、予防経営コンサルティングなど多岐に渡って事業展開しております。今後も『歯科衛生士のビジネストランスフォーメーション』をビジョンに、予防歯科業界の在り方を大きく変化させていきます。

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