食を中心とした交流が活性化する日本各地のコンテンツを創業80周年の八芳園がプロデュース『おいしい食のあるところには、ワクワクがある。人が集まる。交流が生まれる。笑顔が咲く。旅する人が増える。世界がつながる。コミュニティができる。地元を好きな人がいる。そこで働きたい人がいる。何度も行きたくなる。いつもにぎわいがある。心とからだの健康がある。ゆたかさがある。』それぞれの地域の魅力的な食文化、自然、伝統工芸などを一緒に探し、発信していくプロジェクト第一弾は『徳島県美馬市』知られざる美馬市の魅力に触れてきました。

徳島県美馬市って?

画像: Map-It マップイット(c) map-it.azurewebsites.net

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徳島県西部に位置する美馬市は、豊かな自然と数多くの文化財が残る歴史情緒あふれるまちです。市のほぼ中央を東西に日本三大暴れ川の 1 つとして数えられ、四国三郎の異名を持つ「吉野川」が流れ、四国一の清流・穴吹川など幾多の川が吉野川に流れ込んでいます。

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北側の阿讃山脈、南側の剣山をはじめ、ほとんどが山地で、総面積の約8割が森林となっており、清らかな水と豊かな緑に囲まれた自然の美しい地域です。

交流拠点施設 Matsushigate(マツシゲート)

画像: 交流拠点施設 Matsushigate(マツシゲート)

最初に立ち寄ったのは、2021年5月に松茂町に誕生した「Matsushigate (マツシゲート)」

画像: matsushigate.or.jp
matsushigate.or.jp

採れたて野菜に鮮魚、その日の食材を販売する朝市や、こだわりを持った徳島ならではのものがいっぱいのマルシェ、カフェメニューなどもあり地元の方にも人気の施設です。1階にはクッキングスタジオ、キッズコーナー、2階にはコワーキングスペース、3Dプリンターなど実習作業場(ファブスペー ス)などのスペースもあります。

1階の”FOOD BASE KITCHEN”にて、四国大学に通う秋山さんと吉田さんによる今回のツアーの見どころを事前オリエンテーション。地元で採れたバターナッツかぼちゃのスープをいただきながら、こちらマツシゲゲートの施設の内覧などもさせていただきました。

広い芝生ではキッチンカーが何台も入り、カレーフェスタなどイベントでいろいろ開催されているのだそう。

こちらには隠されたもうひとつの役割があり、「地方創生」の拠点であると同時に、「災害復興」の拠点としての機能も兼ね備えており、津波浸水対策のため、高さ3m、周囲500mの防護壁で囲われています。アーティストに壁画アートが施されていてフォトスポットになっています。

画像: Matsushigate|壁画アート youtu.be

Matsushigate|壁画アート

youtu.be

【Matsushigate(マツシゲート)】
徳島県板野郡松茂町広島字三番越10番地
TEL:088-699-5030

世界農業遺産認定【にし阿波】 でゆず収穫体験

画像1: 世界農業遺産認定【にし阿波】 でゆず収穫体験

「にし阿波」と呼ばれる徳島県西部の美馬市・三好市・つるぎ町・東みよし町には、標高100~900mの山間地域に200近くの集落が点在しています。いずれも急峻な傾斜地に位置し、場所によっては斜度40度にもおよびます。

画像2: 世界農業遺産認定【にし阿波】 でゆず収穫体験

斜面を利用する農業では、段々畑のように平らな面を造成することが一般的ですが、これらの地域では傾斜地のまま農耕を行なってきました。そのために、独自の技や知恵を培って、自然を守り、生命を守り、集落を守ってきたのです。この400年以上にわたり継承されてきた山村景観や食文化、そして農耕にまつわる伝統行事などの全てが「傾斜地農耕システム」です。このシステムは、未来に向けても持続可能なものと認められ、食と農の危機的状況や生態系の破壊など世界が直面する問題解決にもつながるものと評価されました。

土砂の流失を防ぐカヤを乾燥させた”コエグロ”は雑草を防ぎ、冬の寒さ、夏の暑さを調整し、土の肥やしにもなるという長年受け継がれてきた農耕の知恵。農具も手作りです。在来品種も多く、その数はなんと40系統にも及びます。一度途絶えると復活は難しいといわれているため、祖谷雑穀生産組合が設立されました。収穫された農作物は自給自足用や産直市などに出荷されています。

