昨今、チキンや卵、ブロッコリーなどたんぱく質を多く含む食べ物を好む人や、プロテインを日常的にとる人も増え、たんぱく質への関心が高まっている様子がうかがえます。ところが、本年3月に日本テトラパック株式会社が行ったリセッ豆乳プロジェクト「たんぱく質と豆乳に関する実態調査」では、回答者の約9割が「植物性・動物性たんぱく質のバランスを意識していない」ことがわかりました。現状、意識している人がかなり少ない状態ですが、実際にはたんぱく質を動植物バランスを意識してとることが、美容や健康にとっての重要な指標となります。
日本テトラパックは、現代人の健康課題に対し、たんぱく質の動植物バランスを整える豆乳の価値を伝える「リセッ豆乳プロジェクト」を展開しています。この一環として、8月28日、メディアセミナー『リセッ豆乳プロジェクト食事記録調査第2弾 豆乳摂取者と非摂取者からみる豆乳の食生活への影響』が開催されました。
たんぱく質ブームでもたんぱく質は意外ととれていない

セミナーには、跡見学園女子大学の石渡尚子教授が登壇し、「豆乳摂取による食生活への影響調査」について紹介。
実は日本人のたんぱく質摂取量のピークは1970年~90年代で、2008年はピーク(1973年)に比べ16g減少しています。2008年から2023年までのたんぱく質の摂取量は1950年~60年代と同レベルで、決して高い数字とは言えません。
たんぱく質がしっかりとれていない理由の一つが、穀物を中心とする植物性たんぱく質の摂取量減少です。植物性、動物性たんぱく質を分けて摂取量の変化を見てみると、肉や卵など動物性たんぱく質は横ばいで、植物性たんぱく質の方が不足しはじめています。
“たんぱく質ブーム”かと思われた昨今も、国が出している日本人のたんぱく質の摂取“推奨量”は満たしていても、多くの人が摂取“目標量”には達しておらず、健康の維持はできていても、増進はできていない状態です。
調査で分かったのは、豆乳をとることのメリットと、現代女性の意外な問題点・・?
こうした現状をふまえ、日本テトラパックでは、石渡教授の監修のもと、"通常の食生活”を送っている一般の成人女性(20代・40代)が豆乳を日常の食生活に取り入れていることによって、「たんぱく質の量、動植物バランスなどの主要な栄養バランス」にどのような影響をもたらしているのかを明らかにする調査を行いました。

調査の結果、豆乳を習慣的(週に3日以上)にとっている人は、とっていない人よりも約6g多くたんぱく質を摂取しており、動物性、植物性のたんぱく質がバランスよくとれていること、そして豆乳をとっている人は、とっていない人よりも「肌の状態が良い」傾向が認められることもわかりました。
豆乳をとっている人の肌の状態が良い傾向にある理由は、豆乳をとっていると、肌細胞をつくるための原料であるたんぱく質(アミノ酸)をバランスよく摂取できること、そして弱い女性ホルモン様作用を持つ“大豆イソフラボン”を習慣的に摂取できていることなどが挙げられるのではないか、とのことです。
また、同じ調査で分かったのが、20代の女性の約3人に1人(32.7%)が、基礎代謝基準値(1,130kcal/1日)以下のエネルギー量しか摂れておらず、普通の身体活動を行っている女性の推定エネルギー必要量を満たしている人は5.5%しかいないということ。調査中も朝食の欠食が多い人もおり、これが摂取エネルギーが低い要因の一つとして考えられます。さらに、この少ない摂取エネルギーのうち、内訳をみると脂質の比率が30%を超えるという人が7割に達しており、摂取エネルギーの不足に加え、脂質摂取比率過多という心配な傾向もみられました。
調査概要
調査名:豆乳摂取による食生活への影響調査
調査方法:インターネット調査による食事記録調査
調査期間:2025年6月(6月3日、5日、7日)非連続の平日2日+休日1日の3日間
調査対象者:20代、40代の女性 123名
調査内容:たんぱく質量(動物性、植物性)、炭水化物量(糖質、食物繊維)、脂質、摂取カロリー、豆乳の摂取量
調査主体:日本テトラパック株式会社 リセッ豆乳プロジェクト
豆乳摂取者と豆乳非摂取者の食事内容の比較分析にあたっては、調査協力者 123名より、下記2つの条件を満たす71名のデータを分析をしました。
① 豆乳摂取者については「3日間のうち2日以上豆乳を摂取している」人
②豆乳摂取者、豆乳非摂取者ともに「1日当たり摂取エネルギー1,000kcal 以上の食事をしている」人
朝、昼、晩に分けてしっかりバランスよくたんぱく質をとろう

