三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は「国際女性デー」の3月8日、都内で一般社団法人日本がん・生殖医療学会(JSFP)と共同で謎解きイベント「親子で協力プレイ!謎解きで学ぶ『乳がん・子宮頸がん』」を開催しました。このイベントは、乳がんの罹患(りかん)率が高い親の世代と、子宮頸がんのHPVワクチンの接種が推奨されている子供の世代が、謎解きを通じて乳がん・子宮頸がんに関する正しい知識を学ぶことができるもの。東京大学謎解き制作集団AnotherVision制作の謎解きに挑戦した後、乳がん・子宮頸がんに関する講義が行われました。


応募した親子連れが多数参加し謎解きチャレンジ!
イベントには、応募した親子連れが多数参加。乳がん・子宮頸がんに対する家族での関心度の高さが伺われました。謎解きは「勇者クエスト」モノ。親子で協力して「がんの知識」を得る謎を解き明かしていきます。「STEP 1」「STEP 2」「LAST STEP」と3段階の問題をクリアしていくもので、どのステップも段階的に知識が頭に入るような仕組みで楽しみながら挑戦できたようです。また、難問に感じた挑戦者には公式LINEからヒントが示されました。30分の制限時間では少し短かったのか、10分延長され、挑戦者は果敢に問題に取り組んでいました。




早期発見のために最低でも2年に1回は検診のススメ
講演した藤田医科大学産婦人科講師、JSFPの清水裕介氏は、「生きること」と「大切な人の時間を大切にすること」が大事だとメッセージ。その上で、 がんとはどんな病気か、については「がんは、自分の細胞が異常を起こして悪さをする病気です。健康な人でも、1日に数千個のがん細胞が生まれています。しかし、発症しないのは、免疫細胞が、がん細胞を排除しているから。がんになることは、決して特別なことではありません。統計的にも、2人に1人がかかるといわれています。コインを投げて表が出たらがんにならない、裏が出たらがんになるというくらいの確率」と、若い世代にも分かりやすく説明していました。


「予防することもできるし、なったとしても治す方法もたくさんある」と話す清水氏は「がん細胞は、免疫をすり抜けて大きくなるまで平均10~20年かかります。検診で見つかる大きさは約1cmですが、1cmを超えると急速に大きくなります。2~3年前に検診で異常がなかったとしても、油断は禁物」とし、最低でも2年に1回は検診を受けることを勧めていました。
子宮頸がん原因のHPVウイルスにはワクチン、乳がんはブレスト・アウェアネスの習慣を
「子宮頸がんは、毎年3000人もの方が亡くなっています。これは、交通事故で亡くなる方の2.6倍」「乳がんは、9人に1人がかかるといわれています」と数字を挙げて解説する清水氏は、「子宮頸がんの原因の8~9割はHPVウイルス。ワクチンで予防することができます。また、検診でがんになる手前の異形成の段階で発見できれば、子宮を残したまま治療できる可能性が高まります」。また、「乳がんは、セルフチェック(ブレスト・アウェアネス)を習慣にし、毎日触ることで普段の状態を知っておくことが大切。変化に気づいたら、すぐに病院を受診しましょう」とメッセージを送っていました。

<関連URL>
「親子で協力プレイ!謎解きで学ぶ『乳がん・子宮頸がん』」
https://anothervision.tokyo/special/yusha_quest/
一般社団法人日本がん・生殖医療学会
https://j-sfp-mufg.org