ヘアケアブランド「fino」の医療用ウィッグプログラムメディア向けセミナーが開催されました。

「fino」を運営する株式会社ファイントゥデイは2021年7月に資生堂の事業部門を継承し、7月で創業2年を迎えます。

ブランドとしてはfinoのほか、TSUBAKI、SENKA、unoなどを展開。

数々の日用美容品を通して生活者が素晴らしい1日を紡ぎ、そして毎日を豊かに過ごす手伝いをすることをミッションとして掲げています。

来年20周年を迎えるfinoの新たな取り組み

画像: 来年20周年を迎えるfinoの新たな取り組み

finoは、来年20周年を迎えるブランド。

「髪を通してまるで美しさが生まれ変わるような体験を」という想いから2004年のブランド誕生以来、スキンケア発想のアプローチでヘアケア商品を展開しています。

ヘアケアブランドでは珍しく、ヘアマスクとヘアオイルトリートメント商材のみで展開しているブランドです。

現在ヘアマスクは、インバストリートメント6年連続売り上げナンバー1。

ヘアオイルは2021年9月に販売を開始し、アウトバストリートメントにおいて2年連続売り上げナンバー1に成長しています。

そのようなブランドの礎のもと、昨年4月に立ち上げたのが医療用ウィッグプログラム「HAIR TOUCH YOU のばせば届く。」です。

株式会社ファイントゥデイには二足のわらじプログラムがあり、本来の業務とは関係なくブランドや業務を超えて新しいチャレンジをしたい、何か貢献をしたいという社員を集め、アイディアを出し合う社員のパッションや想いが詰まった取り組みです。

ヘアドネーションの先にある医療用ウィッグの課題とアピアランスサポートの重要性

「ヘアドネーション」は現在、言葉の認知度も高まり実際にヘアドネーションをされたという方も身近に聞くようになってきました。

しかし、その先にある医療用ウィッグについては多くの課題に直面しています。

そう語るのは、NPO法人全国福祉理美容師養成協会の理事長を務める赤木氏。

画像: ヘアドネーションの先にある医療用ウィッグの課題とアピアランスサポートの重要性

1997年から訪問理美容活動を開始し、誰もがその人らしく美しく過ごせる社会の実現を目指して全国の訪問理美容サービスの質の向上、訪問理美容師の育成や、高齢者・介護者のクオリティーオブライフ向上などに尽力する協会を2007年に設立しました。2008年には社会貢献支援団体社会貢献賞を受賞し、著書も多数あります。

事業としては主に、抗がん剤治療や高齢者、障害のある方、病気のある方のために、老人ホームや病院・自宅に伺い、美容室と同じように髪を切ったりする訪問理美容サービスの提供やアピアランスサポート行っています。

誰もが通い慣れたサロンで当たり前のように医療用ウィッグの相談ができたり、外出が困難になってもずっと通っていたサロンの美容師さんが自宅まで来てくれる社会になったら良いなという想いから始め、今では全国約120の美容室と提携し担い手の育成にも力を入れています。

そのような中で、現場にしか分からない課題が浮き彫りに。ヘアドネーションの基本となっている31cmの髪の長さは、折り返してウィッグを作るので半分ぐらいのショートウィッグになります。ミディアムの長さのウィッグを作るには約40cm〜50cmの長い髪が必要になりますが、伸ばす期間も長くなるため長い髪の毛が不足しているのだそう。

ウィッグはタイや中国・ベトナムといった国々で作っていますが、人件費の高騰と円安の影響でここ5年ほどは毎年10%以上製造コストが値上がりしている点も課題です。

癌患者の方に関しては各市区町村から補助金が出ますが、出たとしても1万〜3万円なので高品質のウィッグには手が届かないという方も多くいらっしゃるのだそう。また、脱毛症の方は癌患者の方以上に長期間ウィッグを使用する方が多いですが、補助金は支給されないのが現状です。

日本人の2人に1人が癌に罹患しており、女性の9人に1人が乳がんに罹患、現在32.5万人の方が闘病をしながら働いているというデータがあります。医療の進化により癌は治るようになり、仕事や子育てなど社会生活を続けながら治療をする方が増えてきた中で、アピアランスサポートが重要視されるようになりました。

患者の方々にとっては病気の痛みよりも脱毛のほうが辛いということが分かり、理美容業界にもアピアランスサポートの知識や技術も伝えているのだそう。

外見を綺麗にすることで内面から活力が生まれてくるので、1人1人に合ったサポートをしていくことが重要となります。

360°つながる医療用ウィッグプログラムにおける社会貢献活動

画像1: 360°つながる医療用ウィッグプログラムにおける社会貢献活動

癌患者だけではなく、元から無毛症の方や髪が柔らかすぎる方も医療用ウィッグを使っており、医療用ウィッグが足りないという状況が常に続いているのが現状。
当事者が声に出せないからこそ、finoが現状を伝え一歩先へと繋げたいという背景から、「360°つながる医療用ウィッグプログラム」が発足しました。医療用ウィッグは、抗がん剤治療の副作用による脱毛症や無毛症の方のアピアランスケアとしても重要な役割を担っています。

厚生労働省が今年3月に発表した癌対策推進企画経営の中で、初めてアピアランスケアの項目が登場し、アピアランスケアは国を挙げて注目されつつあります。

ヘアドネーションは身近になってきましたが、その先にある医療用ウィッグについてはまだ知られていません。医療用ウィッグは長いと一日に8時間以上着用することもあり、耐久性やつけ心地、デザインも含め本人が心地良く使えるかどうかが大きなカギとなります。

そこでfinoは、昨年の4月にfinoウィッグBankを設立しました。

医療用ウィッグを必要とする方に心地良く質の高い医療用ウィッグを届けられるよう、オリジナルヘアドネーションキットを製作。

画像2: 360°つながる医療用ウィッグプログラムにおける社会貢献活動

ヘアドネーションを募り集めた髪を医療用ウィッグとして製作する試みで、現在までに700名ほどの髪が集まりました。

ヘアドネーションを身近に感じてほしいという想いから、ドネーションカットを行う美容師の方へのインタビューも公開。関わっている人たちのインタビューを可視化することで、多くの方の目に留まり寄付のドネーションが増えているのだそうです。

このようなfinoの取り組みに共感し、ドネーションキットの設置やドネーションカットをできるサポートサロンも増えてきました。社会貢献を若い世代にも知って欲しいという想いから渋谷に屋外広告も掲出し、大きな反響もありました。
少しずつ広がりをみせてはいるものの、ヘアドネーションはきっかけづくりが重要になってきます。

そこで、2023年7月3日からは誰もが参加できる具体的なアクションの一貫としてツイッター投稿キャンペーンを開催。
さらに今後は、親子で参加できる「ヘアドネーションのその先を学ぶ」ワークショップや体験型オープンイベントも開催する予定です。

Z世代の意見も取り入れたいという想いから、早稲田大学の「サスティナビリティ×ファッション」に目を向けた団体ReFとも活動を行っていきます。

髪を通して沢山のちょっと良いことが誰かの元に届いてほしい、そして気持ちまで上向きになることを願った素敵な取り組みに今後も注目です。

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