私がこの春、野沢温泉村を訪ねたのは、「野沢温泉というと“冬のスキーリゾート”のイメージがあるかもしれませんが、今回はぜひ、雪解け水が村中を潤し、山の恵みである山菜が一斉に芽吹く春の野沢温泉を体験してほしい」というお誘いをいただいたから。

今年1月19日にできたばかりの「mont(モン)」を滞在拠点に、『野沢の“水”と“火”を巡る、春のガストロノミー・リトリート』を体験しました。

村の記憶を未来へつなぐ野沢温泉への入り口「mont」

画像1: 村の記憶を未来へつなぐ野沢温泉への入り口「mont」

「mont」の運営を行うのは、「野沢温泉の文化と自然を持続可能なかたちで次の世代へ引継ぐ」をミッションに掲げ、地域と外部の合弁会社として設立された野沢温泉企画。 音楽と交流の拠点「MusicBar GURUGURU」、建築家・吉阪隆正氏による名建築を継承した「野沢温泉ロッヂ」に続き、かつて村の中心で多くの旅人を迎えていた築100年の木造旅館を、新たなホテル「mont」として再生しました。

画像2: 村の記憶を未来へつなぐ野沢温泉への入り口「mont」

mont」の魅力は、旅館だった頃の構造や階段、外観から感じることのできる村の歴史と、洗練された現代的な雰囲気が見事に調和していること。

野沢温泉は由緒ある日本の温泉地でありながら海外からの移住者も多く、日本的すぎず、でも開かれすぎてもいません。懐かしさがあるのに、異国のようでもある。そんな村の特徴がホテルの中でも再現されており、知らない場所なはずなのになぜかすごく居心地がいい、一人でいても寂しい気持ちにならない、不思議な感覚を覚えます。

山の恵みを、薪火とともに

画像1: 山の恵みを、薪火とともに

「mont」のもうひとつの魅力は、“ガストロノミーホテル”であること。建物1階にあるダイニング〈mont restaurant〉では、野沢温泉の土地を象徴する「火」と「水」をテーマに、薪火(まきび)で仕上げるフレンチコースをいただくことができます。

毎年雪の中で行われる道祖神祭りでやぐらに灯される火、野沢温泉を囲む山々から流れる雪解け水、このふたつの要素が、料理にも落とし込まれています。

画像2: 山の恵みを、薪火とともに

ここでシェフを務めるのは、六本木『le sputnik』髙橋雄二郎氏、和歌山『Hotel de Yoshino』手島純也氏に師事し、フランス留学を経て代々木公園『PATH』で料理長を務めた寺島 惇氏。信州・野沢の山と森が育む旬の食材と、薪火という最も原始的な調理の出会いから生まれる一皿を提供します。

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山菜や発酵食など、山に囲まれた土地の食文化には、どこか素朴で滋味深いイメージがあるかもしれません。でもここでいただく料理は、その土地らしさを大切にしながらも、薪火の香りや意外性のある組み合わせによって、思わず笑みがこぼれてしまうような特別感のあるものばかり。野沢の山の恵みを軸にしながら、フレンチの技法や感性によって軽やかに再構築されたコースは、最後まで驚きの連続です。

ペアリングも非常に素晴らしく、アルコールはもちろん、トリュフが香るものなど、普段なかなか味わえないこだわりのノンアルコールドリンクも印象的でした。

温泉とともにある、野沢の日常

画像1: 温泉とともにある、野沢の日常

野沢温泉には、村の「湯仲間」により守られてきた13の外湯があり、観光客は無料で湯巡りをすることができます。温度が高めなので最初は少しびっくりするかもしれませんが、「熊の手洗湯」など比較的ぬるめで入りやすい場所もあるので、13の中から自分好みのお湯を探してみるといいでしょう。

画像2: 温泉とともにある、野沢の日常

村の北側には麻釜(おがま)という源泉があり、ここにある大釜、湯釜などでは地元の人たちが野菜や卵を茹でています。ここで茹でた山菜は普通に茹でたものとは一味違い、味付けをしなくても食べられるほど美味しいです。観光客は麻釜を使うことはできませんが、旅行中に宿の人や村の人と仲良くなれば茹でた野菜を味見させてもらえるチャンスがあるかもしれません。

何度でも足を運びたくなる理由のある村

画像1: 何度でも足を運びたくなる理由のある村

野沢温泉には、温泉の他にも、夜遅くまでお酒や音楽が楽しめる「music bar GURUGURU」や、本格派のクラフトジン・ウイスキーに出会える「野沢温泉蒸留所」など、街歩きと合わせて立ち寄れる魅力的なスポットがたくさん。お土産屋さんも充実しているので、帰りは荷物が多くなることも覚悟しておきましょう。

また、村の象徴とも言える1月の道祖神祭りはこのあたり全ての宿泊施設が埋まってしまうほど人気のイベントですが、6月のたけのこまつり、7月の七夕浴衣祭り、9月の湯沢神社例祭など、一年を通じて様々なお祭りが行われるのも野沢温泉の魅力。一度だけでなく、何度でも足を運びたくなる理由のある村です。

画像2: 何度でも足を運びたくなる理由のある村

古くは日本のどの地域にもあったかもしれない、村独自の文化やしきたり、行事がいまもしっかり残る野沢温泉。この村を訪れるのにスキーをして帰るだけでは、もったいないように感じます。山に緑が生い茂る春や夏などの「グリーンシーズン」は、人が多すぎず、散策しやすく、この村の不思議な魅力を知るのにちょうどいい時期です。

旅にでる理由は、時間ができたから、このホテルに行ってみたいから、そんなことで十分。野沢温泉までは、東京から新幹線とバスを乗り継いで2時間半〜3時間と意外とすぐです。もしなんとなくピンと来たら、それが新しい旅にでるチャンスかもしれません。

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