はじめてのゆずの収穫体験!薔薇のような棘があることを今回の体験で知りました。たわわに実っていてゆずのいい香りに癒やされました。

旬の食材を活かした料理を提供【農家レストラン 風和里(ふわり)】

ゆず畑から徒歩数分にある【農家レストラン風和里(ふわり)】で傾斜地農業収穫された野菜を中心に構成された地元でも人気だという定食をいただきました。東京から移住した大竹さん一家が営むレストランです。絶景が拝めるテラス席やテーブル席、座敷席と用途にあわせて。

野菜好きなのでたまらない内容でした。どれも新鮮かつ味が濃くて美味しい!この地方のお寿司にはきんとき豆が入っているのが主流、昔は砂糖が高価で入手が難しかったことからその食文化の名残りだとか。郷土料理であるそば米雑炊(そば米汁)もこちらで初体験。お米みたいで腹持ちもよくおいしかったです。

◆天ぷら
きっまいも、大根、白ネギ、いんげん玉、しいたけ
玉ねぎ、人参、わさび菜、えび

◆そば米汁
★そば米、大根、人参、こんにゃく、ねぎ、油あげ

◆バラ寿司
ごぼう、人参、干し大根、干しいたけ
ちくわ、赤板、卵、いんげん玉
★きんとき玉、紅しょうが

◆山芋と大根おろしの酢物
紫山いも、大根、★柚子

◆アスパラ菜白菜のごまみえ
アスパラ菜、白菜

◆五目煮
★茎わかめ(鳴門わかめ)、大豆
こんにゃく、ぜんまい、ちくわ.人参

◆茶わん蒸
卵、赤板、アスパラ菜、★鶏肉(肉波尾鶏)、しいたけ

★印は徳島県産

レストランでも供されている渕名茶やご近所の方が作られたブローチなど小物も販売されています。どれもかわいくて数百円というお手頃価格です。

画像: 旬の食材を活かした料理を提供【農家レストラン 風和里(ふわり)】

【農家レストラン「風和里」】
徳島県美馬市穴吹町口山字渕名307
電話番号:0883-56-0725
アクセス:JR穴吹駅から車で約20分

今も現役!ノスタルジックな情緒あふれる芝居小屋【脇町劇場 オデオン座】

画像1: 今も現役!ノスタルジックな情緒あふれる芝居小屋【脇町劇場 オデオン座】

1933(昭和8)年8月、藤中富三氏・清水太平氏らが中心となり、旧脇町に劇場を建設することを提唱し、当時、町内の事業家であった森幸雄氏や吉川長次氏に働きかけて協力を得ることになり、1934年(昭和9年)に芝居小屋として建てられました。

建物の間口が14.5m、奥行きが27.3mの二階建てで、花道、うずら桟敷、大夫座の設備が整っていました。当時珍しい西洋モダン風の外観に、回り舞台や奈落も備えた本格的なもので、戦前は歌舞伎や浪曲の上演の場として人々に親しまれました。

画像2: 今も現役!ノスタルジックな情緒あふれる芝居小屋【脇町劇場 オデオン座】

また、戦後は歌謡ショーや映画上映など新しい娯楽の殿堂となり、地域の憩いの場として親しまれ、その後、映画の斜陽化と建物の老朽化により1995年に閉館し取り壊しが予定されていました。

しかし日本映画界の巨匠山田洋次監督の目に留まり、『虹をつかむ男(西田敏行主演)』のロケ地となったことで、映画の中に登場する≪オデオン座≫として一躍脚光を浴びました。

上映をきっかけに文化的価値が見直され、1998年(平成10年)7月3日に美馬市指定有形文化財に指定、翌年1999年(平成11年)に昭和初期の開館時の姿に修復され、一般公開されることになりました。

現在では、脇町劇場(オデオン座)として芝居公演や映画上映の他、市民の芸能文化の発表の場となっています。四国では愛媛県の内子座、香川県の金丸座と並び、わずか3件のみの現存する芝居小屋として、貴重な姿を今に残しています。

【脇町劇場 オデオン座】
徳島県美馬市脇町大字猪尻字西分140-1
電話:0883-52-3807
営業時間: 9:00~17:00(最終入館16:30)
休館日:毎週火曜日及び年末年始(12/27~1/1)

江戸、明治、大正時代へタイムスリップ!【うだつの町並み】

美馬市/観光情報 

www.city.mima.lg.jp  https://mimakankou.or.jp/)

