最近注目を集めている「ミーティング・インセンティブ旅行(MICE)」をご存じですか?ビジネスミーティングや報奨旅行を兼ねたMICEは、地域活性化の鍵として注目され、多くの自治体や企業がその誘致に力を入れています。今回は、MICE誘致を目指して開催されたモデルイベントを取材しました。その全貌と可能性についてご紹介します。前編”美観地区”に続く後編は、”デニムの聖地”児島編です。

デニムの街で新しい発見を

児島は、国産デニム発祥の地として知られ、ジーンズ愛好家にとっての聖地。高品質なデニム製品を求めて、国内外から多くの人々が訪れます。瀬戸内海を望む児島エリアでは、海の景色を楽しむアクティビティも充実し、瀬戸大橋を中心に展望台やサイクリングロードなどもあり、人気のスポットです。

「日本のジーンズで世界一になる」ジャパンブルー訪問!デニム織機見学

画像: 「日本のジーンズで世界一になる」ジャパンブルー訪問!デニム織機見学

昔ながらの手法で速度が遅く生産性には優れないシャトル織機をあえて使用、太い糸をしっかりと織り込み、織り目に適度なムラを作る事ができ、独特の風合い、糸のふくらみにより、表面が手織りに近い表情になるのが特徴です。この生地が『セルヴィッチ』と呼ばれるデニム生地で、株式会社ジャパンブルーではこれを「本物のデニム」と定義し、創業当初から取り扱っています。

【MOMOTARO JEANS】や【JAPAN BLUE JEANS】【SETTO】【CROWN LABEL】【COLLECT】などこだわりのブランドを世界にも展開しています。

画像: www.japanblue.co.jp
www.japanblue.co.jp

織物の生産性向上により姿を消した織機である豊田自動織機製のG型自動織機「GL9」を9台稼働させて「本物のデニム」を製造しています。想像以上の音量、迫力に驚きました。

額縁付マット製作体験

画像1: 額縁付マット製作体験

児島でもデニムワークショップが開催されました。額縁に入れて飾れるマットを制作します。私達がやることはデザイン決定すること。糸や刺繍は作業がなれた職人さんが施してくれ、工場へ移動します。

画像2: 額縁付マット製作体験

工場では、まず、デニムを造る工程を見学させていただきました。色の薄いデニムも元は濃いデニム生地からできることや、ストーンウォッシュ加工は本当に石を混ぜてウオッシュしている様子など知らないことばかり。国産ジーンズ発祥地である児島には大小合わせて約200社のジーンズ関連企業があり、作業は分業されて1本のデニムができること。思った以上に手作業が多いことなど、メイドイン児島のデニムの付加価値を知ることができました。

他のチームは、のれん、ジーンズ、エプロンの制作を担当。違う場所を中継で繋いで他チームの進捗をみることもできます。

画像3: 額縁付マット製作体験

翌日の発表会では、どのチームの作品がよかったか投票が行われ、私達ホワイトチームが優勝!デニムのセンスと参加賞のデニムチュウもいただきました!

旧野﨑家住宅・迨暇堂パーティ

児島びとの誇りを伝える言葉として、時を越えて語り継がれてきた「児島三白」。(「綿の白」・「塩の白」・「玉筋魚(イカナゴ)」)の白を合わせて「三白」といい、昔から、児島の代表的な産業が機業(繊維)・塩業・漁業であったことを物語ります。この日のパーティは国登録有形文化財【野崎家別邸迨暇堂】で開催されました。

画像1: 旧野﨑家住宅・迨暇堂パーティ

提灯で向かうと、地元の子どもたち「ドラムパフォーマンス己」の和太鼓で歓迎!児島三白のひとつである「塩」(野崎家の塩)を使ったウエルカムドリンクは美味しいソルティ・ドッグ。来賓者はこのツアーでお世話になった関係者のみなさまでこんなにすぐ再会がかなうとは!大いに盛り上がりました。

お料理は瀬戸大橋を一望できる鷲羽山にある「せとうち児島ホテル」のシェフが腕をふるい、地元の食材をふんだんに使った和洋折衷の料理、庭では寿司と天ぷらの実演もあり、あっつあつのおいしいお料理をいただきました。

画像2: 旧野﨑家住宅・迨暇堂パーティ

創業が200年以上の児島にある3つの酒蔵「三冠酒造」「十八盛酒造」「熊谷酒造」が集まり、祝福の鏡開き開催されました。ヨーロッパ最大規模の日本酒を中心とした酒類見本市”SALON DU SAKE 2023”では「十八盛酒造」”SALON DU SAKE 2024”は「三冠酒造」がサロン・デュ・サケ プロフェッショナル入場者賞を受賞。この児島地区で2つの酒蔵が入賞したという快挙!日本酒造りのこだわりも今度取材したいと思いました。

江戸時代から150年唄いつがれる民謡「下津井節」を全国大会優勝の唄や、文化遺産「備中神楽」の演舞ではヤマタノオロチなど、宴を盛り上げてくれました。

全室オーシャンビュー!せとうち児島ホテル

画像3: 地域の魅力を世界へ♡ミーティング・インセンティブ旅行誘致のモデルツアー【岡山県・倉敷編】児島篇
画像4: 地域の魅力を世界へ♡ミーティング・インセンティブ旅行誘致のモデルツアー【岡山県・倉敷編】児島篇

