業界の垣根を超えた各社が連携し、従来のリサイクルの枠を超えた新たな取り組みを展開する一般社団法人アップサイクル。

ネスカフェやキットカットをはじめとする使用後の紙資源や未利用の間伐材を紙糸にアップサイクルするプロジェクト「TSUMUGI」において、日本伝統工芸とのコラボレーションを続々と行なっています。

“水引細工” の伝統技術と地球環境を次世代に繋げていくためのコラボレーション

画像: “水引細工” の伝統技術と地球環境を次世代に繋げていくためのコラボレーション

まず第1弾として12月に発売されたのは「加賀友禅」とコラボレーションした「アップサイクル加賀友禅手ぬぐい」。1月末には続く第2弾として、プロジェクト参画団体である株式会社ケント・チャップマンが展開する「東京水引」とコラボレーションした「アップサイクル水引で創作したアクセサリー」が発売されました。

水引の起源は一説によると、飛鳥時代に小野妹子が遣隋使派遣から帰国した際に持ち帰った返礼品が紅白に染め分けた麻の紐で結ばれており、当時の推古天皇に献上して以降、宮廷への献上品は紅白の麻の紐で結ぶことが慣例となったからだと言われています。

当時の麻は「くれない」と呼ばれており、平安時代には、当時の貴族たちがこの紅白に染め分けた麻の「くれない」の解きほどいた紐を、青や黄や紫色などに染めて自作の詩歌の詠草を綴じ合わせたり、歌詠みの会で短冊の一端を紅白に染めて男女間で交換したりしていました。

これが次第に民間に伝わり、時代と共に変化して、今日のように贈答品を始めとして、祝い事、神事、仏事に水引が用いられるようになりました。

水引は色や形といった多様な“結び“によって、言葉では表しきれない、感謝や寿ぎの気持ちを伝える役割を担っており、縁結びの意味が込められることもあります。

その結びの多くは口伝文化で継承され発展してきましたが、近年の慶弔をはじめとする冠婚葬祭の簡素化により全盛期に比べると職人の数も減少傾向にあると言われています。他方で古来からの伝統を大切にしながら、固定観念にとらわれることなく、水引を様々な作品に活用する可能性も見出されています。

~“いつも ココロ はずむ”~水引アーティストによる8種類の創作アクセサリー

画像: ~“いつも ココロ はずむ”~水引アーティストによる8種類の創作アクセサリー

こうした中、一般社団法人アップサイクルに参画している「ネスレ日本」や「神戸市」らが推進する使用後の紙資源や未利用の間伐材から紙糸を制作するプロジェクト「TSUMUGI」と、"いつも ココロ はずむ"をテーマに水引のアート作品やアクセサリーを企画・制作・販売する「東京水引」のコラボレーションが実現。

水引の伝統技術と地球環境を次世代につなげていくため、水引アーティスト・中村江美氏がプロジェクト「TSUMUGI」による「アップサイクル水引」を使用して様々な創作アクセサリーを制作しました。

水引が持つおもてなしの心や気品、感謝の気持ちを大切にする精神性を活かしたデザインと「TSUMUGI」の自然由来で軽く、柔らかい色合いが掛け合わさった創作アクセサリーは日常生活にも溶け込みます。

商品名 羽根イヤーカフ
価格 ¥2,970-(税込)

商品名 線のお花
価格 ¥3,850-(税込)
など8種類

アップサイクル水引は、従来の水引と比較すると柔らかく、結び方にも工夫が必要です。純朴な風合いが特徴的なアップサイクル水引を、東京水引が大切にしている赤い水引と組み合わせることで、水引本来の気品を保ちながら、親しみや温かみのあるアクセサリーです。

ひな祭りの伝統と地球環境を次世代に繋げていくためのコラボレーションも

画像: ひな祭りの伝統と地球環境を次世代に繋げていくためのコラボレーションも

アップサイクルプロジェクト「TSUMUGI」の日本伝統とのコラボレーション、続く第3弾は、株式会社 工房天祥と共同で2月5日に発売されたアップサイクル雛人形「彩ひな(irodori-Hina)」。

江戸時代、庶民の間で広まったひな祭りは別名「桃の節句」と呼ばれ、人形を作り厄災を祓うという日本古来の伝統文化です。平安時代は人形を川に流す行事でしたが、江戸時代に家に飾るものに変化し現在へと続いています。埼玉県さいたま市岩槻は、約400年前から職人が住み着き、良質な水と雛人形の頭の材料となる桐粉に恵まれたことで、人形の町として人形作りの技術が発展してきました。しかし近年、飾る/収納するスペースがない、リビングに和の雰囲気があわないなどの理由で雛人形を飾る家庭は減少し、人形作りの技術だけでなくひな祭りの文化さえも失われつつあります。

そこで発足したのが「TSUMUGI」と、人形の町・埼玉県岩槻にある工房天祥がコラボレーションし、厄を祓い子どもの健やかな成長と幸福を願うひな祭りという伝統文化と地球環境を次世代へつないでいく今回のプロジェクトです。

子どもの未来、地球の未来への願いを紡ぐ「彩ひな(irodori-Hina)」

画像: 子どもの未来、地球の未来への願いを紡ぐ「彩ひな(irodori-Hina)」

ひな祭りに欠かせない雛人形には、「生まれた子どもが健やかで心優しい女性に育つように、そして良いご縁に恵まれ人生の幸福を得られますように」という願いが込められています。

今回制作されたアップサイクル雛人形「彩ひな(irodori-Hina)」は、アップサイクルされた和紙や紙糸といった地球環境に配慮した素材を活用するだけでなく、本体に種が入っているため使用後には捨てずに土に還すことで花を咲かせることができます。

「再(Sai)」生された素材と「埼(Sai)」玉の人形の町・岩槻の工房が引き継ぐ伝統文化、未来への種まきから生まれる「彩り」の 3 つの想いが込められています。

また本体には和紙や紙糸、台座には未利用の間伐材が取り入れられ、自然由来で柔らかい印象の雛人形となっています。

シンプルなデザインが親しみやすく、モダンな住居に馴染むため、日常生活に溶け込み子どもの成長を見守ります。

商品名:彩ひな(irodori-Hina)
サイズ:間口(横幅)20cm×奥行 14cm×高さ 15 ㎝
販売価格:4,980 円(税込)
数量:50対限定
原産国:日本
企画:株式会社工房天祥、一般社団法人アップサイクル
製作:一般社団法人ヤドリギアート、株式会社さん・おいけ
販売:株式会社工房天祥

本体は使用後の紙資源や未利用の間伐材でつくられた和紙が、衣装は和紙を紙糸にして織られた生地が使われています。さらに、紙糸を水引にした飾りも添えられています。本体の和紙にはお花の種が入っており、使用後に土に還していただくことが未来への種まきになります。また、衣装の生地もハンカチとしてお使いいただけます。「彩ひな(irodori-Hina)」が、ひな祭りという伝統文化を伝えるとともに、子どもの未来と地球の未来を紡いでいきます。

「TSUMUGI」プロジェクトの商品は東京都文京区の「クラフト & テロワージュ」店頭、または「TSUMUGI」のECサイトで、また水引アクセサリーはTOKYO MIZUHIKI、「彩ひな(irodori-Hina)」は工房天祥のそれぞれのコラボ先店舗でも購入できます。

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