Amazonが9月4日、離れて暮らす 65歳以上の親や親族の見守りや介護などのサポートに関与していると申告した方々516名を対象に、音声AIアシスタントの活用についての調査の結果を発表しました。調査の結果、AI アシスタントが見守り・介護において幅広い用途で活用され、コミュニケーションの改善や精神的負担の軽減などにおいて効果があると認識されていることが明らかになりました。
Amazon が提供する音声 AI アシスタントのテクノロジーを活用したAlexa Smart Propertiesも、北海道から九州まで、全国の様々な高齢者向け介護施設や地方自治体で導入され介護者と高齢者にポジティブな変化を与えています。
頻繁に様子を見に行くのは難しい環境の人が多数、同一または近隣都道府県で仕事をしながら介護する人の6割が子供あり
今回の調査では、離れた場所に見守り・介護を必要とする高齢者がいる人の約7割（69.8％）が有職者であり、63.0％が子供ありという結果となりました。仕事をしていて、子どももいるとなると、介護対象者が心配でも頻繁に様子を見に行くのは難しいという人は多いかもしれません。
また約8割（79.9％）が、高齢者宅から離れた、同一または隣接する都道府県内に居住しています。
現在行っている見守り・介護については、「病院への通院送迎（39.7％）」「定期的な音声通話での連絡（33.7％）」「買い物の代行（32.0％）」「健康・服薬状況の確認（31.8％）」などが上位に挙がりました。また見守り・介護における現在の課題については、「緊急時の対応（45.0％）」「健康管理（45.0％）」「認知機能の低下への対応（41.7％）」「日々の状況把握（38.8％）」「コミュ
ニケーションへの頻度（30.2％）」「精神的な孤独感への対応（29..8%）」などが挙げられました。
音声AIアシスタント利用者8割が「見守り・介護に役立つ」と回答、日常的な便利機能も活用
また、調査対象者の24.4%となる126名が、見守り・介護に音声AIアシスタントを利用していることがわかりました。そのうち8割（80.2%）が音声AIアシスタントは見守り・介護に「非常に役立つ（53.2%）」「まあまあ役立つ（27.0%）」と答えています。その理由には、「孤独感がだいぶ薄れると思います」（男性/ 64歳会社員)、「高齢者は電話に出ることにも時間がかかるので繋げることができ便利だと思う」（女性/ 29歳専業主婦）、「離れていても見守れるから」（男性/ 28歳/ 愛知県/ 会社員/技術系）などが挙げられました。
普段どのように音声AIアシスタントを活用しているかについては「見守りカメラやセンサーとの連動（47.6%）」「音声・ビデオ通話（41.3%）」「音声AIアシスタントとの会話（37.3%）」「服薬・通院予定などのリマインダー設定（35.7%）」「照明・テレビ・エアコンなどの家電操作（33.3%）」が挙がり、高齢者を見守ったり会話を楽しんだりするだけでなく、リマインダーの設定や家電の操作など、音声AIアシスタントの多様な機能が活用されていることもわかりました。
6割超が音声AIアシスタント利用で「高齢者とのコミュニケーションが改善」、「精神的/経済的負担が軽減」と回答
さらに、6割（61.9％）の利用者が見守り・介護における音声AIアシスタントを"毎日"使用していると回答しています。
音声AIアシスタントを見守り・介護に利用したことによる調査対象者の変化については、「見守り・介護をしなければという精神的な負担が軽減した（66.7%）」「見守り・介護時間が短縮され、時間的な余裕ができた（65.1%）」「見守りサービス費用などの経済的負担が軽減した（65.1%）」「高齢者とのコミュニケーションが改善した（62.7％）」などが上位に挙げられました。
さらに、高齢者の変化についても、「音楽などのエンターテイメントを楽しむ時間が増えた（68.2%）」「発話・発声する機会が増えた（65.1%）」「通院や投薬などの予定を忘れないようになった（65.1%）」「AIアシスタントと会話することで孤独感が解消された（65.1%）」が上位に挙がっており、音声AIアシスタントの導入により、調査対象者と高齢者、双方にポジティブな変化があったことが伺えます。
介護施設や地方都市でも進むAlexaの見守り・介護への活用
Amazonは音声AIアシスタントAlexaのテクノロジーを大型施設などに一括して導入するサービス、Alexa Smart Properties（アレクサ・スマート・プロパティ 以下、ASP）を2023年末より国内で提供しています。
ASPは、個々の施設や自治体のニーズにあわせて、Alexaのテクノロジーをカスタマイズして利用することが可能。現在、北海道平取町、神奈川県の若葉台連合自治会と認定NPO法人若葉台（実証中）、群馬県神流町、富山県滑川市（令和7年11月以降実証開始）、岐阜県恵那市、愛媛県宇和島市、福岡県吉富町などの自治体、株式会社ニチイケアパレスやHITOWAケアサービス株式会社などの介護施設で利用されています。
横浜若葉台団地 × Alexa Smart Properties
www.youtube.comニチイケアパレス 事業統括本部 シニアマネージャー 高橋まり子氏は、介護施設の利用者が、「当社を利用するお客様は、対応するAlexaデバイスを通じて、離れたご家族とのビデオ通話や、当社オリジナルの体操動画などのコンテンツを楽しむことができます。また居室内では、Alexaに話しかけて照明やテレビなどの家電を操作することができ、快適な暮らしを送ることが可能になります。施設スタッフも、Alexaを通じてお客様に1日のスケジュールやレクリエーションのお知らせをすることができ、対面で行っていた業務を軽減・効率化することができます。」とASPの便利さを語っています。
ニチイホーム練馬高野台 × Alexa Smart Properties
www.youtube.com今回の調査から、音声AIアシスタントは離れて暮らす家族の見守りや介護において、負担軽減や安心感の向上に大きく貢献していることがわかりました。高齢者本人にとっても孤独感の解消や生活の質の向上につながっており、今後さらに身近な存在になっていきそうです。
調査概要
調査名：「離れて暮らす高齢者の見守り・介護における音声 AI アシスタント活用実態調査」
調査方法：インターネット調査
調査対象地域：日本全国
調査対象：離れて暮らす 65 歳以上の親や親族の見守りや介護などのサポートに関与していると申告した 516名
調査期間：2025年8月1日（金）～8月3日（日）
※本調査は、アマゾンジャパンがウェーバー・シャンドウィック（再委託先：マクロミル）に委託し実施しました。
