ニチバン株式会社が、冬の手荒れやあかぎれケアへの理解を深めることを目的に、12月13日(土)大本山 増上寺と共同で「ケアリーヴ presents 心を磨く!親子で年末大掃除体験 in 増上寺」を開催しました。
年末の慌ただしい時期に、親子で手を動かし、心を整える時間をー当日会場には多くの参加者が集い、境内に穏やかな空気が流れました。
増上寺の境内で行われた、年末の大掃除体験

イベントでは、境内の掃き掃除や拭き掃除などの大掃除体験を実施。参加者は、普段なかなか立ち入ることのない境内で、親子一緒に手を動かしながら、丁寧に掃除に取り組みました。
境内にある圓光大師堂では、濡れ拭きと乾拭きの雑巾を使った畳の掃除にも挑戦。畳の目に沿って一枚ずつ拭き上げる子どもたちは、普段の生活では見られないような真剣な表情で作業に向き合っていました。
また堂内で増上寺 僧侶 當間 陽平(たいま ようへい)さんによる読経の時間が設けられ、あわせて仏具についての簡単な説明や体験も行われました。本格的な仏具を前に、子どもたちは興味深そうに耳を傾け、順番に音を鳴らす体験を通して、寺院ならではの空気に触れていました。
掃除を通して手を使い、黙々と作業に向き合う中で、「手をいたわること」や「一つひとつを丁寧に行うこと」の大切さを、親子で自然と感じ取る時間となりました。
僧侶による特別説法で学ぶ「手をいたわる心」

大掃除の後には、増上寺 アドバイザー 僧侶(法律家) 堀江 利昌(ほりえ りしょう)さんによる、「手をいたわること」をテーマにした特別説法が行われました。
説法では、掃除という日常的な行為が、単に場を整えるだけでなく、心を整える時間にもなることが語られました。
そして、“手”は人の想いや行動を映す大切な存在であることが、子どもにも伝わるやさしい言葉で紹介され、参加者は親子で静かに耳を傾けていました。また「手当」という言葉に触れながら、誰かを思って手を差し伸べる行為が、身体だけでなく心にも温かさをもたらすことが伝えられました。
掃除で実際に手を動かした体験と説法の内容が重なり合うことで、「心を磨く」という本イベントのテーマがより深く実感される時間となりました。参加者にとっては、手をいたわることが自分自身や周囲の人を大切にすることにつながると、改めて感じる機会となっていました。
冬の手荒れ・あかぎれケアを学ぶ実践的なレクチャー

続いて、ニチバン株式会社 事業戦略本部の倉智 一(くらち はじめ)さんから、冬場に起こりやすい手荒れやあかぎれの原因、そして日常でできるケア方法についての話がありました。乾燥や水仕事によって負担がかかりやすい冬の手の状態に触れながら、日々の生活の中で意識しておきたいポイントが分かりやすく伝えられました。
話の中では、傷やあかぎれのケアに対する考え方の変化にも触れられ、かつて一般的とされていた「乾かして治す」方法ではなく、傷口が持つ本来の回復力を活かすケアの重要性が紹介されました。傷から出る浸出液の働きを妨げず、適切に保護することで、より早くきれいな回復につながるという考え方に、参加者は熱心に耳を傾けていました。
また、水仕事が増える冬だからこそ、早めの対処を心がけることが、手の健康を守ることにつながると強調されました。
自分自身の手だけでなく、家族の手にも目を向けることの大切さが改めて共有され、日々の小さな心がけが手をいたわる習慣につながることを実感する時間となりました。
親子で学んだ「手をいたわる」という習慣

本イベントを通じて、参加者は親子で手荒れやあかぎれのケア方法を学びながら、「手を動かし、心を整える」という体験を共有しました。
掃除を通して「手を使い、説法でその意味に触れ、日常に活かせるケアを知る」一連のプログラムを通じて、手をいたわることが自分自身や家族、そして周囲の人への思いやりにつながることを、参加者一人ひとりの心に静かに残るひとときとなりました。

なお、12月13日(土)からおよそ2週間、境内では身体健全の祈願を受けた「ケアリーヴ™」を来寺者へ配布する取り組みも行われています。増上寺の葵の御紋と「身体健全」の文字があしらわれた特別仕様で、この期間にのみ手に取ることができるものです。
年末の参拝とともに、日々手をいたわるきっかけとして、増上寺を訪れてみてはいかがでしょうか。