この調査を終え、石渡教授は、まず第一に、「たんぱく質を意識してとること」を勧めています。たんぱく質をしっかり摂ることを心がけると品数が増えて栄養バランスも良くなります。丼だけ、パンだけ、麺類だけ、などにせず、おかずをとることを心掛けましょう。
また、人が一回の食事で食べられる量と消化吸収できる量には限りがあるため、一食だけでなく、一日三食(朝、昼、晩)の食事ごとに分けてしっかり栄養をとることも大切です。食事でとったたんぱく質は体内で筋肉合成の原料となるアミノ酸に分解され、血液中に運ばれて全身を巡ります。三食の食事でこまめにたんぱく質をとり、アミノ酸を体内に常に満たしておくことで、筋肉の合成を効率的に促すことができます。
そして、たんぱく質の動物性と植物性のバランスを意識してとることも重要なポイントとなります。たんぱく質の動植物バランスを意識し、植物性たんぱく質の摂取比率を高めると、結果的に資質の摂取量を抑えることが可能になります。多くの動物性たんぱく質、特に肉類には、たんぱく質と同時に多くの脂質が含まれています。一方、大豆製品、豆類といった植物性たんぱく質食品は比較的低資質のものが多いため、植物性のたんぱく質を多くとることによって脂質の比率を抑えられます。これが、動植物バランスを意識してたんぱく質をとりたい理由です。
動物性たんぱく質に偏りがちな人は、植物性たんぱく質食品に置き換えてとるようにしましょう。
植物性たんぱく質を積極的にとると、生活習慣病予防に!
国立がん研究センターの多目的コホート研究(JPHC研究)でも、総エネルギーに対する3%を、赤肉・加工肉から植物性たんぱく質に置き換えると、総死亡、がん死亡、循環器死亡リスクが下がるという結果が報告されています。

植物性たんぱく質がとれるものの中でも、豆乳が良いと言われるのは、生活習慣病予防など、疾病のリスクを下げることが期待されており、日本人が不足しがちな栄養素や機能性成分を効率よくとれる食品だからです。
最近ではそのままでもおいしく飲める豆乳がたくさん販売されていますし、カフェラテの代わりにソイラテとして、コーヒーと一緒に飲むのもおすすめです。

そのまま飲むのがあまり得意ではないという人は、豚汁に入れたり、ホットケーキやマグカップケーキを作るときに豆乳を使うなど、ちょっとした料理にプラスするのもおすすめ。また、豆乳カルボナーラや、お茶漬け風豆乳のまろやか卵かけごはんなど、おいしく生活にとりいれらるレシピもあるのでぜひ試してみてください。

管理栄養士 豆乳マイスタープロ 藤橋ひとみ先生おすすめのレシピ
カルボナーラは牛乳や生クリームの代わりに豆乳を使うだけ、卵かけごはんも卵の白身と豆乳を混ぜて白だしを少しプラスするだけととってもお手軽です。
セミナーではこのほか、豆乳マニアの黒豆田聖子さんが登場し、自身の肌悩みが豆乳で解決できた経験を紹介し、豆乳への愛を熱く語る姿も見られました。体にもお肌にも嬉しい豆乳。これからの自分のために、あなたも明日からとりいれてみませんか?

