ロマンを乗せて旅したサロンカー『Orient Express(オリエント急行)』

世紀の豪華列車として名を馳せたオリエント急行。数々の物語を紡いできた夢のサロンカーは、
ルネ・ラリックによる優美なガラス装飾が施された、まさに芸術空間です。この1929年製プルマン車両は、20世紀初頭、パリと南フランスを結んだ「コート・ダジュール特急」として運行を開始。当車両は、ヨーロッパを中心とした外交や文化、豪華な旅の象徴として「オリエント急行」の変革を支えました。




2004年に箱根の地へ永久移設され、今もなお当時の荘厳な輝きをそのままにとどめています。その歴史と美意識が息づくサロンカーの中で、特別なティータイムが楽しめます。

車内には、150枚以上のガラスパネルが貼り巡らされており、ブドウと男女のレリーフは豊かな実りを象徴し、車内を優美に彩ります。さらに、車窓から入る自然光や照明がパネルに反射し、空間を幻想的に演出しています。
時を旅するようなティータイムへ


お茶は数種類の中から好みの一杯を選べます。筆者は、ドライアップルやオレンジピールがふわりと香るハーブティーを。友人は、緑茶とジャスミンをベースにした爽やかな“翡翠レモン”を選びました。どちらもポットサービスのため、途中でシェアしながら2種類の味わいを楽しめるのも魅力です。
オリエント急行 ティーセット
スイーツとティーのセット
営業時間 OPEN 10:00-16:00
(受付開始 9:00 最終受付 15:00)
体験料 2,750円(税込)
当日現地で先着順。
※事前予約不可
ラリックの美意識に触れる、珠玉のコレクション

フランスを代表する工芸家ルネ・ラリックが手がけた、大胆さと繊細さを兼ね備えたジュエリーや、
さまざまなジャンルに及ぶガラス作品。さらに、歴史に名を刻む室内装飾や、オリエント急行の内装まで…その創作の幅広さと美意識の高さは、今なお世界中の人々を魅了し続けています。

箱根ラリック美術館では、約1500点におよぶコレクションの中から、選び抜かれた約230点を展示しています。時代やテーマに合わせて展示替えも随時行われており、訪れるたびに新しいラリックの表情に出会えるのも魅力です。
春の箱根を彩る、箱根 エモア・テラスの“さくらスイーツ”

販売は桜が散りゆく頃までを目安とし、2026年4月15日(水)までの期間限定を予定
・提供期間:春季限定 ※4月15日(水) までを予定
・提供場所:箱根エモア・テラス by 温故知新
・提供時間:11:30~17:00(L.O. 16:30)
ティータイムの余韻を抱えたまま訪れたいのが、「箱根 エモア・テラス by 温故知新」で提供される春限定スイーツ「桜シフォン」です。
2026年3月20日から始まる企画展に合わせた、アート×スイーツのコラボレーション企画の第1弾。
ふんわりとしたシフォン生地に桜の香りがやさしく広がり、春の箱根散策の合間に楽しむのにぴったりの一皿です。
芦ノ湖の一本桜や宮城野の桜並木など、周辺には桜の名所が点在しており、春の景色とともに味わうことで、旅の記憶がより深く刻まれます。
開館20周年記念 ラリック作品をデザインした特別なコラボハンカチ

開館20周年を記念して、ラリック作品をモチーフにしたドイツ伝統工芸織物“シュニール織”のブランド『FEILER(フェイラー)』とのコラボハンカチ「ミュゼラリック」。(一度完売した後に、再入荷したタイミングだったこともあり全種類並んでいました。)
今回のオリジナルデザインでは、邸宅を思わせる中央上部に、西洋で幸運の象徴とされ、ラリックも愛した“スズラン”と“ツバメ”を配置。その周囲を囲むように、香水瓶「シダ」(1912年)、ブローチ「蝶の妖精」(1897〜1899年頃)、香水瓶「ダン・ラ・ニュイ」ウォルト社(1924年)など、ラリックを代表する5作品があしらわれています。
「箱根ラリック美術館を訪れた皆さまに、幸運が訪れますように」そんな想いが込められた、特別な一枚です。


