男女526人調査で判明した本音。反対派56%も「別々の家に住む」が最多49%、プライバシー確保が鍵に

全国の男女526人を対象に実施された「オープンマリッジにおける理想の住まいに関する意識調査」から、オープンマリッジに対する日本人の複雑な心情と、実践する場合の住まいへの意識が明らかになりました。

オープンマリッジとは、夫婦が婚姻関係を続けながら、合意の上で結婚外恋愛や性的関係を許容する形態を指します。著名人が公言したことで話題となったこの概念について、どのような意識が持たれているのでしょうか。

反対派が過半数、女性の6割が拒否感

「オープンマリッジへの賛否」を聞いたところ、「反対」と答えた人が56.2%と半数を超えました。ただし「どちらでもない」と態度を決めかねている人も27.6%おり、「他の夫婦がオープンマリッジなのには口を出さないけど、自分は無理」など、自分の倫理観や性格上実践は難しいという人が多い結果となりました。

画像1: 反対派が過半数、女性の6割が拒否感

男女別で見ると、男性でオープンマリッジに反対する人は47.0%と半数以下だったのに対し、女性で反対する人は6割に達しました。女性のほうがよりオープンマリッジに拒否感を抱きやすい傾向が明らかになっています。

画像2: 反対派が過半数、女性の6割が拒否感

最大の懸念は「信頼関係の維持が難しい」

「オープンマリッジへの不安・懸念点」として最も多かった回答は、「信頼関係の維持が難しい」で28.7%。2位「子育てに悪影響がある」24.5%、3位「社会的な理解を得にくい」20.5%と続きました。

画像: 最大の懸念は「信頼関係の維持が難しい」

回答者からは以下のような声が寄せられています。

「夫婦間の信頼関係が根本から崩壊すると思います。お互いに嫉妬や疑念が生まれ、精神的に平穏な家庭生活を送ることは不可能だと感じます」(30代男性・既婚)
「信頼関係の維持が難しくなる点に大きな不安を感じます。夫婦間で合意があったとしても、感情的なすれ違い、嫉妬、不公平感が生じやすく、精神的に不安定になるリスクが高い」(30代女性・未婚)
「世間体です。多様性を謳ってる現代とは言え、まだオープンマリッジに関する理解度は低いと考えています」(20代女性・未婚)

多くの人が「夫婦間の信頼が揺らぐ」「嫉妬や不公平感が生まれる」など、精神面・感情面での懸念を抱いていました。また日本ではまだオープンマリッジという概念が広く受け入れられておらず、子どもが周囲から何か言われて嫌な思いをするのではという配慮も見られました。

さらに経済的リスク、性感染症などの健康リスク、将来的な相続におけるトラブルなど、多様な懸念が寄せられています。「結婚の意味がなくなる」「結局は離婚につながる」といった意見からは、オープンマリッジが現在の日本の結婚制度とは相容れない概念として受け取られていることも読み取れました。

理想の住まいは「別々の家に住む」が最多

「仮にオープンマリッジを実践する場合、どのような住まいが理想か」を聞いたところ、1位は「別々の家に住む」48.9%、2位は「同じ家に住み各々プライベートルームを確保」30.0%でした。

画像: 理想の住まいは「別々の家に住む」が最多

3位「同じ家に住む」17.1%、4位「二世帯住宅に住む」2.1%という結果に。2位から4位を合わせた同居派は49.2%、別居派は48.9%となり、同居派と別居派がほぼ拮抗する結果となりました。

ただし従来通り同居する人は17.1%と2割以下で、「何らかの形でプライベートへの配慮が必要となる」「オープンマリッジを選択するなら、今まで通りには暮らせない」と考える人が多いことが分かりました。

1位「別々の家に住む」を選んだ理由

「せめて見えないところでと思う。お互い自由にするなら、別居のほうが楽」(20代女性・既婚)
「生活の基盤をわけ、お互いのプライベートを保たないとオープンマリッジの実践は難しい。必要なときに会う形をとることが現実的」(30代男性・未婚)
「それぞれがプライベートを確保しやすく、パートナーや恋人との関係性も整理しやすい。一緒に住むと誰をいつ招くかで摩擦が起きやすい」(40代男性・既婚)

別居を選ぶ人は、物理的な距離をとることで嫉妬や感情的な衝突など、オープンマリッジに伴うストレスを減らそうとしています。互いのプライバシーや生活リズムを守ることで、オープンマリッジをスムーズにしようとする考え方です。

2位「同じ家に住み各々プライベートルームを確保」を選んだ理由

「完全別居だと結婚している意味がなくなるので、同居した上でお互いの部屋をもち、詮索しない関係がいい」(30代女性・既婚)
「夫婦関係が続いているからには同じ家には住んだほうがいい。でもお互い他の方向を向いてるのであれば、プライベートルームが必要」(30代男性・既婚)
「浮気相手とのやり取りなど、すべてが見えてしまうと負の感情が出るかもしれない。家庭で共有する空間とプライベート空間を区切りたい」(40代女性・未婚)

同居を支持する人の意見としては「別居したら結婚した意味がない」というものが多くなっています。結婚の体裁を保ちながら境界を引きたい、夫婦である安心を残しつつ自由を尊重してほしいなど、相反する感情の折衷案となっています。

3位「同じ家に住む(従来通り)」を選んだ理由

「お金に余裕があるわけではない場合、生活は一緒にしたほうがいい」(20代女性・既婚)
「オープンマリッジはお互いに合意しているのだから、別々の家に住む必要もないし、こそこそする必要もない」(30代女性・既婚)
「オープンマリッジの相手と会ったり一緒に過ごしたりするのは、家の外でいいと思ってます」(30代男性・既婚)

夫婦がしっかりとオープンマリッジについて合意できている場合には、従来通り同じ家に住んでも問題ないと考える人もいます。完全に割り切っているならば、配偶者の結婚外恋愛について感情のもつれがなく、相手が何をしていようが気にならないという考え方です。

4位「二世帯住宅に住む」を選んだ理由

「同じ家なら次第にイライラしそうだし、別居婚にしたら結婚の意味がないと思う」(30代女性・既婚)
「完全に別居していると、仕事場などでなぜ?といぶかられそうなので、二世帯住宅が一番無難」(30代女性・既婚)
「できる限り配偶者同士が顔を合わさないほうがいいと思うので」(50代以上男性・既婚)

二世帯住宅は、同じ家に住んでいるという体裁を残しつつも、通常の同居よりも物理的に距離をとりやすくなります。世間体が悪いという不安を和らげつつも、独立した生活リズムを保てる選択肢となっています。

プライバシー確保が実践の鍵に

調査結果から、オープンマリッジを実践する際の理想の住まいについては「別々の家に住む」という回答が最も多い一方で、「同居していないと夫婦でいる意味がない」と考える層も一定数いることが分かりました。そのため同居を選びつつも、プライベートスペースの確保や二世帯住宅など、プライバシーを確保できる家を希望する人が多くなっています。夫婦でオープンマリッジに合意したとしても、何らかのきっかけで感情的な摩擦が起こる可能性があるため、できるだけトラブルやストレスを避けたいという意向が見られました。

調査概要
調査対象 全国の男女
調査期間 2025年9月19日〜23日
調査機関 自社調査
調査方法 インターネットによる任意回答
有効回答数 526人(女性375人/男性151人)
回答者の年代 20代24.9%/30代40.3%/40代23.4%/50代以上11.4%

詳細な調査結果は「空き家買取隊」にて公開されています。
https://akiya-kaitoritai.com/open-marriage-home/

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