2020年4月リニューアルオープンし、各フロアーにデザインコンセプトを設け「進化する快適空間」でお出迎え。5Fは国産ジーンズ発祥の地児島のデニムをデザインテーマとしたNAVY(ネイビー)、6Fは瀬戸内のモダンアートをテーマとしたART(アート)の2種類の異なるインテリアデザイン。ベッドはハウザーベッドまで最上の眠りを追求するシモンズ社製を採用。全室オーシャンビューの客室からは窓外に広がる瀬戸内海と瀬戸大橋の景観が楽しめます。3階には瀬戸内海の多島美・雄大な瀬戸大橋をみながら入浴できる展望浴場・露天風呂があります。天然温泉にちかいマイナスイオンを多く含んだお湯は、水の活性と遠赤外線効果をたかめ、入浴するひとのからだを内側から温める効果を増幅させます。温泉に負けないポカポカ感の持続効果が体感できます。

画像: 全室オーシャンビュー!せとうち児島ホテル
画像7: 地域の魅力を世界へ♡ミーティング・インセンティブ旅行誘致のモデルツアー【岡山県・倉敷編】児島篇
画像: 朝食は和洋折衷の地元の食材を使ったブッフェスタイル

朝食は和洋折衷の地元の食材を使ったブッフェスタイル

画像8: 地域の魅力を世界へ♡ミーティング・インセンティブ旅行誘致のモデルツアー【岡山県・倉敷編】児島篇
画像: 朝食のレストランからも瀬戸大橋が望めます。

朝食のレストランからも瀬戸大橋が望めます。

【2日目】
ジャパンブルー デニム織機見学
額縁付マット製作体験
旧野﨑家住宅・迨暇堂パーティ
せとうち児島ホテル(泊)

国重要文化財【旧野﨑家住宅・野﨑家塩業歴史館】へ

画像: できたての”塩”を持って記念撮影

できたての”塩”を持って記念撮影

江戸時代後期から製塩業と新田開発で財を成した創業者野﨑武左衛門が建築した瀬戸内を代表する邸宅・旧野崎家住宅です。敷地面積約3000坪・建物延床面積約1000坪あり、長屋門を入ると濃い緑を背景とした本瓦葺の主屋群が軒を連ねており、並んで威風堂々と軒を連ねる土蔵群の美しい様子がみられます。その歴史と格式ある建築は映画やテレビのロケ地としても利用されることもあります。NHK-BSプレミアムの「犬神家の一族」や、映画「ミステリと言う勿れ」などの名作のロケ地としても知られています。

台所や防空壕、漬物蔵、給料表など当時の暮らしがわかるものが多く展示されていて、タイムスリップした気分に! 

映画撮影で使用されたお部屋についてなど撮影秘話もこっそり話してくださり、ファンにはたまらない見学コースでした。

​野崎家が取り組んできた”塩づくり”を体験

画像: 野崎家が取り組んできた”塩づくり”を体験

海水をとにかく沸騰させてさらさらになるまで煮詰めていきます。塩は砂糖とちがって、焦げないのということも今回勉強になりました。サラサラで美味しいお塩の完成です。

国内ジーンズ発祥の地【児島】

「児島ジーンズストリート」と名付けられたその通りは、かつて児島で最も栄えた味野商店街の中にあり、旧野﨑家住宅前から味野第2公園までの400メートル程のストリートとなっています。

画像: 国内ジーンズ発祥の地【児島】

児島地区は、明治時代から「繊維の町」として知られていますが、ジーンズに関しては1960年代に国内で最初にジーンズ生産を手掛けたことでも有名です。この「児島ジーンズストリート」は、地元メーカーや児島商工会議所等による協議会が味野商店街の空き店舗への誘致活動として行っております。

画像: - YouTube youtu.be

- YouTube

youtu.be

数々のジーンズ好きの芸能人もお忍びでやってきているそうです。なかでも、チャゲさんは無類のジーンズ好きだそう。今回、見学させていただいたアトリエと社長も出演しています。

瀬戸大橋の麓にある港町下津井【むかし下津井回船問屋】

画像12: 地域の魅力を世界へ♡ミーティング・インセンティブ旅行誘致のモデルツアー【岡山県・倉敷編】児島篇
画像13: 地域の魅力を世界へ♡ミーティング・インセンティブ旅行誘致のモデルツアー【岡山県・倉敷編】児島篇

倉敷市の南端、瀬戸大橋の麓にある下津井は、江戸時代には北前船の寄港地として大いに賑わいました。漆喰壁に本瓦葺きの町家など、県の町並み保存地区に選定された港町独特の町並みと、瀬戸大橋の雄大な景色を眺めながら散策は、当時の下津井の名残りを感じられる貴重な体験です。
 
明治時代の回船問屋の建物を復元した資料館【むかし下津井回船問屋】。母屋など当時の商家の様子がうかがえるほか、下津井にまつわる資料の展示や、地元特産物の販売、食事処もあります。
また、日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」の構成文化財の一つとして認定された資料館です。

画像: 瀬戸大橋の麓にある港町下津井【むかし下津井回船問屋】

資料館見学後は隣接の【カンティーナ登美】でランチ。地元でも人気のレストランで、和食担当の弟とイタリアン担当の兄の双子シェフが腕を振るうお店です。野崎家で作ったばかりの手作りの塩をお刺身やアイスにかけていただきました!

【3日目】
旧野﨑家住宅
塩づくり体験
野﨑家ツアー
児島ジーンズストリート
自由散策&買い物
むかし下津井回船問屋
カンティーナ登美(昼食)
塩づくり体験の塩で食べる「三白料理」

今回の旅が教えてくれた「暮らしの美」

倉敷には古き良き日本の美しさと現代の文化が見事に共存しています。美観地区のレトロな街並みでは情緒を感じしっぽりした気分に、児島のデニムの街で新しい刺激を受ける、そんな素敵な体験ができた2泊3日のツアーでした。ぜひこの魅力あふれるエリアへ足を運んでみてください!

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