飲食OKなまるで美術館な公立図書館!那須塩原市図書館「みるる」

ツアーは那須塩原駅からスタート。最初に立ち寄ったのは、JR宇都宮線の黒磯駅目の前にある【図書館みるる】。「図書館=静かに本を読む場所」というイメージを覆す、ユニークな公共図書館。ここは本を読むだけでなく、人と人が集い、語らい、楽しむための“文化拠点”です。


飲食もOK!カフェのような図書館
館内には飲食可能なスペースがあり、コーヒー片手に読書や作業ができるのが魅力。まるでカフェのような居心地で、長居したくなる空間です。

お喋りも歓迎
「静かにしなければならない」という従来のルールを緩和し、交流や会話を楽しめるゾーンを設置。友人との待ち合わせや、ちょっとした打ち合わせにも活用できます。

デートスポットにも
開放的でおしゃれなインテリアは、図書館デートにもぴったり。夜まで利用できるので、映画館やカフェの代わりに訪れるカップルも増えているそうです。
“少々賑やかな図書館”の魅力
イベントやワークショップも開催され、地域の食や文化と連動した企画も展開。子どもから大人まで世代を超えて楽しめる“サードプレイス”として、地元の人々に親しまれています。

「みるる」は、ただ本を読む場所ではなく、人とおいしいものを囲み、幸せな時間を共にする“ギャザリング”の場。観光で訪れても、日常の延長としても楽しめる、新しい公共空間です。
那須・黒磯で人気のクラフトベーカリー【KANEL BREAD(カネルブレッド)】

KANEL BREAD(カネルブレッド)は、那須・黒磯で人気を集めるクラフトベーカリー。国産小麦やライ麦を中心に、素材の個性を最大限に引き出したパン作りが特徴です。観光客にも地元の人にも愛されるお店です。

カネルブレッドにはカフェスペース〈 Iris bread & coffee 〉が併設されているので、購入したパンをイートインできるほか、オリジナルサンドウィッチ、SINGLE Oのコーヒーやドリンクを提供しています。

パン好きなら一度は訪れたいお店。観光の途中に立ち寄れば、地域の食文化を体感できるはずです。
“街の文化を育ててきた存在” 【SHOZO 黒磯本店】

ミルクのおいしさが際立つカフェ・ラテ
黒磯駅から徒歩10分ほど。街歩きの途中に現れるのが、カフェブームの火付け役とも言われる 「1988 CAFE SHOZO 黒磯本店」です。1988年にアパートの2階から始まった小さなカフェは、今や東京にも店舗を展開するほどの人気店に。黒磯本店はその原点であり、訪れる人を魅了し続けています。
看板メニューのスコーン
外はサクッ、中はしっとり。クロテッドクリームとジャムを添えれば、まさに至福のひととき。口コミでも「感動した」と評されるほどの名物。
ドリンクは「森のブレンド」や「アイリッシュ珈琲」など、こだわりのラインナップ。スイーツとのペアリングで、心躍るカフェタイムを楽しめます。
併設のイベントスペースではクリスマスマーケット開催
新鮮な野菜や乳製品がそろう【アグリパル塩原(道の駅 湯の香しおばら)】

栃木県那須塩原市関谷にある「アグリパル塩原」は、地元の新鮮な野菜や果物を楽しめる農産物直売所を中心に、食事やお土産、イベントまで揃う複合施設です。観光客はもちろん、地元の人々にも愛される“食と交流の拠点”となっています。
主な施設と魅力
- 農産物直売所
地元農家が育てた旬の野菜や果物を販売。漬物や惣菜など“お母さんの味”も人気。 - 農村レストラン「関の里」
契約栽培の小麦やそばを使った手打ちうどん・そばが名物。素朴で懐かしい田舎料理を味わえます。 - あぐりのかふぇ
塩原産の野菜や果物を使ったスイーツやジェラートを提供。特に「宙飛ぶメロン」を使ったメロンミルクやジェラートが話題。 - アグリのパン屋「あ・グット」
焼き立てパンが並び、塩バターパンが一番人気。季節限定商品も豊富。 - お土産コーナー
那須塩原の銘菓や栃木の特産品、館内で手作りされた焼菓子やまんじゅうも購入可能。
ふるさと納税や直売所でも人気商品として販売されており、観光のお土産にも最適な”パスチャライズド牛乳” 72℃で15秒間加熱する「低温殺菌法」を採用し、高温殺菌に比べてタンパク質やカルシウムの変性が少なく、栄養や風味が生乳に近い味わいが楽しめます。
おすすめはアグリの手作りドレッシング。塩原産の野菜や果物をベースにしたドレッシングは、素材の風味がしっかりと感じられるのが特徴。併設のショップで、地元野菜と一緒に買うのがおすすめ。旅先で味わったサラダを自宅でも再現でき、那須塩原の豊かな食文化を日常に持ち帰ることができます。
入場無料で楽しむ、グルメと自然体験の一日【千本松牧場】