オデオン座から数分に位置する重要伝統的建造物群保存地区【うだつの町並み】へ

江戸時代から明治時代は鉄道もなく、吉野川の水運は重要な流通 手段でした。その流通の拠点となったのが流域各地の船着き場「川湊(かわみなと)」で、美馬市の脇町もその一つです。脇町は日
本有数の藍産地の中に立地し、また上流と下流の湊(みなと)や街を川舟で結ぶ集積港として栄えました。特に藍の商取引で富を築いた藍商人たちの重厚で堅牢な店構えの商家が、今でも「うだつの町並み」に建ち並んでいます。

ことわざ”うだつが上がらない”(出世ができない。身分がぱっとしない。富裕の家でなければうだつを上げられなかったことから転じたといわれる。(広辞苑 第六版))の”うだつ”です。

「うだつ」とは隣家との境に 2 階の壁面から突出して作られた袖壁で、当初は防火の目的で作られ
たものですが、家紋入りの豪勢な鬼瓦をのせるなど家格の象徴としてそれぞれ立派なうだつを設けていました。このうだつのほか、本瓦葺きの大屋根、風情ある漆喰の白壁、出格子、虫籠窓などを
備えた建物が当時の状態で今に残されており、昭和 63 年に重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

画像: 江戸、明治、大正時代へタイムスリップ!【うだつの町並み】

江戸時代、明治時代、大正時代に建てられた建造物が混在していて、リノベーションを施しおしゃれなカフェ、お店、ホテルとして活用されているものもあります。この場所にいるだけで”うだつが上がる”運気が舞い込みそうです。

なかでも観光スポットにもなっているのが寛政4(1792)年に創業した【藍商佐直 吉田家住宅】は、脇町でも一、二を競った豪商で約600坪の敷地には江戸時代中期から後期にかけて建てられた母屋、質蔵、藍蔵など5棟が中庭を囲むように建っています。現在、市指定文化財として一般公開されており、建築様式の素晴らしさと往時の藍商の暮らしぶりをご覧いただけます。毎年1月には華道展「うだつをいける」を開催しています。

【うだつの町並み】
徳島県美馬市脇町大字脇町
電話:0883-53-8599

【美馬市伝統工芸体験館 美来工房】で美馬和傘ランプシェード体験!

うだつの町並みにある【美馬市伝統工芸体験館 美来工房】では和傘制作にも挑戦しました。明治時代から脇町税務署や法務局として利用され、昭和63年に明治時代の税務署をモチーフに改築し当時の面影を再現した建造物です。現在は、「美馬市伝統工芸体験館 美来工房」として、美馬和傘製作の見学や体験、美馬市の観光案内や情報発信、うだつの町並みボランティアガイドの受付を行っています。

素地になる和紙も魅力的な色がたくさんあり、ひとつに決めるのが大変でした。無心に取り組み、思いつくままに和紙を貼っていきます。なるべく大きめに貼らないと、じゃばらになったときにほぼ和紙がみえなくなるなど、細かなアドバイスもいただきながら、デザインしていきます。

乾かしている間に職人による和傘作りの工程や、和傘の歴史についての説明もあり、和傘工房は、現在、日本中で30軒ほどしか残っていません。四国では美馬市でこちら一軒だけ。貴重な伝統技術がどうか途絶えず継承されていくことを願うばかりです。

参加者の皆様の作品を並べて、部屋を暗くしていただきました。舞踏会で踊る貴婦人のドレスにみえてとっても素敵でかわいくて感動しました。訪れる季節や時間、気分によって選ぶ和紙の色や貼り方も変わりそうで再訪する機会があればまた作ってみたいと思いました。

【伝統工芸体験館 美来工房】
徳島県美馬市脇町大字脇町92

料金:ミニ和傘作り 6,000円 ※見学のみは無料
所要時間:約120分

SNS投稿キャンペーン「#阿波ふうど総選挙」を実施

徳島の幸を、みんなの幸せに。美しい海、清らかな川、緑ふかい山、澄んだ空気、豊沃な土。この風土が培った「食(food)」の素晴らしさを、もっともっと多くの方に知っていただき、ともに分かち合いたい。そんな思いを込め、徳島県産の豊かな食材を「阿波ふうど」と名付け、キャンペーン実施中です。

画像: SNS投稿キャンペーン「#阿波ふうど総選挙」を実施

SNSでイチオシ県産食材を記載し、投稿キャンペーン用のハッシュタグ「#阿波ふうど総選挙」をつけて投稿すると投稿者の中から抽選で3名に徳島県食材を使用した商品をプレゼントいただけるキャンペーン実施中です。

県内の方も県外の方もぜひ応募してみてくださいね。

ツアーレポートはまだまだ続きます。後編、お楽しみに!!!

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