館内へ足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのが、エントランスに飾られたラリックによる装飾パネル「花束」です。柔らかな光に包まれたガラスの煌めきは、これから始まるラリックの世界へのプロローグのように、訪れる人の感性をそっとひらいてくれます。
通常、館内は撮影NGとなっていますが、現在展示されているフェイラーとのコラボハンカチ「ミュゼラリック」の販売期間中は、特別に撮影が許可されています。(※必ずハンカチ展示が写り込む構図での撮影のみ可。作品単体の撮影・動画撮影は不可)
美術館の空気感を写真に残せる貴重な機会として、訪れた方々からも好評を集めています。
サロン・ド・サラで出会う、芸術家たちの気配


館内にある「サロン・ド・サラ」は、19世紀後半に活躍したフランスの国民的大女優サラ・ベルナールに捧げられた特別なお部屋です。
ラリックの名が世に広く知られるようになったのは、同世代のアーティスト アルフォンス・ミュシャと同じく、このサラ・ベルナールの目に留まったことが大きなきっかけだったともいわれています。芸術家とミューズが響き合うような、そんな物語が静かに息づく空間です。
窓の外に広がる、モネの庭を思わせる景色
サロン・ド・サラの窓辺に立つと、まるでフランス・ジヴェルニーにある画家 クロード・モネの庭を思わせるような、睡蓮と太鼓橋の美しい景色が広がっています。睡蓮が咲きはじめる6月~数カ月楽しめるとのこと。館内2階からは、この庭を見下ろすこともでき、また違った表情の景色に出会えるのも魅力です。
ラリックと竹久夢二が響き合う、春の企画展へ

箱根ラリック美術館では、現在、企画展「ルネ・ラリックにみる日本とフランスの“かわいい”文化交流」が2026年3月20日(金・祝)〜12月6日(日)まで開催されています。本展では、アール・ヌーヴォーおよびアール・デコを代表するフランスの工芸家ルネ・ラリックのジュエリーやガラス作品を通じて、日本とフランスの美意識のつながりを「かわいい」という視点から紹介します。

19世紀後半、日本の浮世絵や工芸などに影響を受けた「ジャポニスム」が欧米で流行し、その美意識はフランスの装飾芸術にも大きな影響を与えました。自然をこよなく愛し、動植物や神話、女性像などをモチーフにしたラリックの作品には、繊細で装飾的な表現が見られ、日本の美意識との共通点を感じることができます。
こうした芸術様式はやがて日本にも伝わり、大正ロマンの文化や少女文化の形成にも影響を与えました。とりわけ、“かわいい”文化のパイオニアともいわれる画家・詩人の 竹久夢二 の作品には、アール・ヌーヴォーやアール・デコの影響が見られ、日本独自の美意識として花開いていきます。
本展では、ラリック作品に見られる愛らしいモチーフや優美なデザインに注目しながら、日本とフランスの文化が相互に影響し合いながら育んできた“かわいい”の感性を紐解きます。国や時代を越えて広がる美の交流を、ラリック作品を通して紹介します。
企画展「ルネ・ラリックにみる日本とフランスの“かわいい”文化交流」
・開催期間:2026年3月20日(金・祝)〜12月6日(日)
・会場:箱根ラリック美術館 2階企画展示室
・開館時間:9:00〜16:00(美術館入館は 15:30 まで)
・入館料:大人 1500円/大・高生・シニア(65歳以上)1300円/中学生・小学生 800円
※レストラン、パティスリー、ミュージアムショップは入場無料
・所在地:〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原 186 番 1
アート、スイーツ、そして旅。三つの余韻が重なる春の箱根へ
オリエント急行で過ごす40分間のティータイムは、春の箱根をめぐる旅の美しい序章です。

アートの余韻を抱えながら味わう桜スイーツ、そしてラリックや竹久夢二たちの世界に触れる企画展。三つの体験が重なり合うことで、春の箱根はより豊かに、より深く心に残る旅へと変わっていきます。





