東京・代々木公園で、9月2日・3日の2日間、~渋谷の街・人と一緒に考える、参加型の新しい防災イベント~『TOKYOもしもFES渋谷2023』 が開催されました。

9月1日は防災の日。そして、関東大震災が発生してから今年でちょうど100年を迎えました。

「もしもFES」は、昨年の9月に初めて開催された防災や減災を再認識し普及や啓発を目的としたイベントで、主に渋谷に住んでいる人や渋谷で働いている人、渋谷に遊びに来ている人など渋谷で過ごしている方々へ向けたものです。

イベントに先駆け前夜祭も開催

画像: イベントに先駆け前夜祭も開催

前夜祭では長谷部健 渋谷区長、金山淳吾 渋谷区観光協会 代表理事、髙橋忠雄 こくみん共済 coop代表理事 専務理事の3名が登壇。

金山氏「今年はもしもフェス2年目になりますが、昨年はコロナが明けきらない中での開催にもかかわらず2日間の開催で2万人もの来場者の方がいました。今年は猛暑での開催になりますが、昨年以上の来場者に防災の知識や減災の知識を伝えていきたいです。」

髙橋氏「多くの方にお集まりいただいて感謝の気持ちです。今日は9月1日防災の日ということで、時を経たイベントになります。このフェスの趣旨は防災や減災を気軽に楽しんでいただくということですので、明日明後日はそういった趣旨を踏まえて皆さまに楽しんでいただけるように進めていきたいです。」

長谷部区長「この防災フェス、元々1月1日は渋谷区で防災訓練のデモストレーションや避難訓練を行っていました。しかし、いつも参加する人が同じだったり高年齢化して、なかなか実効性が薄くなってきているという課題がありました。そんな中、地域の防災訓練は防災キャラバンという形で体育館など各避難所を使いながら、面白い学びの場を作りながらこのイベントのスモール版として行っています。渋谷区は中間人口が多いので、この街に遊びに来る人たちにもこの街でもしものことが起きた時にどうしたら良いかということを知って関心を持っていただきたいと思っているので、多くの皆さんが防災の意識を育むきっかけにしてもらいたいです。」

それぞれがこのフェスに対する想いを語りました。

防災や減災について知れる「TOKYOもしもFES渋谷2023」

渋谷区は23万人の定住人口、そして昼間人口50万〜60万人。改札を通過する人は1日300万人もいます。

100年前の9月1日は関東大震災が起きています。関東大震災を機にビルの耐震強度なども改善され減災への取り組みは進んでいますが、大規模災害では多くの電車がストップし東京では500万人もの帰宅困難者が出ると予測されており、渋谷エリアだけで22万人の帰宅困難者が出るという試算も出ています。

渋谷区で大規模災害、マグニチュード7レベルの地震が起きた場合に市民はどこ行けば良いか、そして遊びに来ている人たちはどのように行動したら良いかみんなで楽しく学ぼうというイベントが「TOKYOもしもFES渋谷2023」です。

今回のイベントは「防災フェス」という名称でこそないものの、防災や減災の内容が詰まっており、どのような知識を携えて行動するべきかを深く学べる場が提供されました。

出展ブースの中には、自分が何かあった時にどれぐらいの時間で逃げることができるか、「もしも」に備えた体力作りを体験できる障害物ミニレース「SPARTAN RACE」も。この体験を通じていざという時の荷物は最小限にし、必要な物はまとめておくという意識が高まれば、安全に自分の身を守る防災や減災に繋がります。

そのほか、子供でも地域の防災リーダーになれるようなカルチャーが生まれることを期待した、子供と一緒に楽しむことができるプログラムなども行われました。

また、昨年大人気だった自衛隊の協力による炊き出しカレーの試食配布、2日目には牛丼チェーン店「吉野家」の協力による牛丼の提供もあり、今年も大いに賑わいました。

画像: 防災や減災について知れる「TOKYOもしもFES渋谷2023」

長谷部区長は、「来場者だけではなく、渋谷区のPTA連合会の方々の協力で地域の子どもたちともプログラムを作っています。そのような関係人口を増やすことで、地域の防災力の底上げされていくと思っています。関東大震災から100年という節目ですが、首都直下型地震が30年以内に起きると言われてもう10年ぐらい経っています。渋谷の再開発を進めている最中に地震が起きる可能性もあります。地震だけではなく、天候不順で大雨による浸水やハワイでは森林火災も起きています。そういった、あらゆる災害がやってくる可能性を肝に銘じて備えていきたいと思います。」と、渋谷区全体の防災や減災意識を高めて行く方針を打ち出していました。

「こくみん共済 coop〈全労済〉」のブースで学ぶ地震や防災

画像1: 「こくみん共済 coop〈全労済〉」のブースで学ぶ地震や防災

その他にもイベント会場には、発災直後の対策を身体で学ぶ 「サバイバルエリア」や新しい備えを考える「アウトドアエリア」、家族で学べる「もしもの学校」など、エリアごとに分かれて「もしも」の時を体験できるコンテンツが満載。

「もしもプロジェクト」を主催している3団体のうちの1つ「こくみん共済 coop〈全労済〉」のブースには、「VR地震体験」がありました。VRゴーグルを装着し、「キッチン」や「教室」などのシチュエーションでの地震を体験。本棚や机、椅子が倒れたり食器が落ちてくる様子がVRの映像でリアルに感じられました。

これは、気象庁が公開している強震観測波形データに基づいた揺れが再現されたものだそうです。

画像2: 「こくみん共済 coop〈全労済〉」のブースで学ぶ地震や防災

また、防災について学べる「親子で学べる防災クイズ」や住んでいる場所をタブレットで入力すると地震や液状化などの可能性が診断できる「お住まいの地盤診断サービス」、心理学と統計学に基づき防災リーダータイプを診断する「もしものための防災リーダー診断」などの体験をすることができ、「もしも」の時に役立つ知識やどのような行動をしたら良いかを学ぶことのできる貴重な場となっていました。

画像3: 「こくみん共済 coop〈全労済〉」のブースで学ぶ地震や防災

さらに、「こくみん共済 coop〈全労済〉」のステージでは、公式キャラクターのピットくんが登場。オリジナル防災グッズがプレゼントされるじゃんけん大会も開催され子供たちを喜ばせていました。

関東大震災から100年の節目となる今年。「もしも」の時の行動や備えを改めて家族や周りの方々と考えてみてはいかがでしょうか。

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