栃木県那須塩原市にある人気観光スポット千本松牧場は、明治26年に松方正義公が開いた欧米式の農場を起源とする牧場。東京ドーム176個分という広大な敷地を誇り、入場無料で誰でも気軽に楽しめる観光スポットです。
千本松牧場で味わう、ここだけのグルメ体験
まず外せないのが、約500頭の乳牛から搾った生乳を使ったソフトクリーム。濃厚でありながら後味はすっきりとしていて、牧場グルメの定番として訪れる人のほとんどが手にする人気商品です。口に広がるミルクの甘みは、ここでしか体験できない格別の味わい。
黒蜜きな粉サンデー 530円

さらに、牧場内のファームレストランでは、秘伝のタレでいただくジンギスカンや、牧場牛100%のハンバーグなど、贅沢な料理が並びます。素材の良さを活かしたメニューは、旅の途中で立ち寄る価値あり。自然の中で味わう食事は、心もお腹も満たしてくれる特別なひとときです。
子どもから大人まで楽しめる癒しスポット「どうぶつふれあい広場」
桜並木の道を進んだ先に現れるのは、千本松牧場の人気スポット「どうぶつふれあい広場」。ここでは約100匹もの動物たちと、実際に触れ合ったり餌やりを楽しんだりできる特別な時間が待っています。(入場有料)
動物たちにエサをあげたり、やさしく撫でたり。時には散歩体験もできるので、子どもから大人まで笑顔になれる癒しのひとときが広がります。牧場の自然と動物の温もりを同時に感じられる特別な場所です。
“白い光に包まれる冬の牧場”「ピュアミルククリスマス2025」開催

牧場のブランドである “PURE MILK FARMならではのピュアで温かいクリスマス” をテーマに、美しく輝くピュアミルクツリー、どうぶつサンタの登場、屋内で楽しめる限定キャンドル体験、冬の白をテーマにした特別グルメ など、寒い季節でも心がほぐれる体験がかないます。
にぎわい広場には、まばゆく輝く“ピュアミルクツリー”が登場。ソフトクリームや牛をモチーフにした牧場ならではのイルミネーション、千本松テラスや桜並木通りの装飾が場内を彩ります。さらに、セボン(公式キャラクター)や動物たちがサンタの仮装で登場し、フォトジェニックな冬の牧場風景が広がります。
千本松牧場は、グルメと体験が融合する“那須塩原ブランド”の象徴。観光の途中に立ち寄れば、忘れられない味と時間に出会えます。
歴史と食文化が織りなす“一夜限りの饗宴” 【那須塩原ミルクキャラバン2025】

今回のツアーのメインイベント「那須塩原ミルクキャラバン2025~食と文化の饗宴~」のため、明治時代に日本の近代化を支えた政治家・松方正義公の別邸 萬歳閣へ。普段は内部見学ができない歴史的建造物で、この日だけの特別レストランイベントが開かれました。

