第一三共ヘルスケア株式会社の解熱鎮痛薬ブランド「ロキソニン®」(OTC医薬品)が展開する「みんなの生理痛プロジェクト」は、生理痛と向き合う“はじめの一歩”を踏み出す「FIRST STEP ACTION」の取り組みとして、12月11日(月)に大宮南高等学校の1年生を対象に「生理痛について“学び・考える授業”を実施しました。

タブレットを使用した参加型の授業

今回の取り組みの前に10月には大宮南高等学校の高校教師向けセミナー・ワークショップが開催されており、教師が参加。そのフィードバックをもとに生徒向け授業を構築し、この度の生徒への授業となりました。前回のワークショップのレポートは下記よりご覧ください。

生徒向けの授業ではタブレットを使用して他のクラスと合同で実施。登壇者の様子をオンラインで生中継することで同時に男女352名の参加が可能となりました。

画像1: タブレットを使用した参加型の授業

まず最初に、ロキソニン内服薬のブランド担当者が今回の授業の趣旨を説明。「性別を問わず生理痛の理解を深めるきっかけにしてほしい」 「痛みに悩む生徒に対しては我慢以外の対処法があることを知ってほしい」との想いを伝えました。

画像2: タブレットを使用した参加型の授業

次に、生理に関するアンケート結果や同校の事前アンケート結果、高校生全国調査の結果を共有。「生理痛のときに我慢した経験はありますか?」という実態調査に対して91.7%の人が我慢したことがあると回答。「生理・生理痛に悩んでいる人がいるという事実が理解されてほしい」という調査には90.3%が「はい」と回答。

生理痛は我慢するもの、生理痛で休むのは甘えという考えが無くなってほしい(20代)。生理痛を軽く見て欲しくない。男女問わず生理が重くて辛い人はいるということを少しでも分かってほしいです(20代)という声が上がっています。

生理痛については個人差があったり、男性にはなかったりするので理解するのが難しいです。そのために、このような授業を行い、みんなで理解することが大切だと思い、プロジェクトが生まれたとも話します。

高校生向けアンケートでも学校生活の中で9割以上が生理痛を我慢したという結果も出ており、この授業を行う重要性も伝えられました。

産婦人科医の先生から話しが聞ける貴重な機会

画像1: 産婦人科医の先生から話しが聞ける貴重な機会

授業中に生徒たちのタブレットに質問が表示され、回答できるようになっている、参加型の授業は生徒の意欲を掻き立てる面白い仕組みです。「生理や生理痛の悩みについて、ガマンしてしまう人が多いのはなぜだと思いますか?」の質問に対してグループワークで出てきた回答をそれぞれ生徒が投稿。「言いづらいから」「恥ずかしいから」などの回答が出ました。

画像2: 産婦人科医の先生から話しが聞ける貴重な機会

その後、産婦人科医の高尾美穂先生が登壇。妊娠や生理の仕組みなどを解説しました。生理痛の痛みの例えとして個人差はあるものの「飛んできた重い岩をお腹で受け止めた感じ」「お腹の中でドリル工事が行われている感じ」など表現を使用して理解を深める場面もありました。

意外に知らない生理についての基本情報も解説。「月経周期は25日~38日間で、女性にとっては1ヶ月に1回くるイメージ。出血期間は3日~7日、経血量は20~140mlと全体的に個人差があります。また、生理中だけでなく、生理の前から不調を感じるケースもあり、このことも知っておくのが男女ともに必要だと思います」と高尾先生は話しました。

生理痛にはお腹だけでなく、腰が痛かったり、頭が痛かったりと痛みにも個人差があります。以前の先生向けのセミナーでも説明があった、私生活に支障をきたす痛みを伴う「月経困難症」についても生徒に対して解説。「月経困難症」だと思ったら専門家や信頼できる人に相談してくださいと高尾先生は生徒に語りかけました。

普段の生理痛の対処法については、お腹を温める、ストレッチなどをして少し体を動かす、産婦人科に相談する、市販の鎮痛剤を試すなど取り入れやすいセルフケアも提案してくれて、生徒も分かりやすかった様子です。

事前アンケートで出た不安やお悩みに回答

事前に生理や生理痛での不安やお悩みをアンケートで聞いていて、それに対して高尾先生が回答する時間もありました。

画像: 事前アンケートで出た不安やお悩みに回答

生理痛で悩んでいても、生理痛ごときで相談してもいいのでしょうか?また、産婦人科に相談することは少し怖く、どんな検査があるのか不安です。

高尾先生「生理痛や生理のトラブルで相談しにくる患者さんも10代から多いです。そのため生理痛ごときと思わず、相談しにきてくださいね。診察に関してはお話しするだけの問診という診察もあるので、内診だけではないことも覚えておいてください。今日はお話しだけ・・・という選択肢もあるんです」

鎮痛薬は飲み過ぎると効きづらくなると聞いたのですが実際どうなのでしょうか?

高尾先生「容量・飲むタイミングを守っていれば基本は効かなくなってしまうという心配はしなくて大丈夫です」

痛み止めを飲むと眠くなると聞きます。授業中や勉強中だと困るのですがどうなのでしょうか?

高尾先生「痛み止めには鎮静作用がある成分が含まれているものもあります。その成分が入っている薬を選ぶと眠くなりやすいので、リラックスしたい時や寝る前などにはその成分が入っている薬を飲んでもいいと思います。しかし、授業中や勉強したいという時は鎮静作用が入っていないものを選ぶなど、自分で飲むお薬を選択してください。また、どの成分が入っているかわからない方は、どのお薬がいいか相談していただけたらと思います」

このように不安に思っていたことをリアルに回答してもらえて、高校生の実生活に活かせそうでした。

授業後の変化

「困っている人がいたら、周りの人はどんなことができるでしょうか?これは生理痛だけではなく、男性にとってもお腹が痛い、膝が痛いなど通常のトラブルに当てはまることです。今回の授業を通して機嫌や気分、体調が悪い人への思いやりや想像力にプラスになるような時間になったら嬉しいです。そして今回の課題を周りとシェアすることで考える機会が増えるとより知識が広まると思います」と高尾先生は語り授業が終了しました。

授業を終えて感想を聞くと「生理に対して相談しづらい部分もあったのですが、今後は産婦人科や信頼できる人に相談してみようと思いました。今日の授業を通して、人によって捉え方や生理痛の感じ方が違うということを知れて、しっかり理解して他人を想いやれるようになれたらと思いました。(女子学生)」「自分は生理について知らなかったので、世の中の人が生理痛に困っていることを知りました。自分には妹がいるので、今日、習った対処法を活用して接していけたらと思います。(男子学生)」という声も上がり、生徒にとっても考えが変わるきっかけとなったようです。

生理や生理痛については、まだまだ気軽に話題にできる環境ではないので、このようなワークショップや授業を通して社会が変わっていったらいいですね。

This article is a sponsored article by
''.