松方正義公は明治時代の政治家。第4・第6代内閣総理大臣や大蔵大臣を務め、日本の近代財政を築いた人物です。
千本松牧場は、明治26年(1893年)に当時の大蔵大臣であり後に内閣総理大臣となった松方正義公が、那須野が原の開拓地を買い取り欧米式の大規模農場経営を導入したことから始まりました。水不足に悩まされていた那須野が原は、1885年に那須疏水が完成したことで農業が可能となり、松方公は広大な土地を取得して牧場を開設、天然のアカマツが密生していたことから「千本松」と名付けました。牧場内には1903年に建てられた松方公の別邸「萬歳閣」が残り、日露戦争勝利の報を受けて万歳を唱えたことに由来する名を持つこの建物は、近代化の歴史を物語る象徴となっています。現在では東京ドーム178個分の広さを誇る敷地で、循環型農業や観光牧場としての活動が展開され、松方正義公の近代化への挑戦が今も息づいています。
八芳園シェフによる饗宴
一日限りのスペシャルディナー、腕を振るうのは、東京・白金の名門「八芳園」のシェフ。洗練された技と感性で、那須塩原の食材を新たな表現へと昇華させます。伝統と革新が交差する料理は、このイベントならではの特別な体験です。

この日のディナーで使用されたお皿は、松方家の家紋が入った特別な器で、普段は博物館に収蔵されている貴重なものです。歴史的価値の高い器が食卓に並ぶことで、料理そのものが一層格調高く感じられ、まさに「食と文化の饗宴」にふさわしい演出。松方正義公の功績と家系の物語を背景に、現代の食文化と融合するその瞬間は、とっても忘れられない体験となりました。
特別コースメニュー
那須塩原ミルクキャラバン~食と文化の宴~

前菜
ブリー・ド・那須とホタテのサラダ仕立て
黒トリュフのヴィネグレット

スープ
塩原かぶの濃厚ポタージュ

魚料理
金目鯛のポワレ 高原ほうれんそうのエチュベ
ソースヴェルモット 甲殻類のジュ

肉料理
那須野ヶ原牛サーロインのロティ
那須のむらさき香るソースジャポネ
パン
KANEL BREAD (カネルブレッド)のパン
スイーツ
クレームダンジュ ソースフレーズ

那須塩原ブランドの乳製品をふんだんに活用、濃厚なミルクやチーズを主役にした一皿一皿は、地元の恵みを存分に感じられる贅沢な内容です。那須塩原市のワインとのペアリングも用意され、料理とのマリアージュを楽しみました。
歴史的建物の特別内覧
会場となる萬歳閣は、明治の面影を色濃く残す建物。食事前の特別内覧では、近代化の歴史を感じながら、食と文化が融合する空間を体験できました。
松方正義公のご子孫とともに味わう特別な夜
「那須塩原ミルクキャラバン2025~食と文化の饗宴~」では、松方正義公のご子孫である岩雄氏も参加し、歴史と現在をつなぐ特別なディナーが実現しました。松方家は代々、歴史や登山を愛する家系であり、山にちなんだ名前が付けられているのもその象徴。岩雄さんの存在は、松方正義公の志を現代に受け継ぐ証でもあります。
歴史的建造物「萬歳閣」で供される乳製品を活かしたコース料理を囲みながら、松方公の功績や家族に伝わるエピソードに耳を傾けました。明治の近代化を支えた財政家の物語と、那須塩原の豊かな食文化が交差する瞬間は、まさに“一夜限りの饗宴”。食卓を囲む時間そのものが、歴史と文化を体感する貴重な体験となりました。
那須塩原ブランドが紡ぐ、食の未来へ
豊かな自然と歴史が息づく那須塩原市は全国でも有数の酪農地帯であり、令和2年の農林業センサス結果等を活用した市町村別農業産出額の推計によれば、生乳産出額は北海道別海町に次いで全国第2位(200.7億円)を記録しています。

四季折々の美しい景色に包まれ、牧場グルメや温泉、文化体験まで揃うこの地は、訪れる人の心をやさしく解きほぐしてくれます。動物たちとふれあい、地元ブランドの乳製品やスイーツを味わう時間は、日常を忘れさせる特別なひととき。自然の中での体験を通じて、那須塩原の“今”と“伝統”を感じる旅へ。次の休日は、ぜひ那須塩原市へ足を運んでみませんか。





















